にいがた市議会だより 第98号(令和4年8月7日) 4ページ
最終更新日:2022年8月7日
一般質問の要旨
- 一般質問者は20人です。質問項目は主なものを掲載しています。
- [答]の末尾にかっこ書きの記載がない答弁は全て市長答弁です。
信濃川沿岸地区の良好な景観形成と乳幼児の不慮の事故防止
石附 幸子(市民ネットにいがた)
[問]本市は都市再生緊急整備地域の指定を受け、萬代橋周辺の建物の50メートルの高さ制限の緩和を提案しているが、本市のように3倍以上の緩和を認める景観計画は全国的には存在しない。良好な景観形成において本市の高さ制限の緩和は極端過ぎるのではないか。
[答]都心部にふさわしい高さの観点も含めた景観形成基準の在り方について、引き続き景観審議会の意見を頂きながら検討を進める。
[問]乳幼児の死因の多くは不慮の事故によるもので、発生場所は家庭内がほとんどである。日常生活空間を再現し体感により具体的に防止方法を学べるセーフキッズスペースの設置を検討してはどうか。
[答]親子連れが集まる子ども支援施設には現状では常設可能なスペースはないが、イベントの機会を捉えて、事故防止の啓発も検討していく。
職員の地域貢献活動への参画と農村集落の活性化に向けて
保苅 浩(翔政会)
[問]労働力不足に悩む農業を職員の副業として応援してはどうか。また、人材不足と言われる自治会・町内会役員、地域の消防団など、職員の地域貢献活動への参画に積極的に取り組んではどうか。
[答]本来の職務に支障がない前提で、職員の地域活動の経験がより良い市民サービスにつながるよう、公務員の営利企業等従事制限に関する取り扱いについて検討する。
[問]恵まれた田園集落を抱える本市として、農村集落の人口減少対策・活性化に向け、農地付き空き家の売買を積極的に進めるべきではないか。農業を志す若者や移住者を迎える機会であり、農村における地域づくりの観点からも積極的な施策を進めるべきではないか。
[答]新規就農者の確保や農村集落の活性化に資する取り組みとして、農地付き空き家の活用促進の検討を進めていく。
公務員の営利企業等従事制限
公務員は、地方公務員法第38条において、営利企業などへの従事制限が定められているが、職員から従事の申請があった場合には、任命権者は条件によって許可することができる。
本市では、従事することにより全体の奉仕者たる公務員の本旨に反したり、職務専念義務と矛盾したりするような結果を防ぐため、申請があった際には、特別の利害関係がなく、その発生の可能性もなく、かつ職務の遂行に支障がないと認められるときに限り許可している。
こども医療費の完全無料化と肥料価格高騰に対する支援
倉茂 政樹(日本共産党新潟市議会議員団)
[問]兵庫県明石市が取り組んだこども医療費の無料化は、周辺の7つの自治体にも広がった。本市でも財源をやりくりしてこども医療費の一部負担金をなくし、国の助成制度創設を待つのではなく、無料化に踏み出すべきではないか。
[答]全国一律の医療費助成制度を創設すべきであり、さまざまな機会を通じて国に要望していく。
[問]食料の生産に欠かせない農業資材、特に肥料価格が高騰しており、米価の下落に加えて打撃となっている。千葉市では肥料価格高騰対策として高騰分を助成することとした。本市でも肥料価格高騰に対する支援が必要ではないか。
[答]本定例会の補正予算で、化学肥料の使用量低減と有機質肥料の活用促進に向け、地域の畜産農家の堆肥づくりや、循環型農業の推進に向けた設備投資を支援する制度を提案したところである。
佐渡金山世界遺産登録に関する対立と徴用工像の設置について
深谷 成信(会派に属さない議員)
[問]政府は佐渡金山の世界遺産登録への推薦を決定したが、韓国外務省は強制労働の現場を理由に撤回を求めると発表し、韓国国内では事実に反する報道がなされている。戦時労働における徴用による労務は強制労働に関する条約上の強制労働には該当せず、このような表現は適切でないと日本政府は閣議決定を行っているが、見解は。
[答]閣議決定において、募集、官斡旋(あっせん)および徴用による労務は強制労働には該当しないものと示されている。閣議決定内容は、国が適切に判断したものと理解している。
[問]交流協定都市の韓国蔚山(ウルサン)市に、日本の統治時代に行われた強制労働の象徴だとする徴用工像が設置されていることについて見解は。
[答]市民団体が、蔚山市の許可を得て設置したものだが、何らかの意図をもって設置を許可したとは考えていない。
観光V字回復に向けた取り組みと学校と地域が連携する災害対応
荒井 宏幸(翔政会)
[問]政府内では県民割の対象を全国に拡大する調整が行われている。本市が国内観光客を獲得するための切り札は、世界遺産国内推薦が決定した佐渡市と佐渡の玄関口に当たる本市との連携であると考えるが見解を伺う。
[答]今月、誘客連携協定を佐渡市と締結し誘客体制などを強化する。また協定の一環として、市内のホテルや旅館などと協力し宿泊の受け皿となるよう取り組んでいく。
佐渡市との誘客交流連携協定締結式(6月30日)
[問]高齢化が進む地域や仕事で昼間人口が少ない住宅街では日中に発災した場合、支援者が不足する恐れがあるため、体力があり身軽に動ける中学生はとても頼りになる存在である。中学校などと災害対応について連携してはどうか。
[答]地域の防災訓練へ参加している学校もある。地域と学校の協働による防災意識向上に向けた取り組みが進むよう引き続き努める。(教育長)
期日前投票所設置の検討状況と学校給食費保護者負担の軽減
渡辺 有子(日本共産党新潟市議会議員団)
[問]江南区では曽野木連絡所に、東区では山の下まちづくりセンターに期日前投票所の設置を望む声がある。東区の同センターは過去に投票所として設置されていた経緯もある。検討の進捗(しんちょく)状況を伺う。
[答]期日前投票所の設置要望が多くあることは承知している。参議院議員選挙終了後、市と区の選挙管理委員会の合同会議の中で早急に議論を進めていく。(選挙管理委員会委員長)
山の下まちづくりセンター
[問]コロナ禍の上にガソリン、食料品、電気料金などをはじめとする物価高騰で、市民の暮らしは深刻な打撃を受けている。かねてから学校給食の無償化を求めてきたが、国の臨時交付金を財源として活用し、学校給食費の保護者負担を軽減すべきではないか。
[答]給食費の負担軽減だけでは、全ての子どもを支援できないことから、市全体として幅広く子育て世帯を対象とした支援を提案した。(教育長)
総合計画特別委員会
市議会では、次期総合計画に関する議論をさらに深めるため、総合計画特別委員会に分野別の4つの分科会を以下のとおり設置し、議論を行いました。
5月23日には、分科会で議論した内容をまとめ、市長への申し入れを行いました。
市では、議会や市民などの意見を踏まえ、6月に素案を作成しました。
市民活躍・持続可能な行財政運営分科会
所管事項 総合計画に係る多様な市民の活躍、持続可能な行財政運営についての調査研究
申し入れ項目
- 多様な市民の活躍(女性・障がい者・外国人など)、文化芸術・スポーツの推進
- SDGsの推進、多様な主体との連携、地域の特性を活かしたまちづくりの推進
- 持続可能な行財政運営
子育て教育・暮らし安心分科会
所管事項 総合計画に係る子育て・教育、健康で安心な暮らしについての調査研究
申し入れ項目
- 結婚・出産・子育てへの切れ目ない支援
- これからの社会をたくましく生き抜く力の育成
- 生涯にわたって健康で安心して暮らせる社会づくり
経済活力・交流促進分科会
所管事項 総合計画に係る経済活力の向上、交流の促進についての調査研究
申し入れ項目
- 地域企業の経営力強化、成長産業の創出と育成、働きやすい職場環境の整備
- 交流人口の回復・拡大、国際交流の推進、多様な支援による移住・定住の促進
- 豊富な田園資源を活かした儲かる農業の実現
環境保全・まちづくり分科会
所管事項 総合計画に係る環境保全、安心安全で持続可能なまちづくり、拠点性の向上についての調査研究
申し入れ項目
- 脱炭素・循環型社会の実現、自然との共生、良好な生活環境の確保
- 安心安全で災害に強い地域づくり、持続可能なインフラの整備
- 都市機能の充実と拠点性の向上