佐潟
最終更新日:2016年11月29日
佐潟
- 位置:北緯 37°49’ 東経 138°53’
- 海抜:5m
- ラムサール条約登録日:1996年3月23日
- ラムサール条約登録面積:76.0ha(水域面積43.6ha)
- 佐潟は新潟市の南西の赤塚地区にあります。佐潟は、佐渡弥彦米山国定公園区域の一角に位置し、潟およびその周辺地域が自然公園法特別地域に指定され、また、国指定佐潟鳥獣保護区にも指定されています。
- 佐潟は、日本最大級の新潟砂丘の内側に形成された湖沼であり、南西方向にある小さな上潟と北東方向にある大きな下潟の2つの潟から成り立っています。
- 潟の面積は合計で約43.6haで、標高は5m、平均水深は1mと浅く、湖底は船底型をしています。外部から流入する河川はなく、その水源は周辺砂丘地からの湧水や雨水によって供給されています。湖岸は、ヨシなどの抽水植物帯が発達しております。佐潟の水質は淡水で、比較的成分バランスが保たれており、窒素やリンなどの栄養塩類の多い富栄養湖に分類されます。
- 佐潟は、一般的にはガンカモ類の集団渡来地として知られていますが、周囲に畑地や林があることから、様々な種類の野鳥が見られます。毎年、冬には約4,000羽のハクチョウがやってくるほか、マガンやオオヒシクイなどの大型の水鳥も飛来してきます。
- 佐潟の植生は、主に湖面ではハスやヒシ群落で占められ、また、周辺湿地部は、ヨシ群落で占められています。佐潟で注目される植物としては、全国的に絶滅が心配されているオニバスやミズアオイをはじめ、ハンゲショウ、サデクサ、ヤナギトラノオなどの貴重な湿生植物があります。これらは、佐潟が自然の多様性を保持する重要な湿地であることを示しています。
- 新潟市では、ラムサール条約湿地である佐潟及びその周辺湿地を佐潟公園区域に指定し、都市公園法による土地利用制限を加え、自然環境の保全を図るとともに、人と自然との豊かなふれあいの場として、自然生態観察型の公園整備を行っています。
- 新潟市では、これまで佐潟の保全に役立つ科学的な情報を得るために、様々な環境調査を実施してきました。さらに、これら科学的な調査結果に基づき、地域住民や環境保護グループの意見を聞きながら、佐潟周辺自然環境保全計画を策定し、ラムサール条約湿地「佐潟」の保全や賢明な利用に努めています。
野鳥観察
「にいがた野鳥の会」及び「新潟県野鳥愛護会」共催の探鳥会が例年1月に開催されています。佐潟ではこれまでに210種の鳥類を確認していますが、その約半数が水辺を生息環境としている種類です。
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