令和3年度中学生平和学習事業「一緒にひも解いてみよう!戦争と原爆から考える平和の意味」
最終更新日:2021年9月6日
例年、新潟市では、市内の中学生を対象とした広島平和記念式典への派遣研修を実施しています。
しかしながら、令和2年度に続き、令和3年度も新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となりました。
そこで、現地広島とリモートで繋ぎ、戦争や原爆の悲惨さ、平和の尊さについて考える機会とすることを目的に、令和3年8月4日(水曜)に、新潟市歴史博物館(みなとぴあ)(外部サイト)にて、平和学習事業「一緒にひも解いてみよう!戦争と原爆から考える平和の意味」を開催しました。
当日は、市内から8名の中学生に参加いただき、講義やワークショップなどを通じて、戦争や核兵器の脅威、平和の大切さについて考えてもらいました。
「一緒にひも解いてみよう!戦争と原爆から考える平和の意味」参加者募集チラシ(PDF:1,344KB)
当日の内容
1 平和学習講座(リモート)
平和学習講座の様子
広島平和記念資料館(外部サイト)が開講している、原爆投下による被害、現在世界にある核兵器の数、そして核兵器廃絶への取り組みなどを分かりやすく説明する「平和学習講座」をリモートで実施しました。
当日は、広島平和記念資料館の講師から、原爆がもたらした被害や人々の悲しみ、今も数多くある核兵器の脅威、そして平和への思いを、パワーポイントと動画を使ってお話しいただきました。
2 「平和って何だろう」ワークショップ(リモート)
ワークショップの様子
広島のNPO法人「これからの学びネットワーク」(外部サイト)によるリモートワークショップを開催しました。
当日は、新聞記事を読んだり、グループの仲間で話し合ったりして、平和について改めて考える時間を過ごしました。
最後には、自分の言葉で「平和」を表現しました。
ワークショップの内容は下記枠の中をご覧ください。
ワークショップの内容
(1)「緊急!世論調査」
自分の名前を書いた付箋を使って、質問に対して「平和的」、「平和的じゃない」と自分の意見を表現しました。
(2)新聞ワーク「平和なこと、平和でないこと」
新聞記事を読んで、「平和的」か「平和的でない」かを判断し、理由を付箋に書き、新聞記事に貼りました。
(3)「平和ってなんだ?」
どんなことが「平和」なのか、「誰が?」、「なんのため?」、「どんな様子?」と3つの表現で、グループ内で話し合いながら模造紙に書いていきました。
(4)「私にとっての平和」
ワークショップを通じて、自分に何を足せば、平和をつくる人(ピースクリエイター)になれるか、「私+○=平和」に当てはめて書いてもらいました。
3 戦時中の新潟市はどんな状況だった?
みなとぴあ学芸員による展示解説
新潟市歴史博物館(みなとぴあ)の学芸員より、第二次世界大戦の開戦から終戦までのお話と、その中での新潟市民の暮らしや、戦争の被害などについてお話しいただきました。
パワーポイントを使った講義後、みなとぴあの常設展を見学し、軍服や当時のポスターなど、戦争に関する展示物から知見を深めました。
4 平和大使とは!?(高校生平和大使によるお話とグループ交流会)
高校生平和大使のお話
グループ交流会の様子
第22代高校生平和大使の石橋美羽さん、第23代高校生平和大使の鈴木優花さんをお招きし、高校生平和大使の活動や、平和に対する思いなどをお話しいただきました。
高校生平和大使(外部サイト)について、初めて見聞きする参加者が多かったですが、高校生平和大使のお二人の話を聞いて、「高校生平和大使になってみたい!」、「署名活動に参加したい!」という感想を沢山いただきました。
また高校生平和大使のお話の後、グループに分かれて、高校生平和大使との交流会を開催しました。
交流会では、「平和大使のお話を聞いて思ったこと」、「平和大使に聞きたいこと」、「平和のために大切だと思ったこと」といった3つのテーマに沿って自分の思いを付箋に書き、模造紙に貼って、グループの仲間たち、そして高校生平和大使と共有しました。
参加者皆さんの付箋は、下の画像をご覧ください。
グループ交流会で出た参加者の思い
5 私が思う平和の意味ってなんだろう
今回の事業を通じて、参加者の皆さんには、印象に残ったこと、戦争、原爆投下の被害から考えたこと、なぜ平和が大切かなどを自由にレポート用紙に書いてもらいました。
また、自らが考える「平和のためにできる行動、したい行動」を必ず明記してもらいました。
未来を担う中学生の皆さんが考える「平和のためにできる行動、したい行動」を下記にまとめました。
- 他の国との交流を高校生平和大使のようにしていきたいです。
- みんなで協力して助け合っていくことができるかなと思いました。
- 高校生になったら高校生平和大使になってみたいです。
- 電気を点けたら消すなど日常でできることの他に、平和大使に興味が湧きました。また、平和記念式典に参加する広島派遣にも応募したいと思いました。
- ワークショップの時に触れたカメムシの新聞記事を見て、むやみに虫を殺さないようにしたいと思いました。
- 高校生平和大使の署名活動に参加してみたいと思いました。そして、将来、高校生平和大使になって、世界中の人に平和を伝えていきたいと思いました。
- 1人1人意識して世の中を変えていくことが大切だと思いました。グローバルに物事を考えて、視野を広くもっていきたいです。
おわりに
若い世代の方々からすると、76年前の戦争はどこか遠い世界の話に感じるかもしれません。しかし、全てこの世界で、日本で、そして新潟で起きたことです。
この事業を通じて、改めて平和とは何か、なぜ大切だといわれるのか、その意味を考え、声に出して伝えられるきっかけにしてもらえたら幸いです。
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