319号(令和2年7月19日) 1ページ
最終更新日:2020年7月19日
南区の歴史にふれる
南区の何気ない風景も、「なんでだろう?」と考えてみると、昔の人の知恵や苦労を垣間見ることができます。
そんな場所を訪れ、今あるものから過去の暮らしに思いをはせてみるのはいかがですか?
旧月潟駅とかぼちゃ電車
新潟交通電車線(「電鉄」と呼ばれていた。)の駅と運行していた電車。電車は色合いから「かぼちゃ電車」と呼ばれ、親しまれています。
歴史ポイント
・電鉄は白山前駅から燕駅を運行し、昭和30年代には、立って乗っているのが大変なくらい混雑することもあった。
・かぼちゃ電車のうちの1両は「荷物電車」。当時は農作物などあらゆる品物を電車で運んだ。
・新潟駅まで運行する計画があり、設計図まで作られていた。
どうして??ポイント
・電鉄が走る前は、どのようにして移動したり荷物を運んだりしたんだろう?
・なぜ、そんなに利用者が多かったのに今は走っていないんだろう?
かぼちゃ電車保存会 会長 平田 翼さん
かぼちゃ電車はここにしかない貴重なものです。大人には懐かしく、お子さんには電車の中が木でできているなど、驚くことがたくさんあります。新型コロナウイルス感染症が落ち着いたらイベントなども再開していくので、のんびりとした時間を過ごしに来てください。
旧月潟駅(月潟2919)
問い合わせ 施設や電車の利用について 建設課 電話:025-372-6460
かぼちゃ電車保存会の活動について 同会 メール kaboden@hotmail.com
※ホーム・車両・駅舎は冬期間を除き常時見学可。駅舎内、車両内はイベント開催時のみ見学可
曽我・平澤記念館
旧味方村出身の「
歴史ポイント
曽我量深のブロンズ像
平成4年に曽我量深のご子息信雄さんが木像をブロンズ像に鋳造し寄贈された。元となった木像は有名な彫刻家の村上炳人さんが昭和30年から1年半の歳月をかけて制作した。
平澤興の脳のスケッチ
平澤興は25歳の頃、スイスのチューリヒ大学脳解剖学研究所へ留学した。そこには脳の標本がたくさんあり、メモの代わりとしてスケッチしていた。すると、研究所の先生から「そんなスケッチで本当に標本が分かっているのかね」と言われ、平沢興は衝撃を受けた。それで、標本をよく見て、3カ月もかけて細かいスケッチを描いた。ずっと書いていくうちに1週間で描けるようになり、脳のことが2倍も3倍も分かるようになった。
どうして??ポイント
・曽我量深と平澤興ってどんな人なんだろう?
・どうしてそんなに頑張ることができたんだろう?
曽我・平澤記念館 小出 悌義館長
記念館は平成3年10月に開館しました。隣接する重要文化財旧笹川家住宅と調和し、落ち着いたたたずまいをしています。東京大学名誉教授で建築家の香山壽夫さんが設計した非常に凝った形状の建物です。曽我・平澤両先生の展示物が見所ですが、建物の構造に注目してみるのもおすすめポイントです。
曽我・平澤記念館(味方213-1)
時間 午前9時から午後5時(入館は午後4時10分まで)
休館日 月曜日(休日の場合は翌日)、休日の翌日、年末年始
入館料 大人500円 小・中学生300円(団体割引あり、旧笹川家住宅と共通)
※土曜・日曜、祝日は小・中学生無料
問い合わせ 同館 電話:025-373-6600
白根商店街の町並み
商人や職人の伝統的な住宅である「町屋」が多く並んでいる貴重な町並みです。
歴史ポイント
現在も白根大火の影響が残っている
・大火からの復興の際に道路が広げられた。被害があったところからは道路が広い。
・境目は第四銀行(旧白根銀行)。耐火構造の蔵造の建物であったため、ここから先は類焼せずに済んだ。
第四銀行の前から歩道が広くなっている。
白根大火とは
・昭和6年に起こった大火事で約470戸の家屋が全焼した。
・会津地方からも大工を呼び寄せるなど、急ピッチで復興に取り組み、2年という短期間で「白根子行進曲」で有名な「復興祭」が開催されたといわれている。
どうして??ポイント
・大火の被害があったところとなかったところでは、他にどんな違いがあるんだろう?
・白根の町屋にはどんな特徴があるんだろう?
しろね大凧タウンガイド 会長 高橋 直廣さん
市外や県外から来た人にガイドをすると、他の地域にはない珍しいところがたくさんあり驚かれ、喜ばれます。ガイドをするたびに新しい発見があり、まだまだ多くの魅力を感じます。より多くの人から興味を持ってもらいたいため、1人からでもガイドを受け付けています。特に、南区に住んでいる人には改めてその魅力に気付いてもらいたいです。
しろね大凧タウンガイド
所要時間 90分から120分
参加費 1人500円(中学生以下無料)
電話 070-4296-3345
メール shironetown@yahoo.co.jp
イラスト:まるご