東区役所だより 第327号(令和2年12月6日) 1ページ
最終更新日:2020年12月6日
令和2年度東区男女共同参画地域推進員企画事業
「男だから」「女だから」のあたりまえを見直そう
コロナ禍で生活が変わる中、今までの働き方、生き方を見つめ直した人もいるかもしれません。
「男だから」「女だから」という考え方にとらわれず、少し意識するだけで、今の暮らしがもっと豊かになるのではないでしょうか。
東区男女共同参画地域推進員が、身近な男女共同参画について紹介します。
問い合わせ 地域課(電話:025-250-2110)
どんな色が好き? 個性を「求める?」「認める!」ランドセル選び
東区男女共同参画地域推進員 山崎 里美
小学校入学準備といえば一番に思い浮かぶのはランドセル選びではないでしょうか。赤は女子、黒は男子というイメージが強いランドセルですが、どのようにしてランドセルを選んだのか小学生の子どもを持つ保護者に聞いてみました。すると「子どもの意見(希望)を1番に考慮し、色やデザインなど本人の希望を尊重しながら、材質、重さ、機能などを大人の目線で見て検討し話し合って決めている」という人が多数いました。
さまざまな色のランドセルがお店に並ぶようになってきた現在、子どもが選ぶ色も保護者の考え方も多様化していることを感じました。
今回感じた「まずは子どもの意見を聞き、尊重する」姿勢は、様々な生き方、多様な職業選択の自由など、未来を生きていく子ども達に「自分にぴったりなのはコレ!」という自己決定力を育てる基になっているように感じました。
ある日突然、家族が病気になったら…と考えたことがありますか
東区男女共同参画地域推進員 大橋 宏子
普段の生活の中で、「性別による役割分担」を特に意識せず、家にいる時間が長い私が家事・育児などの大半を担うのが当たり前と過ごしてきました。時折そのことでモヤモヤしても「皆こんなものかも、私ががんばらなくては」と自分に言い聞かせ、友人の女性とおしゃべりをすることで発散してきました。
もし私が病気で倒れたとき、会社が生活の全てである夫の生活を心配しています。家事は妻の役割と決めつけず、年齢や性別に関係なく「自分のことは自分でできる」ことが求められているのかもしれません。
共働き夫婦の1日当たり家事・育児・介護平均時間
『男女共同参画に関する基礎調査』(新潟市男女共同参画課)より作成
企業は働くだけの場所? プラチナくるみん認定企業の取り組み
取材:東区男女共同参画地域推進員 清水 隆太郎
企業の現場ではどのような取り組みがされているのでしょうか。厚生労働省は、一定の基準を継続して満たしている企業を「子育てサポート企業」として認定しています(プラチナくるみん認定)。県内で認定されている企業はわずか8社で、そのうち区内では一正蒲鉾株式会社と株式会社博進堂が認定されています。そこで、一正蒲鉾株式会社経営企画部の高山佳代子さんと高橋麻梨衣さんにお話を聞きました。
経営企画部
高山さん(右)・高橋さん(左)
会社にはどのような制度がありますか?
高山: 従業員一人一人の自己実現のために「ライフ・ワーク・バランス(注)」を推進し、女性が積極的に活躍できるようにキャリアアップの支援のほか、有給休暇や育児休業の取得促進などに取り組んでいます。
注釈:同社では「仕事の前に生活が優先されるべき」という思いを込め、「ライフ・ワーク・バランス」という言葉を使っています。
高橋: 子育て支援の大きな特長として、1990年に当社の敷地内に「いちまさ保育園」を設立しました。企業内保育園なので4月に限らず入園でき、従業員の子育てや職場復帰の選択肢が広がっています。
いちまさ保育園利用の様子を教えてください
高橋: 子どもと一緒に会社に通えることが魅力です。業務中に子どもが熱を出すと内線で連絡が来ますが、周囲の人も「保育園に子どもを迎えに行くんだな」と分かり、快く送り出してくれます。
高山: 職場には子育て経験者が多く、「お互いさま」の気持ちが根付いています。女性の育児休業取得率は100%で、男性の取得も増えてきています。
子育てに専念したいか、早く仕事に復帰したいか、考え方は人それぞれですが、当社では、産前・産後休業前に上司と面談して仕事へ復帰する時期を決めることができます。
高橋: 私も事前に復帰時期を上司に相談して、保育園を利用しながら、今も安心して勤務することができています。
今回は紙面の都合で取り組みの一部しか紹介できませんでしたが、私自身、企業で働く立場から参考になることが数多くありました。
男女がお互いにその人権を尊重しつつ、責任を分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる社会の実現が求められています。
男女共同参画地域推進員は、男女共同参画社会の実現に向け、区と連携して活動しています。