にいがた市議会だより 第82号(平成30年8月5日) 2ページ
最終更新日:2018年8月5日
一般質問の要旨
- 一般質問者は17人です。質問項目は主なものを掲載しています。
- [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は全て市長答弁です。
教職員の研修団体と次期教育ビジョンの策定
高橋 三義(新市民クラブ)
[問]現在、本市にある教職員の研修団体すなわち学閥をどのように評価しているか。また教育長は今年の2月定例会での所信表明で、教職員の人事権の移譲を活用し、学校課題に迅速に対応できる教員の配置を行うと述べたが、教職員の人事は、研修団体ではなく、教育委員会主導で行われているのか。
[答]研修団体は五つあり、自己研さんを求める教員の研修の場となっている。また教職員の人事は教育委員会で行っている。(教育長)
[問]次期教育ビジョンは、旧たる教育委員会の体質を改善し、将来の本市を担う子どもたちを考えた目線で作成すべきと思うが、どのような考えに基づき作成するのか。
[答]子どもをはじめとした市民が将来に明るい希望を持てるよう、市民、学校、社会教育関係者などへのアンケートやパブリックコメントを実施した上で策定する。(教育長)
緊急情報伝達手段の日常的活用とアンガーマネジメント研修の導入
佐藤 誠(新潟市公明党)
[問]先般の痛ましい小針での事件を受け緊急情報伝達手段の複合的・日常的な活用を検討すべきと考える。例えば防犯情報などを緊急告知FMラジオで発信できないか。
[答]防災メールなどでさまざまな情報を発信することは可能だが、防犯情報にもいろいろな状況があるため、状況に応じて発信する内容を検討する。
[問]昨年度学校で体罰などがあった。子どもの最高の教育環境であるべき先生、頼る最後のとりでの先生が怒りを抑えられないようであれば、子どもは相談できない。教員の研修に、怒りの感情と上手に付き合う心理教育で他の政令市でも多く実施されているアンガーマネジメント研修を導入しては。
[答]生徒から信頼され相談されるような教員になるため、現在の人権研修にアンガーマネジメントの要素を取り入れていきたい。(教育長)
アンガーマネジメント
怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニング。怒らないことを目標とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを目標とする。
県知事選挙を終えての所感と高収益園芸農業支援の取り組み
串田 修平(新潟市政クラブ)
[問]花角新知事の公約「五つの全力」と、本市の「にいがた未来ビジョン」との連携について伺う。また公約の中には、新潟の拠点性向上で掲げられている羽越新幹線の整備などビジョンに盛り込まれていないものも多くあるが、県と協議を行う予定はあるか。
[答]公約はビジョンの施策の方向性と合致するため、県と市が連携し役割分担しながら取り組みを進めていく。羽越新幹線なども意見交換を行い、共有していきたい。
[問]高収益園芸農業の産地形成や育成拡大のためには、年次ごとの継続した営農計画の作成支援などが必要である。そのためには県の農業普及指導センターとの連携強化が不可欠と考えるがどうか。
[答]業務レベルで連携し、園芸産地拡大に向けて話し合いなどを進めている。今後、農業者への技術指導などの連携を強化していく。
羽越新幹線
昭和48年に政府の全国新幹線鉄道整備法の基本計画に位置付けられた、富山市から新潟市附近、秋田市附近を経過地として青森市に至る路線。
化学物質による被害(香害)と消防団員確保に向けた取り組み
山際 務(民主にいがた)
[問]柔軟剤などに含まれる香りの成分が化学物質過敏症などにつながる香害が言われ始めている。他都市では、被害を未然に防止するため、学校の保健室だよりなどで香料自粛のお願いをしている事例もあるが、本市の教育現場における対策方針について伺う。
[答]教職員研修の機会に情報提供し、香害や化学物質過敏症についても学校・園に周知するとともに、保護者にも情報提供していきたい。(教育長)
[問]新潟県の消防団員数は10年前に比べ2,600人減少したと報道されている。団員確保に向けた周知や募集方法などの強化が必要と考えるが、今後の取り組みについて伺う。
[答]成人式会場での広報、女性消防団員のさらなる魅力発信など、幅広い層を対象に消防団活動の周知を図り、消防団員の裾野を広げる活動に取り組んでいく。
サッカーの試合の休憩時間に行われた消防団のPR活動
地域の防犯活動の今後の取り組みと佐渡市との観光連携
伊藤 健太郎(新市民クラブ)
[問]小針で発生した児童殺害遺棄事件を受け、本市の地域における防犯活動の今後の取り組みについて伺う。
[答]全市を挙げて緊急に安全対策の取り組みを進めており、今後も地域の皆さまと共に、未来を担う子どもたちの安心・安全を確保していく。
[問]世界遺産登録がかなうと、ますます佐渡市との観光連携はメリットがある。まずは新潟市民が佐渡を好きになる取り組みが観光振興の好循環を生むと考えるが、市民が気軽に佐渡を観光することで、口コミやSNSなどによる県内外、海外からの誘客につながるよう、船の往復乗車券代の一部を商品券として還元してはどうか。
[答]地域の魅力を自ら発信することにつながるため、気軽に佐渡観光を楽しめる手法が広がるよう関係機関に働き掛けたい。
世界遺産登録を目指す佐渡金銀山
民間保育士の給与の実態調査結果
佐藤 耕一(新市民クラブ)
[問]人材確保が困難な保育士について、国が平成29年度から民間事業所の保育士への追加的処遇改善として、技能や経験を積んだ職員へ月4万円などの上乗せを行うことになったため、平成29年9月定例会で一般会計の増額補正を行った。同年12月定例会の民間事業所の保育士の給与などの質問に対し「保育士の賃金の公民格差を確認し、今後の対応の検討を行うため、民間保育士の給与に関する実態調査を行う」との答弁があったが、その結果について見解を伺う。
[答]公立保育士の平均年収473万9千円に対し、民間保育士は367万1千円で100万円ほど年収が低いことや、民間事業所間で同じ年齢や経験年数でも年収に差があることが分かった。民間保育士の処遇について国へさらなる改善を求めるとともに、各事業所間で差が出ないよう働き掛けていく。
空き家対策とごみ類の不法投棄対策
竹内 功(市民ネットにいがた)
[問]相続未登記や相続放棄の増加などで廃虚化する空き家が増加し、地域住民の心の荒廃を広げている。所有者が分からず、行政の取り組みに頼らざるを得ない状況だが、管理不全な状態にあるとして情報が寄せられた空き家の件数とその対応状況について伺う。
[答]管理不全な空き家は約470件。所有者を確知できた約350件に注意喚起し、約140件が改善または改善見込みである。確知できず保安上危険な9件は、応急危険回避措置により対応している。
[問]自然界に不法投棄されたごみ類は、本市の条例で網をかけきれず放置されたままになっている。ごみが散乱した土地の所有者を捜し出せず、始末もできない生活ごみの不法投棄対策について伺う。
[答]さまざまな切り口から多くの方々の「監視の目」を増やし、不法投棄撲滅の強化を図っている。
空き家の応急危険回避措置
所有者などを確知できない管理不全な空き家のうち、危険性・緊急性が高いと判断された案件に対し、事故防止のための最小限の措置として、テープやコーンの設置などによる注意喚起や、板の打ち付けや部材押さえなどを行うもの。