令和4年度 東区男女共同参画地域推進員企画事業 【座談会】 家族の役割の新しいかたちとは? 介護の担い手について
最終更新日:2023年1月13日
座談会の様子
男性も女性も、共に仕事と介護を両立させるには?
家族が協力して介護を担っていくには?
東区男女共同参画地域推進員が座談会を行い、それぞれの立場で自身の経験を交えて語り合いました。その内容をご紹介します。
介護問題は多くの方が直面する可能性が高いものとなっています。家族が協力して介護を行うことができるよう話し合い、介護サービスなどの社会的支援について、また家族の役割の新しいかたちについて考えてみませんか。
東区男女共同参画地域推進員とは
新潟市では男女共同参画施策を推進するため、市民で構成する男女共同参画地域推進員を設置。推進員は各区において男女共同参画における普及活動、行政施策の推進に関する活動、男女共同参画に関する人材の発掘及び情報提供などを行う。(新潟市男女共同参画地域推進員設置要綱より)
座談会開催概要
日時
令和4年12月7日(水曜)午前9時30分から午前11時30分
会場
「Bond...」東区津島屋6丁目109番地1 (有限会社 吉川鉄工所に隣接)
参加者
東区男女共同参画地域推進員
山崎 里美さん (新潟県教育委員会 スクールカウンセラー)
大橋 宏子さん (わいわい夢工房 防災カフェ プロジェクト代表)
清水 隆太郎さん (株式会社 博進堂 専務取締役)
アドバイザー兼ファシリテーター
指田 祐美さん (NPO法人扉 代表)
座談会の内容(ダイジェスト)
1.同居の主な介護者は、男性35パーセント、女性65パーセント!?
指田さん(アドバイザー)
同居している主な介護者の男女の割合は、男性35パーセント、女性65パーセントと圧倒的に女性が多く、息子や夫などの男性介護者も増加しているものの、未だ妻が介護を担っているケースも多くあるということです。東区地域推進員の皆さんに、このことについて感じることをお話していただきたいと思います。
2.私の介護体験 妻として
山崎さん (推進員)
義父を介護していた義母は、昔の人だから「妻の自分がやらなければいけない」という強い使命感があり、介護サービスを受けることに対して、すごくハードルが高かったようです。
義父の葬儀の際にみんなで協力する感じを味わってから、その後の義母の介護は、少し違ったものとなり、楽になったと感じました。家族で話し合って決めるというのは大事だなと思います。
指田さん (アドバイザー)
できる人が男女関係なくやれることをやっていくというのが良いのかなと思います。
大橋さん (推進員)
両親や義父母の世話は、専業主婦なのでやって当たり前という言われ方もしますが、私自身私しかできないという思いもありました。一方で、身動きがとれないことに一番閉塞感を感じていました。そんな中、自分の活動(防災カフェ)を続けられて、周りのサポートに感謝しています。
指田さん (アドバイザー)
介護者のメンタルを保つことも大切で、自分の大切なものを介護中でも無くさずに持っているというのは、すごく拠りどころにもなると思います。
3.介護しながら仕事する!? 企業目線で考える
清水さん (推進員)
先が見えないところが育児と介護の違いで、会社としてどこまで介護休業制度を措置できるかという難しさがあります。
また、テレワークの活用も考えられますが、職種にもよるし、介護しながら集中して仕事のパフォーマンスを落とさずにやるのは難しいという声もあります。
指田さん (アドバイザー)
仕事と介護のワーク・ライフ・バランスを考えるときに、亡くなるまで続くことに対して、働く人たちがどう向き合っていくのかはシビアな問題です。明日は我が身で考え、ご家族で話し合う機会をつくることが大事だと思います。
4.一人で抱え込まない!これからの介護
清水さん (推進員)
これからは、子育てと介護ダブルという方も増えると思うので、収入と介護のバランスというところもあると思うのです。社会的な支援も必要だと思いますし、介護を抱える社員も働けるような環境づくりのために、企業も変わっていかなければいけないと思っています。
大橋さん (推進員)
地域包括支援センターなどの情報を発信して、受け取る人みんなが理解できたらいいと思います。子育ても、介護も、収入に関しても、追い詰められると人格も変わってしまうので、男女に関係なくサポート体制は強く望むところです。
山崎さん (推進員)
介護者が家族と話し合って、選ぶことができて、それに合わせて多様な介護サービスを受けられるといいと思います。我が家のケアマネージャーさんが、夫に介護参加を促してくれたおかげで、手伝ってくれるようになりました。
指田さん (アドバイザー)
介護に自分の人生が潰されないことがすごく大事かなと思います。
介護をされている方は、やはり自分のこともしっかり考えられる余裕のある介護生活、介護ライフを送ってほしいなと、すごく感じました。
もっと詳しく知りたい 座談会の内容 全文はこちら
「介護の担い手について」 座談会 (全文)(PDF:869KB)
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