381号(令和5年2月19日) 1ページ
最終更新日:2023年2月19日
「みなみ風」を声でお届けします♪
目の不自由な人に寄り添う
〜音声訳ひばり会〜
南区役所だより「みなみ風」は、毎月第1・3日曜に発行しています。この「みなみ風」に音声版があることを知っていますか?目が不自由な人などに向けて、声で区の情報を届けています。
製作しているのは「音声訳ひばり会」の皆さん。毎号、紙面を読み上げ録音し、もう一つのみなみ風を作っています。
南区役所だより「みなみ風音声版」ができるまで
準備
印刷前の「データ」を区役所の担当者から受け取り、製作準備に入ります。
下読みをしながら、読めない字などを調べます。
写真、図、表、イラストの読みを準備します。
※難しいものは、担当同士、区役所の担当者に相談します
特に人名や固有名詞の読み方は、間違わないように気を遣います。
写真などを分かりやすく伝えるために、どう読むのがベストなのか話し合ったり、講師を招いて研修会を開いたりします。
録音
録音開始です。録音場所は「自宅」「白根学習館スタジオ」の2カ所があります。
※1人1ページ、3人で担当します
録音7つ道具(録音機材)
パソコンを使って録音します
自宅で録音する場合は、雑音(ペットの鳴き声、テレビの音や自動車のエンジン音、呼び鈴など)が入らないように気を配ります。家族の協力も必要です。
録音は時間がかかる作業です。仕事や家事の合間に時間を確保し、数日かけて行います。
校正
録音したものを担当者3人でチェックします。
自分以外が録音したものを聞き、間違いがないか確認します。
修正箇所があった場合は、部分的に修正します。
いよいよ発送へ
3人分を結合し、一つにまとめて「みなみ風音声版」が完成します。
区役所に音声版の完成データを送付します(区役所の担当者はホームページに掲載します)。
白根健康福祉センターで、収録したCDを利用者へ発送する作業をします。
録音したものをCDにダビングします
送付するCD
発送作業中!
※利用者への送付、利用者からの返却は区社会福祉協議会を通じて行います
「正しく・分かりやすく」を心がけて
音声訳ひばり会 山田 久美子会長
音声訳ひばり会は昭和56年に発足しました。当時は「広報しろね」でしたが、現在まで1号も欠かすことなく「声の広報」を届けてきました。現在会員は18人で、みなみ風や区社協だよりなどの音声訳や、学校の福祉授業で音声訳体験の協力などをしています。
音声訳をする上で私たちが心がけていることは「正しく読む」「分かりやすく読む」、そして発行日に間に合うように作業をすることです。また、図や写真などを言葉にすることには、正解がないだけに、とても苦労しています。聞いてくださる人から「写真の情景が浮かぶ」などの感想をいただくと、とてもありがたく、励みになります。「みなみ風音声版」は、私たち読み手だけではなく、聞く人も一緒に作っているものなのかもしれません。
音声版が区のホームページに載り、多くの人が聞けるようになり、私たちの緊張感も少しアップしたように感じます。これからも正しく、分かりやすい読みを目指して、努力を積み重ねていきたいと思います。
「音声訳に感謝!」
利用者 板谷 真知子さん
活字が見えなくなった私にとって、音声訳ひばり会の皆さんは大きな存在となっています。第1・3日曜に「みなみ風」が発行されると、音声訳されたCDが間もなく郵送で手元に届きます。区のイベント案内や検診など生活に必要な情報が得られるので、欠かさず聞いています。家族に頼らずに自分の好きな時間に聞くことができる、自由にコントロールできるところがうれしいです。昨年は、この情報を頼りに健康診断を受診することができました。「声のみなみ風」に感謝しつつ、ひばり会の皆さんの活動がこれからも長く続いてくれたらいいなと思います。
「みなみ風音声版」を届けます
障がいや高齢などにより文字を読むことが難しい人にひばり会が録音したCDを届けています。希望する人は問い合わせてください。
問い合わせ 区社会福祉協議会 電話:025-373-3223