北区役所だより 第324号(令和2年10月4日) 1ページ
最終更新日:2020年10月4日
令和2年度北区男女共同参画地域推進員企画事業
自分らしく生きるってなんだろう?
自分らしく生きるために、大切なことは何だと思いますか?
8月11日(火曜)に、異性が多い職場で働いている人と北区男女共同参画地域推進員との座談会を開催し、一緒に考えてみました。
異性が多い職場で自分らしく働くみなさんが、自分自身の仕事や職場について思っていることなど、現場の生の声を聞きました。
バス・タクシー運転手
東港タクシー株式会社
高橋 裕美子 さん
保育士
市立太田保育園
河合 信之介 さん
北区男女共同参画地域推進員
山岸 洋子 さん
北区男女共同参画地域推進員
小西 佳子 さん
男女共同参画地域推進員とは…
男女共同参画社会の実現に向け、市と連携して活動しています。また、本事業の企画立案をしています。
面白いと思ったのがきっかけ
小西:どうして今の職業に就こうと思いましたか。
高橋:東港タクシーは実家が経営していて、30年以上働いています。経理や請求書の処理などの事務をしていましたが、運転手不足のため、5年前に二種免許を取得しました。運転手が足りない時だけ運転しています。運転は嫌いではありませんでしたが、バスやタクシーを運転するのは自家用車を運転するのとはわけが違いました。最初はお客さんを乗せて、お金をもらうということに緊張しました。
河合:学生時代に、年の離れた妹を保育園に送迎していました。もともと保育士の仕事に興味があり、妹の送迎をしていて他の子どもたちと関わる中で、子どもの成長をこんな間近で見られるのは面白いなと思ったのがきっかけです。
「楽しい」がやりがいに
山岸:仕事のやりがいを教えてください。
高橋:冬期間に中学生の通学のために区バスを運行しています。毎日運転していると、自然と子どもたちとの距離が縮まり、いろんなことを話してくれます。学校での出来事などを教えてくれたり、女の子からはバレンタインデーにチョコをもらったりすごく楽しいです。
河合:この年齢の子どもの育ちをどのようにつくっていこうかという計画を立て、どうしたら園児たちが安全にけが無く育っていけるかなど、普段から意識しながら仕事をしています。今は、このコロナ禍のなかで園児の感染予防に特に気をつけています。私が考えた遊びや活動をした子どもたちが「楽しかった、また明日もやりたい」と言ってくれることにやりがいを感じます。
理解が得られず、どうしようもない部分も
小西:異性の多い職場についてどう思いますか。
高橋:女性は自分と事務員を含めて二人だけですが、特に抵抗はありません。従業員は社長に何か言いたいことがあると、まず私に言います。そうすると私が柔らかく社長に伝えるので、いいクッションになっているのだと思います。
河合:男性が少ないものだと思って保育士になったので、抵抗などはありません。逆に受け入れる先生方が気を使ってくれているのではないかと思います。今まで勤務した保育園が恵まれていたのかもしれませんが、不便さを感じたことはありません。
ですが、仕事で関わる人との距離感や信頼関係を築く際に、男性ということで難しさを感じることはありました。まだまだ女性の多い職場なので、男性保育士に対する理解が浸透していないと感じる場面もあります。仕事であるということを理解していただきたいですが、どうしようもない部分もあるように感じます。男性も働きやすい職場になるよう真摯な対応を心掛けています。
家族からの反対はなかった
山岸:今の職業に就くとき、家族の反応はどうでしたか。
高橋:二種免許を取ることは、社長である父親から言われたことだったので、反対などはありませんでした。
河合:私も反対はされませんでした。保育の専門学生時代は、60人中男性は10人でした。女性だけしか受け入れてない学校もあったので、学校を探すのは大変でした。
性別を超え個性を生かし、協力しあうことが大切
小西:男女共同参画についてどう思いますか。
高橋:男性がやっていることの1から10までを女性ができるかと言われると、そうではないと思います。逆の場合も同じです。異性の多い職場で仕事を続けていくには、周りの協力が必要だと感じます。
女性がもっている良さと男性がもっている良さは違うと思います。お互いで補い合い、性別を超えて協力し合うことが大切だと思います。
河合:性別によってできないことがあるのは当然だと思います。それぞれの個性を生かし、協力し合いながら仕事をすることが大切だと思います。
今は家庭のあり方もさまざまです。男女の保育士と接することで得られる体験は、園児にとってプラスなのかなと思います。
ござはなレポート
地域の伝統を未来につなぐ
9月12日(土曜)に葛塚中学校にて体育祭が開催され、3年生が制作した灯籠が披露されました。
これは新型コロナウイルスの影響により、従来の教育活動ができないことや葛塚まつりが中止となったことをふまえ、同まつりの伝統や地域の思いをつなぐために、同校が企画したものです。
生徒たちは、 地域の人から作り方のアドバイスをもらい、灯籠の土台を自治会から借り受けるなど、7月から準備を進めていました。
灯籠を制作した生徒は「葛塚まつりの歴史を守るため、体育祭で再現しました。地域の人に協力してもらい、今までにない体育祭になりました。」と話しました。灯籠は豊栄商工会青年部より表彰を受けました。