市報にいがた 令和元年6月2日 2696号 5面
最終更新日:2019年6月2日
みなとまち新潟 歴史探訪(22)
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日和山と新日和山
写真は、東堀通13番町にある現在の日和山です。江戸時代半ばまではこの付近に信濃川の河口(湊口(みなとぐち))があり、日和山は新潟湊を見渡せる唯一の高台で、湊にとって重要な場所でした。
当時、多くの船でにぎわった新潟湊の水先案内人(水戸教(みときょう))は、日和山に登って湊に出入りする船の見張りや、船の出帆(しゅっぱん)に必要な日和見(ひよりみ)(空模様の観察)をしました。その後、土砂の堆積により日和山と湊口は徐々に離れ、水戸教の機能も湊口に移りましたが、町や湊を一望できる日和山は新潟名所としても人気でした。
ところが、明治13年(1880年)の大火で日和山の船見櫓(やぐら)が焼失しました。そこで、当時の新潟区長の尽力などにより、翌年さらに海寄りの砂丘上に新たに船見櫓が建てられ、「新日和山」と呼ばれました(絵図)。新日和山は元の日和山より眺望が良く、新たな新潟名所となりました。多くの人々でにぎわった新日和山でしたが、その後進んだ海岸線の後退により、昭和20年ごろには海中に没することとなったのです。
中央区東堀通13番町にある日和山
明治14年「新潟港日和山真景」(部分 新潟市歴史博物館所蔵)
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