にいがた市議会だより
第100号(令和5年2月5日) 5ページ
最終更新日:2023年2月5日
決算特別委員会審査結果
9月定例会で継続審査とした令和3年度一般会計および8特別会計の歳入歳出決算の議案は多数をもって認定すべきものと決定し、12月5日の本会議で委員長報告を行いました。報告した本決算の意見の要旨です。
決算全体
新型コロナウイルス感染症から市民生活と地域経済を守るため、全力で取り組んだことを評価する。
コロナ禍の下でも市民に痛みを押しつけ、独自の支援策もない市政運営となった決算には反対する。
財政運営
感染症や物価高騰を踏まえ、国へ財源措置を求める。黒字決算となったこと、基金積み立てが目標額を超えたことを評価する。ただし、基金は緊急時にちゅうちょなく活用することを望む。
収支黒字化の要因は地方交付税の増などの外的・臨時的要因が大きいことを自覚し、積極的に企業誘致を進め、デジタル化、グリーン化を生かした産業育成を求める。
実質公債費比率と将来負担比率が政令市で最下位クラスである要因は、借金で進める大型事業にあり、民生費割合を高め、福祉増進を図るべき。
感染症の影響で休止した事業は、今後、事業の趣旨を生かした取り組みができないか検討を求める。
人口減少対策
年代別に大胆でインパクトのある各種支援制度を導入するなど、今一度戦略を立て直し、本市の魅力を大いに発信するべき。
政策評価
EBPMに基づき政策プロセスが一層改善することを期待する。
行政運営
現場感覚を大事にしつつ、挑戦する人材が評価される組織になることを望む。
公共施設の在り方
純資産比率は毎年低下し、将来世代の負担が増す懸念があり、実効性のある再編となるよう望む。
受益者負担の在り方
見直しが必要であり、他都市と比較した数字を早期に市民へ提示することを望む。本市の所得の現状を踏まえ議論すべき。
市民所得
改善は見られず、他の政令市との格差が拡大している。公約に掲げた課題は、数値だけでも明確にすべき。
新型コロナウイルス感染症関連事業の効果と継続性
本市の強みと弱みを検証し、次に生かすよう万全を期すことを望む。
区役所
地域間格差という新たな課題も見えてきたことから、区によって差がない予算と政策を望む。
今後の施策の方向性
市民力および企業力を発揮できるまちにすべく、将来を見据えた今後の取り組みに期待する。
多様化する価値観を包含する都市に成長し、若者に選ばれる新潟市を切り開くことに期待する。
常任委員長報告の要旨
12月23日の本会議で行われた各常任委員長報告の要旨です。
総務
財務部長の総括説明
エネルギー価格の高騰に伴い、市民生活や企業活動への影響が大変大きいため、市民感情に寄り添うとともに、効果的な支援の構築を望む。国に対する支援要請の強化も求める。
新潟市給与条例等の一部改正
一般職の任期付職員の期末手当の引き上げが不十分であり、改善に向けた検討を強く望む。
文教経済
物価高騰に対応した就学援助事業
緊急的支援として、就学援助受給世帯に一律で追加支給することを評価する。今回にとどまらず、本市の掲げる子育て支援の充実に向け、就学援助の拡充の検討を望む。
移住促進特別支援金
対象者を東京圏から三大都市圏に拡充したことを評価する。移住への関心が高まっている今動くことが重要であり、さらなる対象地域拡充の検討を望む。
にいがたを贈ろう!農水産物産地直送支援事業
追加補正で消費拡大と魅力発信を図ることを評価する。来年度も継続すること、利用者からの聞き取りや利用内容などの分析により、今後の施策の設計に活用することを望む。
市民厚生
マイナンバーカード普及促進事業
さまざまな取り組みを評価する。さらなる普及促進へ向けて、申請支援業務の委託先拡大、キャンペーンの強化に努め、市民の利便性と職員の負担軽減に取り組むことを望む。
出産・子育て応援事業
伴走型相談支援について評価する。同じ専門職員が信頼関係を築いて、継続的に入園まで関わる体制の構築を要望する。伴走型相談支援と経済支援を一体に行うことで、妊婦や子育て家庭、特に今まで支援の薄かった0から2歳児をもつ親の不安や孤独の軽減につなげることを望む。
環境建設
都市計画法第18条の2の規定により定める都市計画に関する基本的な方針を定めることについて
検討委員会やパブリックコメントの意見も十分に取り入れ、基本となる方向性は継承しつつ、社会情勢を反映させたマスタープランの策定とともに、将来展望を毎年度検証しながら取り組むことを望む。
新潟市建築関係手数料条例の一部改正について
法律改正に伴う単純な条例改正ではあるが、背景について分かりやすい説明を求める。より省エネ性能が高い住宅供給に向け、さらに施策の検討を進めることを望む。
総合計画特別委員長報告の要旨
総合計画特別委員会に付託された議案第89号新潟市基本構想及び基本計画を定めることについて、12月23日の本会議で行われた委員長報告の要旨です。
総合計画審議会や議会のみならず、市民も巻き込んだ丁寧な議論と、まちづくりの理念や諸課題に対する戦略・施策を網羅していることを評価する。時流に応じて選択と集中を繰り返し、目指す都市像に向けて前進するよう期待する。
住民の福祉向上に寄与する計画とすることを求める。
本市農業を支える多様な担い手を計画の中にしっかりと位置付け、支援することを望む。
人口減少社会を踏まえ、若者が期待や夢を持てる計画になることを求める。人口減少対策について、本市の果たすべき役割を熟考し、政策・施策を進めることを望む。
若年層の大都市圏への流出が止まらないことから、若者に魅力のある産業やまちづくりを重点に進めるべき。人口増加で市民所得を向上させている自治体に学び、子育て施策のさらなる充実を求める。
大型事業は見直し、地域密着型の公共事業で地域経済の活性化につなげることを望む。
GXは策定期間中に地域経済をけん引する戦略となりつつあることから、こうした変化に対して部局間のみならず、区役所間で連携するなど、組織横断的な対応を求める。
原子力災害対策についても考慮が必要である。
政策目標は市民との約束であることから、目標の達成に向け取り組むことを望む。
議員定数調査特別委員長最終報告の要旨
本委員会は令和4年3月の設置以来、令和2年国勢調査確定値に基づく他の政令市の議員定数検討状況や衆議院選挙で適用される配分方式についてなど、11回にわたり調査・研究を行ってきた。
各委員から、議員定数(総数)については「1減」「現状維持」「1増」の3案、各区の議員数の配分方式については、現状の「最大剰余方式」と衆議院選挙で適用される「アダムズ方式」の2案が示されたが、案を絞り込むには至らず、議員定数について3案、各区の議員数、配分方式について2案を併記し、最終報告とする。
特別委員会行政視察
令和4年11月14日から15日に各特別委員会の行政視察を行いましたので、お知らせします。
報告書は、市議会ホームページに掲載する予定です。
委員会名 | 視察先・調査事項 |
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大都市制度・行財政改革調査特別委員会 | 熊本市 ・連携中枢都市圏構想について 福岡市 ・mirai@(ミライアット)および福岡PPP(官民協働事業)プラットフォームについて |
広域観光交流促進調査特別委員会 | 島根県大田市 ・「石見銀山遺跡とその文化的景観」の世界遺産登録と観光誘客について 島根県出雲市 ・地域資源を生かした観光誘客について |
少子化調査特別委員会 | 川崎市 ・保育・子育て総合支援センターについて 長野県 ・子育て支援について |
農業活性化調査特別委員会 | ファームクラブ中里農場(群馬県高崎市) ・ソーラーファームについて ただかね農園(埼玉県秩父市) ・観光農園の運営と循環型サスティナブル農業について |