北区役所だより 第363号(令和4年5月15日) 1ページ
最終更新日:2022年5月15日
生活の向上を求めた小作農民と地主眞嶋桂次郎展 ー史料でさぐる小作と地主それぞれの思いー
問い合わせ 北区郷土博物館(電話:025-386-1081)
新潟県三大小作争議のひとつで全国的にも有名な「木崎村小作争議」は2022年で100周年を迎えます。
木崎村小作争議とはどのような農民運動だったのか、小作人たちは何を求めて行動したのかを、当時の文書などの史料から紹介します。
また、これまであまり紹介されてこなかった地主側の中心人物 眞嶋桂次郎について、なぜ小作人たちと強硬に対峙したのか、どのような人物だったのかを関連する史料の展示を通して探ります。
会期 5月28日(土曜)から8月28日(日曜) 午前9時から午後5時
※月曜(7月18日を除く)、7月19日(火曜)、8月12日(金曜)休館
会場 北区郷土博物館(北区嘉山)
眞嶋桂次郎
明治天皇の北陸巡幸のために眞嶋家が準備した白ちりめんの敷物(1辺約350センチメートル)
眞嶋桂次郎(号 天楽)の詠んだ和歌と書
業(なりわい)をいそしむ民の心こそ
すめら御国の宝なりけれ
小作農民たちが作った「無産農民学校」の上棟式 1926年(大正15年)7月
木崎村小作争議とは
明治から大正時代にかけて、不況や不作が重なり生活が苦しくなった多くの農民が、先祖から受け継ぎ耕作してきた田畑を地主に売り渡し、その土地を借りて耕作する小作人になりました。小作人は、耕地の使用料として、収穫の半分以上にもなる高額な小作料を地主に納めなければならず、その生活は厳しいものでした。
1922年(大正11年)、木崎村笠柳・横井の集落の小作人たちは小作組合を結成。耕地を所有する地主に対して小作料の軽減を求めます。これが木崎村小作争議の始まりです。この動きは木崎村全域(現木崎地区・早通地区)に広がります。さらに、中央の社会運動家・文化人などの支援も受けて、苦しい暮らしの改善や村の民主化、農村にふさわしい教育なども求める農民運動へと拡大していきました。
そして、小作と地主の法廷での争いは、1930年(昭和5年)まで続きました。
関連講演会
定員 各日先着100人(申し込み不要)
会場 豊栄地区公民館 大講堂(北区役所3階)
- 「近代日本における地主・小作関係の成り立ちと新潟県の農民運動ー木崎村小作争議前夜の時代状況を考えるー」
日時 6月11日(土曜) 午後2時から4時
講師 中村元さん(新潟大学人文学部准教授) - 地域社会と「人間らしさ」のゆくえー木崎争議と木崎村の歴史を考える視点ー
日時 7月2日(土曜) 午後2時から4時
講師 大串潤児さん(信州大学人文学部教授)
ゆかりの地を巡る見学会
北区にある木崎村小作争議ゆかりの地をマイクロバスで巡ります。(各日とも行程は同じ)
日時 6月12日(日曜)・25日(土曜) 午前9時20分から午後0時半
集合・解散 北区郷土博物館
講師 阿部紀夫さん(木崎村小作争議記念碑保存会事務局) 同館学芸員
定員 各日先着20人
申し込み 5月28日(土曜) 午前9時から電話で同館(電話:025-386-1081)
※講演会・見学会では、新型コロナウイルス感染症対策として、氏名・住所・電話番号を伺います。また、感染の拡大状況により、各事業の定員の変更や中止となる場合があります。
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