第2回新潟市読書バリアフリー推進計画策定有識者会議 会議録   開催日時    令和5年9月20日(水曜) 午後10時から正午まで 開催場所    中央図書館2階 研修室2 出席者     委員7名、職員8名 計15名 (傍聴1名) 委員      青木委員、稲垣委員、石原委員、金子委員、栗川委員、栗田委員、長澤委員 中央図書館   新井館長、高橋館長補佐、山田主幹、渡邊主任、齋藤主査 障がい福祉課  祝係長 学校支援課   志田指導主事 特別支援教育課 金田指導主事 【次第】 1 開会 2 館長あいさつ 3 座長あいさつ 4 議事   (1)各委員の素案に対する質問・意見   (2)全体を通しての意見交換 5 事務連絡 6 閉会    1 開会 2 館長あいさつ (中央図書館長)  皆さん、おはようございます。館長の新井です。本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。  また、前回お示しした素案に、たくさんのご意見をいただきまして、誠に感謝申し上げます。本日、会議でいただいたご意見と併せて素案に反映させ、次回の会議までに素案を修正したいと考えています。本日も、それぞれのお立場から貴重なご意見をいただきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。以上で、開会のあいさつとさせていただきます。  本日、次の議事に入る前に、第1回目の会議で、事務局が栗川委員に対して行った行為について、説明させていただきたいと思います。  第1回目の会議の準備期間の6月28日、事務局は栗川委員に対し、第1回会議の配付資料である国の法律と計画について、点字資料は用意しないので、URLから事前に確認してほしいというメールを送りました。その後、会議の7月4日まで数日あったにもかかわらず、会議当日、栗川委員に点字資料を用意しませんでした。会議の冒頭で、栗川委員からなぜそうしたのか理由を問われましたが、お答えできませんでした。  後日この件について、事務局で、こういった行為を行った理由とその意味について話し合い、栗川委員に文書で説明をしました。今回、事務局の職員同士が行動を振り返って話し合うなかで、全員が最初から栗川委員と他の委員を分けて、「視覚障がい者」と「そうではない人」という認識を持っており、おのおのが偏見を持っていたことを自覚しました。  今後、事務局が同じ過ちを繰り返さないよう、この場で「栗川委員にだけURLを貼り付けたメールを送ってしまった理由」、「点字資料を製作しなかった理由」、「点字資料を用意しなかった行為の意味」の3点について、ご説明いたします。少し長くなりますが、聞いていただきますようお願い申し上げます。  まず一つ目の、栗川委員にだけURLを貼り付けたメールを送ってしまった理由として、国の法律と計画の軽視、点字製作への知識・技術不足、音声読み上げ機能の偏重、および栗川委員への一方的な決めつけがありました。  国の法律と計画の資料の取り扱いについて、よく議論をせず、参考資料という位置づけにしましたが、市の計画のもととなる国の法律と計画は、きちんと委員全員に資料として配付し、読んでくださいと依頼するべきものでした。  本来なら、栗川委員には点字資料を用意すべきで、栗川委員からも会議資料は点字で用意してほしいと伺っていたにもかかわらず、図書館職員が、最近は音声読み上げ機能が主流と思い込んでおり、参考資料であれば点字か音声読み上げのどちらかを用意すればよいと考えてしまいました。また、栗川委員は法律等もよくご存じであると一方的に決めつけ、メールを送ってしまいました。  栗川委員を除く全員には墨字資料を配付するのに、点字資料を用意せずURLを貼り付けたメールを送ったことは、明らかな差別でした。  次に、二つ目の、点字資料を製作しなかった理由ですが、職員が点訳に不慣れで、計画素案の点字資料製作に日数がかかっていました。また、文部科学省のホームページに国の法律と計画の点字印刷用データがあり、点字プリンタがあればすぐ印刷できるということを知らず、栗川委員にURLを貼り付けたメールを送り、それでよいと考えてしまいました。  点字資料が必要なのは栗川委員一人だけだから、事務局側の事情で、一部の資料が点字資料で用意できないものがあっても仕方がないと自らの都合のいいように考えてしまいました。  最後に、三つ目として、会議当日、国の法律と計画の墨字資料を配り、栗川委員に点字資料を配らなかった行為の意味です。事務局の行為は、障害者基本法や新潟市障がいのある人もない人も共に生きるまちづくり条例に反したもので、障がいを理由とした差別でした。  このたび、栗川委員から指摘されるまで自覚せず、視覚障がい者等の活字読書を推進する会議の場であるにもかかわらず、自治体職員自らが社会的障壁を作り、栗川委員の基本的人権を無視し尊厳を傷つけたことは、あってはならない行為で、非常に深刻で重大な問題であると考えています。  説明は以上となります。まだまだ不足な部分があるかもしれませんが、今回のことを心に刻み、認識や行動を改め、読書バリアフリー推進に取り組んでまいりたいと思っております。以上になります。 (事務局) 配布資料説明 3 座長あいさつ (長澤座長)  おはようございます。新潟大学教職大学院の長澤です。  前回、第1回目の会議では、図書館の見学をとおして、読書バリアフリーの現在の状況・実情を説明していただきました。本日、2回目では、委員の皆様からの意見をとおして、計画の内容を固めるため、議論をさらに深めていきたいと思っています。分からない点やお気づきの点がございましたら、遠慮なくご発言ください。よろしくお願いいたします。   4 議事 (1)各委員の素案に対する質問・意見 (長澤座長) 次第4の「議事」に入ります。資料1をご覧ください。委員の皆様からいただいた質問・意見に事務局が回答した資料です。  この資料1に基づいて、お一人ずつ順番に議論をしていき、最後に全体をとおして意見交換をしたいと思います。  それでは、五十音順になっておりますので、お一人目、青木委員の質問・意見につて、青木委員のほうから追加のお話などありましたらお願いいたします。追加のお話等はございますか。 (青木委員)  いいえ。特別には。 (長澤座長)  よろしいですか。では、この内容についてですが、ほかの委員の方々からご意見はございますか。予め目をとおしていただいていたかと思いますが。ご質問は4点ということで、回答が記載されていますが、いかがでしょうか。  青木委員、お願いします。 (青木委員)  丁寧なご回答をいただいたと思っております。2ページの3番なのですけれども。 (事務局)  墨字ページですと2ページで、点字のページですと3番は5ページとなります。 (青木委員)  そのところに意見を書かせていただきました。いわゆる視覚障がい者や、他の障がいにより読書が困難な人への視点、支援ということで、一番の中心はやはり視覚障がい者の皆様へのバリアフリーだと思いますが、実際に私も新潟市の身体障がい者団体の中におり、視覚、聴覚、身体、精神の方もいらっしゃいます。今、なかなか情報があまりにも多すぎて、必要なものが逆に取りにくいとか、欲しいものをどうやって探せばいいのかが難しいという状況が皆さんの声の中にあります。私も第1回目の説明会に参加させていただいて、いろいろ方法をとってくれているのだということを認識することがありまして、それがなかなか視覚障がい者の方、それから身体障がい者の方のところに情報が届いていない。知って初めて私も、ああ、あの人から聞かれたことは、こういうふうに答えればいいんだな、ということが1回目で勉強させていただいたときに感じたことがございました。まずは利用していただくための情報提供、ここがそれこそ入り口、1丁目なのだろうなと。ある視覚障がい者の役員をやっていらっしゃる方に聞きましたら、「市報にいがた」は点字のものもありますけれども、今、ペーパーで情報を得るというほかに、いろいろな手立てで、もう少し聴覚等いろいろな、皆さんほぼスマホを持って酷使していらっしゃるので、そういうところにスポット的でも、もう少し情報を流すような方法があればねというような意見も伺ってまいりました。身体障がい者の方も、図書館に足を運ぶということが困難でも、新潟市でこんなふうに自宅にいて読める、借りられる、返せるというものがあるのだよということを、もう少し広く情報を届けてほしいという、そんな声も聞いてまいりました。ここに「常に考えて検討していきます」という回答もございます。届けることがまずは出発点だと思っていますので、そこの検討をぜひ具体的にお願いをしたいと思っています。 (長澤座長)  ありがとうございました。皆さん、よろしいでしょうか。事務局、よろしいでしょうか。ほかの障がいについても具体的に検討する、特に情報提供の仕方など、いろいろな媒体を使ってしてほしいというような意見だったかと思います。ありがとうございました。 (事務局)  ありがとうございました。 (長澤座長)  では、青木委員の資料1の内容について、ほかの委員の皆様、ご意見等ございますか。次に移ってもよろしいでしょうか。  では、お二人目、石原委員の質問・意見についてですが、石原委員から追加のお話、追加の意見等ございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。 (石原委員)  石原です。特にございません。 (長澤座長)  では、石原委員の質問について、1から6までございます。委員の皆様、内容についてご意見・ご質問等ございましたらお願いいたします。石原委員、どうぞ。 (石原委員)  私のほうから1点、お願いがありまして、補足でお話しさせていただきたいと思います。  私の意見・質問の中の4番のところなのですけれども。 (事務局)  石原委員の4番の質問は、墨字ですと3ページ、点字ですと8ページとなります。 (石原委員)  質問4のところで、サピエ図書館の活用について、ご質問を出させていただいたのですけれども、ご回答いただきありがとうございます。回答にいただいたとおり、新潟県内では新潟県立図書館がサピエ図書館のサービスをやられていますし、うちもすごくサピエ図書館を活用している施設なので、どんどんつないでいただければと思います。このサピエ図書館は、サピエ事務局というところが運営していまして、そこからはよく普及啓発の協力の依頼を点字図書館や関連の施設にいただいております。新潟市でも、実際にサービスの開始はされなくても、県内でやっているところがあるのでよいかと思うのですけれども、このサピエ図書館という便利なものがあるのだよというところの普及啓発のところで、館内でご協力いただければ大変ありがたいなと思っていますので、併せてご検討いただければなと思いました。 (長澤座長)  追加の要望ということで、事務局、検討して実施できるようにお願いいたします。 (栗川委員)  それに関して、よろしいですか。 (長澤座長)  栗川委員、お願いいたします。 (栗川委員)  栗川です。石原さんにちょっと質問になるかと思うのですけれども、中央図書館さんが、このサピエ図書館に登録ということも可能なのか、あるいはその場合に何か経費等がかかるのか、その辺を教えてもらえますか。もし可能ならダイレクトにサピエ図書館を登録してもらえればいいのかなというふうにも思うのですけれども。 (石原委員)  石原からご質問の回答をさせていただきます。サピエ図書館の図書の検索、どんな資料が作られて、点字の図書とか録音図書とかテキストデイジーとか、どんなものが作られているかというところの検索は誰でも使うことができまして、特に費用等支払わなくても一般の方でも誰でも使うことができるので、そこはまず特に準備等なく、知識さえあれば活用できる部分です。実際に、そこのサピエ図書館、点字図書や録音図書の図書データが公開されておりまして、そこの利用となりますと、会員登録をする必要が出てきます。もちろん視覚障がい者の方個人の個人登録という区分もあるのですけれども、施設の登録区分というものもございまして、当センターのような点字図書館等、一部の公共図書館は、施設の会員登録をして図書のデータを利用している形になります。  ただ、そうなってくると、年会費がかかってくるようになっています。会費も図書の利用や、図書のアップロードまでフルで活用するとなると、確か年間4万円程度の予算が必要になってきたかなと思います。なので、どこまでおのおのの施設で活用されるかというところの検討になるのかなと思うのですけれども、栗川委員のご質問に対しては、そのように施設の登録というものが可能になっています。 (長澤座長)  栗川委員、いかがでしょうか。 (栗川委員)  ありがとうございました。フル活用4万円、あるいは多分アップロードでなくてもダウンロードだけでもできれば、例えば、こんな本を読みたいという人が中央図書館に来たときに、たらい回し的にほかの施設に回さず、ここで直接ダウンロード等をして、すぐ提供できるということは、かなり利便性が高まると思うので、そういう場合に、フル活用ではない、ダウンロードだけできるような会員の区分等があれば、そこは予算化しても全然いいのではないかなという気がしたのです。ありがとうございます。 (長澤座長)  ありがとうございました。ぜひ事務局のほうで検討をお願いいたします。 (事務局)  検討いたします。 (長澤座長)  では、石原委員の質問内容について、ご意見等ございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。  では、次の質問・意見について移らせていただきます。稲垣委員の質問・意見についてですが、稲垣委員から追加のお話などございましたらお願いいたします。いかがですか。 (稲垣委員)  ありがとうございます。皆さん、おはようございます。本当に結構ハンディキャップサービスについて知っているものだと思って、ここに参加しましたけれども、まだまだ私は理解できないことがいっぱいあったということで喜んでおります。ありがとうございます。  いちばん最初の1番目。 (事務局)  稲垣委員の1番目の質問は、墨字ページが5ページで、点字ページですと10ページから11ページにかけてのところになります。 (稲垣委員)  私の知っていた、知り得る範囲のハンディキャップサービスは、視覚障がい者、それから自己でページがめくれない、本がめくれない、新聞がめくれない、そんな人の補佐をするためにということで理解していたのですが、ハンディキャップサービスは、もっともっと奥が深いのだということを、たまたま私が、これは翻訳本でドイツの『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク著 松永美穂訳 新潮社)という本ですけれども、ここのところに、そういう人だけじゃないということを見つけました。というのは、文盲。字が書けない、読めないという人も昔はいたのだと。今は、そんな人はいないのでしょうけれども、私ももう亡くなった母を思い出しますと、漢字は書けていなかったかな、括りとして、こういう人もハンディキャップサービスの中に入るのだということを改めて見つけました。この本は、本当に細かい字なのですけれども、あっという間に3日間くらいで読んでしまいました。私の欲するものが全部書いてあったということで、この本を推奨いたします。  あとは、3番を教えてください。 (事務局)  稲垣委員の3番目の質問は、墨字ページですと5ページで、点字ページですと12ページになります。 (稲垣委員)  ここで聞いていますのは、私の知っている範囲では、手帳の提示、それからナンバーを図書館が記録するというふうになっていたと思っていたのですが、「必須ではありません」と図書館から返事をもらいました。ということは、登録は必要なくて、誰でもいいということですか。今まではそれは。 (事務局)  事務局です。在宅障がい者等図書サービスという、本やCDなど、宅配をするサービスと、もう一つ、読書バリアフリー法が成立してから、活字読書支援サービスというサービスを今、二本柱で行っています。  在宅障がい者等図書サービスという宅配のほうは、手帳をお持ちの方ももちろんですけれども、新潟市内の医療機関に長期入院していたり、老人福祉関係施設や障害福祉施設等に長期入院している方で、図書館に来館が困難であるということを、その機関長や施設長が証明できる方であれば宅配のサービスをいたします。  それから、新潟市内に在住の方で、寝たきりや病気、障がい等により、図書館に来館が困難であるということを民生委員または介護支援専門員の方が証明してくださった方もいますので、手帳は必須ではございません。お問い合わせがあったときに、お一人お一人インタビューをして対応しています。  もう一つの活字読書支援サービスというサービスは、こちらも手帳は必須ではございません。日本図書館協会や新潟県立図書館と同じ条件にしているのですけれども、ご自身の申告で、次の六つの申告のあった方になります。  一つ目が、視覚障がい等の理由により活字が見えないという方。二つ目、活字をそのままの大きさで読めないという方。三つ目、活字を長時間集中して読むことができない方。四つ目、目視では内容の理解が困難だが、音読では理解できる方。五つ目、身体の状況や麻痺等により、資料を持ったりページをめくったりすることができない方。最後に六つ目が、その他、原本そのままで利用することができないという方。わりと範囲は広いのですけれども、今の六つの条件のうちに、一つでも当てはまるものがあれば、活字読書支援サービスなどでテキストデータを作ったり、対面朗読等のご相談に乗っておりますので、この二つの柱でやっています。 (長澤座長)  ありがとうございました。稲垣委員、今の回答でよろしいですか。 (稲垣委員)  私は、対面朗読サービス協力員で提供者側です。初めてサービスを受けられる利用者さんは、ルールにのっとって図書館の受付窓口を通り、手帳を提示し登録番号を記録されて初めてサービスが受けられるのですよね。 (事務局)  はい。 (稲垣委員)  分かりました。それでは私の考えていることが間違いないということが分かりました。ありがとうございます。 (長澤座長)  よろしいですか。ありがとうございました。  お話を伺っていて、文字を読めないというのは、昔は文字を獲得する時期に学校に行けずに読めないという方が確かにいました。私の祖母なんかはそうでしたけれども、今はディスレクシアといって読みの困難さの人たちが少なからずいます。見えているし、ちゃんと認識しているのですけれども、スムーズに読めないという方がいるので、おそらくそういう方の中にも対象になる人がいるのではないかと思います。栗川委員、お願いいたします。 (栗川委員)  栗川です。ハンディキャップサービスという言葉についてなのですけれども、これは長澤先生に教えてもらえればとも思うのですけれども、私の認識の中では、障害者福祉の文脈の中で、1980年代くらいからハンディキャップっていう言葉が障がいの一つの分類として社会的な不利を示す言葉として使われてきたけれども、21世紀に入ってくると、そこに長年染み付いてしまった差別性と言いますか、そういうようなことがあって、ハンディキャップという言葉を使わないようにしようという動きも一方であるものですから、今回、この図書館が提供する障がいのある人たちへのサービスというものの名称として、ハンディキャップサービスという言葉を使用することが、いいのかどうかということについて、一回検討したうえで、いいということで使うのであればいいかと思うのですけれども、やはりちょっとこれは使わないほうがいいという判断があれば、ほかの言葉を使ったほうがいいかと思うので、その辺の今の他の法制度等も含めて、あるいは新潟市の施策等も含めて、障がい者サービスに関して、どういう言葉が使われているのか、あるいはどういう言葉を使うのが適切なのかということについて、少し議論なり、調べてもらうなりをしたほうがいいのではないかなと思いました。 (長澤座長)  この名称について、どういう使われ方をしているか、ほかにどういう言葉があるのか、その辺は調べていただければと思います。  ちなみにハンディキャップは、障がいの捉え方のICFの考え方によって、援助を必要としている人という3段階目の定義として、今でも英語のハンディキャップというのは使っていますが、確かに一般的に使われる、聞くことは少なくなってきてはいますよね。なので、多くの人ができるだけ、この内容が分かるような言葉になればいいのではないかと個人的には思います。ぜひほかの、どういう言葉が使われているか調べていただければと思います。栗川委員、ありがとうございました。 (栗川委員)  よろしくお願いします。 (長澤座長)  それでは、次の意見に移ります。金子委員の質問・意見です。金子委員、追加のお話等ございますか。いかがですか。 (事務局)  金子委員の質問は、墨字ページは7ページ目です。点字ですと14ページから15ページにかけてのところにございます。 (金子委員)  今回、素案を読んで、素案の最初のほうに今までのさまざまな計画との整合を図るというか、関連を図るという、確かそういう文言があったので、多分、ここに示されているものは、そういった整合を図ったうえでの取組みなのだなという認識で読んでいました。おそらく今までのさまざまな取組みとも共通性というものはすごく示されているのだろうなと思うのです。継続的に、ほかの計画のもとに行われていたものも事業も、ここに示されているということは、多分、共通性の部分では示されているのだろうなと思ったのですけれども、私が分からないのは、新潟市の中央図書館が中心となってやっていくときの独自性はどこにあるのかという。つまり、今までの計画との整合は取れているのかもしれないし、共通的に取り組むということは示されているのだと思うのですけれども、逆に言うと、新潟市がやる、モデルとなるような取組み、これこそが新潟のモデルだと、そういった独自性は私はまったく分からなくて、それでいいのだろうかというところがいちばん疑問に思ったところです。  ほかのところと比べて、何が主張として言えるのだろうかという、この部分については、新潟市から先駆的な取組みとして学びたいとか、新潟市発で、これが全国の各自治体に広まっていくとか、そういった部分がどのように考えられているのかということが疑問というか、質問として思ったことです。 (長澤座長)  ありがとうございました。なかなか難しい質問かと思いますが、市としての独自性というものは、やはり大事なことだと思いますので、今現在でお答えできることがありましたら、お話しいただけますか。 (事務局)  今の段階での素案に示したものについてなのですけれども、金子委員のおっしゃるような新潟市の独自的なものというところは盛り込んではいないと思います。そのことについて、事務局のほうで検討していこうと思います。 (長澤座長)  非常に大事なことだと思いますので、新潟市の独自性を色濃く打ち出せるように内容の検討をお願いいたします。私も含めて、委員の皆様も、こういう独自性を出したらどうかという意見がありましたら、事務局のほうにお願いいたします。  では、改めて金子委員の意見・質問内容について、ほかの委員の皆様、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。また、お気づきの点がございましたら、このあとでもまたご意見いただければと思います。  先に進みます。次に、栗川委員の質問・意見についてですが、まずもって栗川委員から追加のお話等ございましたらお願いいたします。 (栗川委員)  お願いします。冒頭で新井館長のほうから、この間の経過のご説明をいただきまして、ありがとうございました。まさに障がいを持つ人の読書バリアフリーを考えていくときに、どういうことが今現状としてあって、これからどうしていくことが必要かということを考えるうえでは、今回のいわば事件は、いろいろな学ぶべき中身があったかと思うので、これを踏まえて、よりよい計画ができればいいなと私も望んでいますので、引き続きよろしくお願いします。  私のほうとしては、素案に対しての細かいことも12件くらい書かせていただきましたけれども、その前に、素案に対しての全体にかかわるということで、3点述べさせていただきまして、私はここが大事かなと思っている点を、そこに3点書かせていただいて、ここができれば細かいことはあとからいくらでもいけるというか、ここが前提として崩れていると、いろいろなことをやっても、なかなか届かないというか、そういうものとして3点書いたつもりでして、1点目は、権利性ということです。つまり、障がい者可哀想だからやってあげるんだ、みたいなことだと、それはもう恩恵としてやってあげる人がその気になったときだけやってもらえて、お恵み的に与えられるということになってしまうので、そうではない形でということ、これはさまざまな国際条約から今の日本の国内法も含めて、もうそういう体制になっていますから、そういうことを前提として、この計画全体の精神として、それをやはりやってもらいたいし、文書としても、それらを明記してほしいということで、それが一つ目。  それから、二つ目は、国の基本計画はすごくよくできていると私は思いますので、これを上回る、先ほど金子委員の新潟市の独自性まで出すというのは、なかなか大変かと思うのですけれども、でもやはり最低限、これを踏まえ、これを下回らない内容にしていって、その中で、新潟市の独自性をどのくらい積み上げられるかというところかと思います。  肝が3番目のところでありまして、今回の素案や前回のお話も聞かせていただくと、さまざまなサービスを取り組んでいらっしゃるし、それで、そのことがなされた分野に関しては、確かに今まで読めなかった本が読めるようになるということはありますが、いわば、ここの図書館の蔵書のほんのごく一部に関して拡大されたり何かされたりみたいなことがあって、その他、多くの本は相変わらず読めないままで放置されている状態なわけです。ですから、本当に権利として視覚障がい者等が本を読めるようにするためには、そういう地道に読めそうな本を今までのバリアの多い墨字の本ですね、芥川賞をとった市川沙央さんが、とにかく今までの読書界というのは目が見えて、本を手で持てて、書店に行ける人たちの、そういう健常者中心主義の中でやってきた読書を私は憎む、みたいなことを書いていましたけれども、でもあれは読書バリアフリーということを、バリアを突破するといううえでは、すごく大事な提起だと私も思うのですけれども、今のままだと、ほとんどの本は相変わらず読めないままということになってしまうので、そういう点では地道にアクセシブルな本を増やしていくということは大事ですけれども、それは多分、ひたすらやっていったって、例えば蔵書の1パーセント読めるようになりました、が、2パーセントに増えましたとか、そういうくらいのレベルの話になると思うので、そういう点で、読書をする権利を保障するためには、そのアプローチだけでは無理だと思うのです。  じゃあどうやったらそれができるのかというと、これはやはり個別ニーズに対応するということしかないのだろうと思いますし、そのことは障害者権利条約や日本の障害者差別解消法でも、合理的配慮という概念で、それが事業者等の義務になっている。義務というのは、やはり権利を保障するということですから、そういう合理的配慮をやりますということを明確に出して、具体的に「この本が読みたいんだけど」という利用者がいた場合には、必ずそれに対しては対応して、何らかの形で読めるところまで持っていきますという、そこをやっていけば、すべての本をいろいろな形でしなくても、蔵書自体は従来の墨字の本かもしれないけれども、読みたいという本が出てきたときに、それに対しては合理的配慮として読めるようになんとかしますと。それは対面朗読も含めてだと思います。  私の提案としては、そこで今、各大学図書館等では、テキストでデータ化というものをメインにしてやっているのです。墨字の本をスキャナー等で読み取って、今はスキャナーはかなり精度が上がっているので、ほぼそのままでも場合によってはいけますし、ちょっと校正も必要かもしれませんけれども、テキストデータに一回してしまうと、それを音声化も拡大も、あるいは点字化も、そこからの変換というのは簡単になりますから、そういう形でテキストデータを提供すれば、それを受け取った人が自分のいいような形で読んだり、あるいはそこの変換、例えば点字化等も含めて、図書館のほうで行うことは技術的には可能だし、そんなに負担がかからない。合理的配慮は過度な負担にならないようにという条件がついていますから、そういう点では図書館側にも過度な負担にならない形で提供できると思うので、そのテキストデータ化などを中心に、蔵書が何らかの形で読めるように、個別に合理的配慮しますというようなことが、この計画の中に盛り込まれれば、おそらく私はほかの自治体の基本計画を見ていませんけれども、日本で最先端の計画になりうるし、実際に権利を主張することができるようになるのではないかなと思いまして書かせていただきました。  個別の具体的なことはいっぱい書かせてもらいましたけれども、対応いただけそうなので、それはよかったと思います。最初の3点の全体認識に関して、どうお考えかということを聞かせていただきたいなと思います。少し長くなりましたが。 (長澤座長)  ありがとうございました。栗川委員の質問の最初の全体にかかわって3点示されています。それについて、事務局のほうでご意見、説明などありましたらお願いいたします。いかがでしょうか。 (事務局)  事務局の山田です。栗川委員からいただいた、この三つの大事な柱について、ぜひ計画の冒頭の部分で盛り込んでいきたいと考えています。合理的配慮がちゃんと義務だということで指摘いただいたテキストデータ化のほうも、ぜひ取り組んでいきたいと思っています。  視覚障害者情報センターのほうでノウハウをお持ちということですので、ぜひ連携して、私たちも勉強しながら取り組んでいきたいと思っています。 (長澤座長)  ありがとうございました。栗川委員、いかがでしょうか。 (栗川委員)  ありがとうございます。それはもうぜひともよろしくお願いします。 (長澤座長)  ちなみに3点目の基盤的環境整備というものは案外忘れがちなのですよね。合理的配慮のほうにばかり目がいって、多くの人たちに便利である、使いやすいという視点が、ついつい抜けがちだということがよくあるので、この辺をしっかり固めて、個々のニーズに応じた配慮をお願いしたいと思います。  では、栗川委員の質問・意見内容について、ほかの委員の皆様、いかがでしょうか。青木委員、お願いいたします。 (青木委員)  栗川委員の今のお話を伺っていて、すごくワクワクしました。この3番目の特に合理的配慮という具体的な説明をしてくださって、今、長澤委員長がおっしゃった環境を整えるということはもちろん一番ハードな面で大事なこと。それをどう利用してもらうか、どう読んでもらうか、手に取ってもらうかというところが本当は最大の一番の目的なわけですので、それをこういうふうに揃えました、本はこんなふうに増えました、こういうやり方を取り入れましたという環境整備だけではなく、本当に広げるというのは、やはり一人一人、1対1に対する、その人の求めるものに対応してのあり方、やり方、方法という地道なようであっても、それが一人、二人、三人と広がっていくところに、このバリアが少しずつ消えていくのではないかなという思いが、本当に私が言葉で表現できない思いを今、栗川委員からお話を伺っていて、まさにこれだなと。一人一人のニーズに合ったやり方、方法、この人に適して図書館のほうで責任を持って対応していくという、この一番地道であり、一番確実なバリアフリーを広げていく。時間が必要であったとしても、着実な広げ方、バリアを解消していくやり方なのだろうなということを改めて認識させていただきました。光が見えたような感じで、大変ありがとうございました。 (長澤座長)  青木委員、ありがとうございました。 (栗川委員)  個別のところで、私の5番目の意見なのですけれども。 (事務局)  栗川委員の5番目の質問は、墨字ページですと12ページで、点字ページですと31から32ページにかけてのところになります。 (栗川委員)  先ほど金子委員からの新潟市の独自性みたいなところとも絡むかと思うのですけれども、前回会議が終わったあとに皆さんにもお配りしましたが、私がいろいろ新潟の点字図書館の歴史を調べていく中で、新潟市はすごいぞ、みたいなものを発見したので、それを少し論文にも書かせていただきましたが、新潟県立図書館が1919年に全国で初めて、要は盲人サービスと言いますか、盲人閲覧室を作って、それが新潟県の点字図書館なんかにもつながっていって、そこにはやはりその前からの巡回文庫というような取組みがあって、本当に一人一人の障がい者に本を届ける、図書館に来た人だけ読めるのではなくて、来られない人には届けるというようなことも含めてやっているという、すごい先進的な取組みを新潟はやっていて、その歴史のうえに私たちが立っているということは自負を持っていいと思うので、その辺なんかも参考にしていただけたら、読書バリアフリーの先進地新潟みたいなことで、いけるのではないかなと思います。追加でした。 (長澤座長)  ありがとうございました。独自性についてのご意見だったかと思います。  では、金子委員、いかがでしょうか。 (金子委員)  今、栗川委員、それから青木委員のお話をお聞きして、非常に考えるところがたくさんありました。  先ほど独自性がという話をしたのですけれども、素案を読んだときに、非常に冷たい案だなと思ったのです。質問にいくつか書いたのですけれども、本当に困っている人の声がどう取りあげられて、どう対応されているのかというところが、よく見えない。もちろん全員に今日は資料も用意されていて、そういうところからちゃんと意見を聞いているのだということも書かれてはいるのですが、何というか、一般的なことに終始しているというところがあって、その一方で、素案の中で確か、求めに応じた十分な対応ができないような場面があったというような、職員の方が困っている人から対応が求められたときにも、やはり知識が不足しているのか、理由はいくつかあると思いますけれども、十分な対応ができなかったということがあって、それは先ほどの個別の対応ということにすごくつながっていると思うのですけれども、それを解消するために、全職員に研修を受けさせますというような手立てなのですよね、方策なのですよね。本当は個別にそういうふうな対応ができるようになったのかということが問われなければいけないのに、その方策が全員研修を受けます、研修をしますと。当然そこはもう数値的に出さなければだめだから、そういうふうになるというのは分かるのですけれども、それだと何も変わらないのではないかと思って、だからすごく冷たい感じがするのだと思うのです。  数値の示し方はなかなか難しい面があるというのは、すごくよく分かるし、まず全職員が受けるということだけでもすごい取組みなのだろうなということも当然分かるのですけれども、やはりもう少しその先に、本当にその職員の方がそういう対応ができたのか、一人一人困っている方を中心にして、ニーズに応じたものになっているのかというようなところが、やはり最終的な成果としてというか、目指すところとして示されていくというところが大切なのではないかということを改めて感じましたし、今、二人の委員のお話をお聞きしていて、やはりそれぞれのニーズに応じて取り組んでいくという、そのことの大切さを改めて認識したところです。 (長澤座長)  ありがとうございました。ただいまのご意見について、事務局のほうで何かコメント等ございますか。 (事務局)  事務局の山田です。先ほど新潟市がハンディキャップサービス二本柱で行っているというふうに申し上げましたけれども、実は実際、課題として、これが全市の職員がすべて理解、把握していないために、実は中央図書館以外の図書館に困った方がいらっしゃったときに適切な対応ができず、このハンディキャップサービス詳しいのは中央図書館だからということで、ただ単に中央図書館に聞いてくださいという対応をしてしまったことが、やはり何回かありました。  そこで早急に今年度中に、まずは本市が行っている図書館のサービスを全職員が知るということは非常に大事だと思っているので、計画のほうでも研修を入れさせていただきましたが、ご指摘のとおり数字だけではなく、それで本当に困っている人に、新潟市内図書館19館ございますけれども、すべての窓口で同じ水準の対応ができるのかというところは非常に課題で、やらなければいけないというふうに考えておりますので、貴重なご意見をいただいたと思っています。 (長澤座長)  ありがとうございました。ちなみに、うちの大学でも、例えば大学の研究費の流用だとか、アカハラですとか、eラーニングで全教員が研修を受けるのですね。そのあと試験を受けて合格したとならないと、また研修しなければいけないという、そういうものをやっています。参考までに。  では、次に移らせていただいてよろしいでしょうか。栗田委員についてです。最初に、栗田委員から追加のお話等ございましたらお願いいたします。 (栗田委員)  栗田です。よろしくお願いします。 (事務局)  栗田委員のページは墨字ですと16ページです。点字ですと40ページの辺りからとなります。 (栗田委員)  先ほどからお話が出ているように、私も、まずこの読書バリアフリーということを知ってもらい、広めていくところから、そこが大事だなと思って、このような意見や感想を書かせていただいています。  先ほども全体の研修も大事だけれども、個々に応じたというお話が出ていましたけれども、中央図書館の方から各学校に、希望すると研修ができるというシステムがあります。当校でも春先に希望して、来ていただきました。そのときは司書が希望を出しまして、どんな内容だったかというと、蔵書を増やしたいのだけれども、棚を置く場所がない、子どもたちが使いやすい図書館にするためには、どんなふうに書架を配置するかというような具体的なことをお聞きしていました。  せっかくそういう学校に個別に来ていただくという研修がありますので、私もそこまでは全然知らなくて本当に申し訳なかったのですけれども、こういうふうにすごく勉強させていただいて今思うことは、そこで読書バリアフリーを個々に地道に司書や学校の図書館の関係者にぜひ広めていただいたり、あとはうちの学校は特別支援学校なので、本当にいろいろ文字の読めないお子さんや、ちょっと気が散ってしまってなかなか集中できないようなお子さんなど、いろいろなお子さんがいます。でも本は大好きなので、そういう、この学校にはどんなお子さんがいて、バリアフリーの観点で言うと、こういうものがいいですよとおすすめしてもらったり、そういう機会になるとありがたいなと今思っているので、ぜひ個々の研修というものも行かせていただけたらなと思います。またよろしくお願いいたします。付け足しでしたが以上です。 (長澤座長)  ありがとうございました。職員の研修についての追加のご意見だったかと思います。  では、栗田委員のこの内容について、ほかの委員の皆様、いかがでしょうか。青木委員、お願いいたします。 (青木委員)  私も栗田委員のものを読ませていただきまして、やはり子どものとき、幼少期からどれだけ本に触れるかは本当に大事なことだと思います。今どんどん活字離れと言われていますけれども、ワクワクしたり感動したりという、本でなければ得られないというものも経験としてたくさんありますので、幼児教育、特に障がいのある児童生徒、子どもたちから、どれだけ本に触れてもらうか、読書の楽しさを知ってもらうかという、まずそこからが一番大事なスタートなのだろうなと思っていましたので、このご意見を伺って、まったく共感をいたしました。  昨年、機会がありまして、朱鷺メッセで開かれた世界の絵本展という催事を私、見させていただいたのですけれども、たくさんの子どもたちが目で見て、喜んで、そしてまた触れて、手で触れる絵本とか、本当にこんなにもすごい絵本が世界にはあるんだというのを見て感動して、また来ている子どもたちが嬉々として喜んでそれを手に触り、見ている様子を見まして、やはり活字離れ、読まないといっても、そういう環境とか体験する場が作られていないからできないのだという、離れていく側に問題があるのではなくて、提供できない側に課題があるのだなということを昨年は感じた展示会でしたけれども、そういう意味で、ぜひさまざまな障がいの子どもたちが、こんなに本に触れるということは楽しいことなのだという場を、ぜひ新潟市としてはしっかりと教育委員会等と連携しながら、場を設けていただきたいと感じました。栗田委員、大変ありがとうございました。 (長澤座長)  青木委員、貴重なご意見ありがとうございました。ぜひこのことも次に生かしていただきたいと思っています。  ほかに、栗田委員の内容について、ご意見等ございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。  では、最後です。これは私からの質問・意見について、いろいろ回答していただきました。ありがとうございました。   (事務局)  長澤委員の質問・意見は、18ページとなります。点字では43ページの途中から始まっています。 (長澤座長)  私からは、特に追加はございませんので、皆様、内容について、意見や質問等ございましたらお願いいたします。いかがでしょうか。  1点だけ。新潟市には、「障がいのある人もない人も共に生きるまちづくり条例」という条例があります。これは結構独自性がありまして、例えば対話による相互理解ですとか、通常の学級の子にも支援計画を作るという、先駆け的な内容が入っていたりということなので、ぜひ今一度、そこを見てほしいなと思うのと、かなり委員から言われたのは、いまだに記憶に残っているのが、教育でとにかく理解・啓発を図れと。学校教育に対する言及が非常に多かったのです。となると、先ほどの栗田委員のお話の中にもありますように、子どもたちにどう理解・啓発していくか、あるいは読書の機会を保障するかというのは、やはり重要なのだろうなと。それも独自性の一個に入れるというのもいいのではないかなと個人的には思いました。以上です。 (2)全体を通しての意見交換 (長澤座長) では、お時間もありますので、全体をとおして、今までの委員の皆様から貴重なご意見、追加の意見、たくさんいただきました。全体をとおしてご意見などありましたら発言をお願いいたします。石原委員、いかがですか。どうぞお話しください。 (石原委員)  ありがとうございます。先ほど栗川委員のお話の中で、テキストデータの提供というお話があったので、当センターの状況の共有と、あとは当センターからもお願いをしたくて、お話しさせていただきます。  当センターとしましても、公共図書館さんにぜひ蔵書のテキストデータ化というところをやっていただきたいなという思いが、これまでもありまして、と言いますのが、昨年、一昨年だったか、新潟市立図書館さんのものではなかったのですけれども、ほかの公共図書館でお持ちの資料を読みたかったけれども読めなくて、一旦、図書館でコピーサービスを利用して、文献をできる範囲でコピーして、これをテキストデータ化してくださいと、うちの視覚障害者情報センターにお持ちになった方もおられたりしました。当センターも、できうる限りテキストデータ化の対応をしているのですけれども、うちもできるマンパワー等に限りがあるので、やはりお待たせしたりしてしまうことがあるので、各公共図書館さんでお持ちの蔵書について、公共図書館さんで対応していただけたら、うちも大変助かるなという思いは、ずっとあったので、ぜひ新潟市さんでも検討していただきたいなという、情報センターからもお願いしたいところです。 (長澤座長)  テキストデータの共有についての貴重なご意見だったかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  ほかに、全体をとおしてのご意見、いかがでしょうか。稲垣委員、お願いいたします。 (稲垣委員)  資料2を見てください。資料2のところで質問をしたいと思います。よろしいですか。私が携わっていると言いますか、私の知っている範囲内で。 (事務局)  資料2のほうも、点字の資料とのページの突合は、何市のどの項目など、ご指摘があったら事務局のほうからページを申し上げます。 (稲垣委員)  とても低レベルな話なので、ちょっとご回答をお願いします。新潟市のところはもちろんですが、録音図書の点数というところです。これは、どういうところを計算したのでしょうか。数えたのでしょうか。 (事務局)  新潟市の録音図書は、点字のページですと、3ページです。  新潟市の録音図書は、障がい者向けのCDとデイジー資料の合計の数となっています。 (稲垣委員)  それはどういうふうな計算なのですか。どこから持ってきたのですか。どこの録音図書ですか。私どもボランティアが携わった図書を数えて457としたのか、それとも録音室の前に棚があって、あそこに本がありますね、あれを数えたのか、どれを数えたのですかと聞いたのです。 (事務局)  図書館の蔵書で、分類のラベルがついているのですけれども、そこに別置記号という、特殊なものに記号を先頭につけるのですけれども、先頭にHCとHPという記号がついているものの合計となります。録音室の前にあるものです。 (稲垣委員)  それを数えたと。 (事務局)  はい。 (事務局)  事務局の齋藤です。補足させていただきます。稲垣委員には普段、対面朗読等協力者として活動いただいていまして、当館では視覚障がい者等の方から、まだ音声データ化されていない、墨字データになっていないものについて録音したものを作ってほしいということで、プライベート録音という形で依頼を受けています。これにつきましては、その方のために個別に製作するものになっていまして、図書館の蔵書としては登録していないので、稲垣委員が携わっていただいたものについては登録をしていないということで、この点数には含まれていません。 (長澤座長)  よろしいですか。 (稲垣委員)  他県と比べると、随分少ないということに気がついたことと、それから聞いたことがあるのですが、よその図書館でボランティアが読んだものを、図書館の私設本棚のところに置いて、どなたでも貸し出せるという方策をとっていると聞いたことがあるのです。でも、私どもがやっているのは、プライベート録音ということで、一回読んだものをお客様におあげして、それをお読みになったら消してくださいよというお願いをしているのです。だから、私どもは何冊、何百冊読んでも、我々の功績みたいなものは残らない方式になっているのです。だから私は「あなたたち下手だから何言っているの」というのは、それは十分わかっておりますけれども、せっかくやったものをなんとか小さい棚でいいから、何か残す方法ができないものだろうかと。この場において、お願いをしたいと。回答はどうですか。 (事務局)  稲垣委員の作っていただいているプライベート録音は、著作権法で言いますと37条の範囲内で行っているもので、それをこうやって蔵書にするとなると、許諾のクリアをする必要があります。 デイジーとCDの合計は、一部の自治体で、著作権フリーのデイジーをたくさんコピーして、学校の1クラス用に貸し出すようにストックするとか、多分、許諾をクリアしたものをたくさん、大量貸し出しできるような事例も聞いています。こちらの数、非常に新潟市は少なめなのですけれども、許諾の関係で、もし今後クリアできれば、ぜひ協力者の方に読んでいただいたものを、別の方も活用できるような方策がないか、こちらも勉強してまいりたいと思いますし、著作権フリーのものについて、1学級全部貸し出せるような事例も聞いていますので、そういったことで数の違いがあるかと思います。ありがとうございました。 (稲垣委員)  それは私だけの意見ではなくて、私が読んでおあげした方が、「よくできたから、ほかの方にも聞いてもらう方法はないのかしら」と私の耳に入りますので、なんとか。もったいないのでしょうね。そういうご意見をいただいていますのでお伝えします。 (事務局)  ありがとうございました。 (長澤座長)  ありがとうございました。ほかの委員いかがでしょうか。全体をとおしてです。青木委員、お願いします。 (青木委員)  全体をとおしてではなく、事務局に質問をさせていただきたいのですけれども、冒頭、説明がございました、次の会でパブリックコメントの検討をという話がありましたが、最初に示された日程でも12月からというパブコメの予定は出されていますけれども、この次の3回目の会議というのは、すみません、具体的にどこまで進めるのかを伺っておきたいのですけれども。 (事務局)  この次、11月が3回目の会議となりまして、その会議ではパブリックコメントをする予定の、事務局側が修正した案を提示する予定でおります。3回目の会議は、そのパブリックコメント案を事前にお送りもしますので、事前に見ていただいて、3回目の会議で修正したものでも、やはりここはまだ修正が足りないですとか、ここは変えたほうがいいとかというご意見をいただきたいと思っております。  そのうえで、3回目が一応最後と考えておりますので、その3回目で意見をいただいて、また修正をするなりして、それをパブリックコメントに出すというふうに考えています。 (長澤座長)  よろしいでしょうか。 (青木委員)  分かりましたけれども、今日が2回目で、初めていろいろな皆さんとの意見交換も現実させていただいて、いろいろな貴重なご意見がたくさんおありだったと思うのです。それが次の機会に11月ですかね、修正されたものが出て、そこで直すところはさらに修正して、3回目で完成という流れという、そういう理解でいいのですか。 (事務局)  3回目の会議で、こちらが修正したものを、また見ていただく。それでまたご意見をいただくということにはなります。そのいただいたご意見を修正して、そのあとはもうパブリックコメントに出して、一般の方からもご意見をいただくということの流れになります。 (青木委員)  パブコメに出されるものというのは、ほぼ完成型ですよね。パブコメにいただける意見って、今までの事例からして、そうそう多くないと私は思っているのですけれども、本当に貴重なご意見をいただいたものを事務局が「検討します」、あるいは「これを書き換えます」という今、答えも書面には載っていましたけれども、それ以外の貴重な、もっと分かりやすく言えば、先ほど全体的に冷たい感がするという感想がありましたけれども、もうちょっと、やはり議論を深めていくという意味においては、3回目が最終でいいのかなと。当然、日程、スケジュールというのは、これはもう決まっていますのでね、最後は帳尻はそこに日程を合わせなければいけないのですけれども、ちょっとその辺の議論の深め方というのは、もう次が最終で、3回目にいってみなければ分かりませんが、私はそこに、もう少し余地を持たせて、やはりパブコメに出す前には、私ども一同が本当にこれで合格という言い方は変ですけれども、事務局と一緒になって、いいものができたねというところに行き着くかどうかに、少し私は今、不安と希望を持っているものですから、あえて聞かせていただきました。 (長澤座長)  ありがとうございます。今の意見について、何か事務局のほうでお考え等ありましたらお願いいたします。 (事務局)  3回目でいいのかどうかというのは事務局も思っておりまして、まさにおっしゃっていただいたように、3回目の会議で、あるいはもしかして4回目が必要になるのかもしれないというのは事務局でも話しておりました。もし3回目で今回修正したものをお出しして、これでだいたいいいのではないか、ここら辺を直せばいいという、少しのものであれば、できたものを例えば皆さんにメールや郵送で見ていただいてOKをいただくとか、そういう方法もあるでしょうし、まだ全然だめだねということになれば、やはりもう一回開いて見ていただく必要があると思っております。まず3回目を開いたうえで、こちらのほうでも皆様と相談させていただきたいと思っていますので、3回だけしかやらないというつもりでいるわけではないということをお伝えしておきます。 (青木委員)  ありがとうございました。 (栗川委員)  栗川です。それにかかわって、令和6年4月1日から、この計画を出さなければならないのか、それともそこは別に、確か地方公共団体の場合は、これは努力義務だったと思うので、多少ずれ込んででも大丈夫なのか、その辺の認識もお願いします。 (事務局)  そこも含めて、多分、4回目になれば、当然もう間に合わないだろうなというのは認識しておりまして、3回目をやったあとでも、もしかしたら修正がもっと必要であれば4月から開始することは間に合わないのかなということも考えております。他の市町村を見ますと、年度途中、4月ではなくて、6月とか7月とか、年度途中で開始している市町村もあるようでしたので、できるだけ早くとは思っていますけれども、パブリックコメントの前には教育委員会の定例会や議会の協議会に報告もしなければいけないので、そういう手順を踏む必要もありますし、絶対に4月にということで無理矢理に進めようとは思っていません。いいものができたら始めたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 (栗川委員)  分かりました。 (長澤座長)  ほかのご意見、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。  ありがとうございました。これをもちまして、本日の審議はすべて終了いたしました。委員の皆様のご協力で、円滑に議事を進めることができました。ありがとうございました。  ここで進行を事務局へお返しいたします。 5 事務連絡 (司 会)  長澤委員には円滑な進行と、委員の皆様からは貴重なご意見をいただきました。大変ありがとうございました。  では、第3回目の会議日程についてお知らせいたします。本日、受付でお聞きいたしましたが、11月17日の金曜日のほうが出席可能な方が多かったため、11月17日の金曜日、午前10時からとさせていただきたいと思います。会場は、ここではなく第1回目と同じ、隣のビーンズホールとなります。  今日は委員の皆様からいろいろご意見をいただきましたので、それを踏まえて3回目では修正案を提示させていただきたいと思いますので、またご意見をよろしくお願いいたします。  それでは、これをもちまして、本日の会議を終了いたします。委員の皆様におかれましては、大変ありがとうございました。 6 閉会