にいがた市議会だより 第85号(平成31年4月21日) 3ページ
最終更新日:2019年4月21日
代表質問の要旨
- 各会派の代表7人が、市長・教育長・水道事業管理者に対し、施政方針などを問う代表質問を行いました。質問項目は主なものを掲載しています。
- [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は、全て市長答弁です。
市民ネットにいがた 竹内 功
新年度予算編成での公共施設再編と柏崎刈羽原発再稼働問題
[問]昨年11月の市長就任会見で、公共施設再編を巡り「スクラップをしたり、見直す必要があるものは少なくないと思う」と言及している。把握状況や見直すべきものを具体的な事例で示してほしい。
[答]分析対象765施設のうち、利用が低く高コストの施設は195施設で、そのうちすでに老朽化が進んでいる施設は67施設ある。施設再編は市民と現状や課題を共有しつつ、ご意見を十分伺い、丁寧に説明しながら取り組んでいく。
[問]政府は原発推進の姿勢を維持している。自民党所属の各級議員として活動してきた市長は市長選の約束の中で、柏崎刈羽原発再稼働は県の検証の後に安心・安全を最優先させるとしていたが、柏崎刈羽原発再稼働問題についての考えを伺う。
[答]県の検証を見守り、安心・安全を最優先することを市長選で約束し、今も考えは変わらない。検証結果や検証過程で議論された情報を広く正しく市民にしっかり届けることが大切だと認識している。
一般質問の要旨
- 一般質問者は17人です。質問項目は主なものを掲載しています。
- [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は全て市長答弁です。
国民健康保険料の独自減免と児童虐待の悲劇を断ち切る対策を
平 あや子(日本共産党新潟市議会議員団)
[問]仙台市では国民健康保険法第77条を適用し、子どもがいる世帯を「特別な事情」と認定することで、子どもの保険料均等割を一律3割減額した。本市でも同条を活用し、子どもの均等割の負担軽減など独自の保険料減免制度を導入すべきと考えるがどうか。
[答]国における子どもの均等割の在り方の議論の動向を注視しながら、国保事業の県単位化による事務の統一化・標準化を進める中で、県や県内市町村と議論していく。
[問]児童虐待の早期発見、早期対応を促進するため、保育園や幼稚園に通わず、市の健診なども受けていない小学校入学前の子どもへの訪問事業を早急に開始すべきと考えるがどうか。
[答]本市では住民登録されている全ての児童の安全確認を行った。訪問事業については他都市の取り組みも参考に検討していく。
山潟地区におけるコミュニティ施設の必要性
伊藤 健太郎(新市民クラブ)
[問]山潟中学校区の人口は約1万8千人で、中学校区の人口としては決して少なくない地域であるが、市内の中学校区の中で唯一、本市が設置したコミュニティ施設がない。山潟地区はコミュニティ活動も活発で、中学生による高齢者家庭へのごみ捨て支援や鳥屋野潟を守り、育む活動など市と歩みを共にした理想的な活動をしている。このような山潟地区においては、地域活動の拠点となるコミュニティ施設の必要性がとても高いと考えるが見解はどうか。
[答]山潟地区コミュニティ協議会から、豊富な地域活動に見合ったコミュニティ施設が確保されることで、さらなる活動の深化、活性化が見込まれると伺っている。引き続き、地域の思いや実態をしっかりと受け止めながら活動がさらに活発になるよう議論を深め、整備の是非も含め判断していきたい。
山潟地区コミュニティ協議会の雪かき活動の様子
新潟地域の雇用・経済状況と住宅火災および住宅内での事故対策
中山 均(会派に属さない議員)
[問]市長は有効求人倍率の上昇などから、雇用情勢は着実に改善へ進んでいると言うが、非正規雇用の実態や実質賃金の低下などを踏まえ、改めて働く人たちを取り巻く雇用・経済情勢の認識を伺う。
[答]やむを得ず非正規の職に就いている人の割合は減少しており、雇用情勢は改善が進んでいると考えるが、景気回復を実感できる水準には至っていないと感じている。
[問]この冬はあまり寒くなかったが多くの火災が発生した。また住宅内での事故も冬の入浴時のヒートショックによる死亡が多く、高齢化や高齢者の孤立化が関連していると考える。住宅火災やヒートショックなどの事故に対し多角的な分析と対策が必要ではないか。
[答]関係機関と連携を図りながら、住宅からの出火防止をはじめ、高齢者への火災予防や入浴時などの事故防止の啓発に努めていく。
ヒートショック
暖かい部屋から寒い浴室、寒い浴室から熱い湯船など、急激な温度の変化によって血圧が大きく変動することをきっかけに生じる健康被害のこと。失神や不整脈を生じたり、心筋梗塞や脳卒中など、突然死を引き起こしたりすることもある。本市では毎年250件近くの被害があり、そのうち約9割が65歳以上の高齢者である。
財政の安定確保と基金の積み立て
高橋 三義(新市民クラブ)
[問]平成31年度当初予算は前年度より120億円の増額となった。主な歳入として、本市の労働人口が減少する中、今まで伸びていない市税の増額や前年度比29.6%、66億円増額の市債を見込んでいる。これで本市の財政運営が安定に向かっていると言えるのか。また66億円増額となった市債の発行と5億円の基金の積み立ては、借金の中から貯金をするようにも見える。予算は投資や市民サービスに活用し、繰越金から基金を積み立てるべきではないか。
[答]市税の伸びは市民所得などの直近の情勢による。増加した市債は交付税措置などの有利な起債を活用している。(仮称)集中改革プランでの行財政改革で安定した財政基盤の構築に努めていきたい。基金の積み立ては年度末も考えられるが、積み増しへの明確な姿勢を示すため予算に計上している。
総合ハザードマップの活用推進とヘルプカード・マークの導入
松下 和子(新潟市公明党)
[問]総合ハザードマップは、自治会や自主防災会などの小さな単位で、豪雨対策や地震による津波対策に生かすなど、さまざまな取り組みに活用できると考えるが見解を伺う。
[答]地域で防災訓練や避難計画を検討する際に活用してもらうため、出前講座や防災教育を継続して行い、防災士を対象に学習会などを実施して活用を進めていく。
[問]平成29年9月定例会で、ヘルプカード・マークについては今後県と協議しながら普及に向けて検討したいと答弁があった。マークはすでに33都道府県が導入済みで、本市でも一日も早く導入してほしいが、その後の県との協議・検討の進捗(しんちょく)状況について伺う。
[答]ヘルプカードは本年度中に、ヘルプマークは来年度中にいずれも県が作成し、準備が整い次第、速やかに希望者に配布していく。
市民病院線の古町直通便新設と新潟駅直下の車両通行
渡辺 均(新市民クラブ)
[問]市民病院線沿線の女池上山地区の住民から、BRT導入で区役所や多くの企業が集積する古町へ行くのに市役所前で乗り換えが必要になったため、直通便を求める2千筆以上の署名が本市と新潟交通に提出された。この署名の重みと路線新設について市長の考えは。
[答]直通便の新設や増便は乗り換え負担軽減策の一つとして総合的な検討が必要であり、署名は市民の声としてしっかり受け止め、新潟交通と協議を続けていく。
[問]新潟駅周辺整備事業は、約1,400億円を費やす大型事業であるにもかかわらず、駅直下は路線バスしか通行できない計画である。バス通行の無い夜間はタクシーや一般車の通行を考えてはどうか。
[答]バスの乗降を原則とし、緊急時は緊急車両を通行可能とするよう考えている。夜間などはタクシーの通行を検討していきたい。
新潟駅高架下交通広場整備イメージ(今後の検討・協議により変更の可能性があります)