市報にいがた 令和2年11月15日 2731号 1面・2面
最終更新日:2020年11月15日
みんなで考えよう 地域の公共施設
問い合わせ 財産活用課(電話:025-226-2387)
地域別実行計画とは?
おおむね中学校区単位で、地域の公共施設の将来のあり方を示す計画です。計画の策定は地域住民と市との協働により進めます。
※令和2年10月現在、市内55地域中4地域で策定済み
2面では、地域別実行計画の取り組みについて取り上げます
公共施設を取り巻く状況は…?
公共建築物の老朽化が全国的に問題となっています。中でも新潟市は、市営住宅を除く公共施設の市民一人当たりの保有面積が政令指定都市で最大です。施設の維持・改修には多くの課題があり、将来に向けた公共施設の見直しが必要な状況です。
建物の老朽化
人口増加が著しかった昭和50年代に多くの公共施設を整備したため、ほとんどの施設で老朽化が進んでいます。既存の施設をそのまま維持していくためには最大120億円程度が今後50年間毎年追加で必要となる見込みで、建物の改修費用の不足が懸念されます。
人口減少と世代構成の変化
新潟市は2045年までの30年間でおよそ12万人の人口減少が予測されています。高齢者人口が4割に迫るなど、少子高齢化が進行し税収増加が見込めないことに加え、世代構成の変化により既存の公共施設が将来の地域のニーズや必要規模に合わなくなることが想定されます。
資料:日本の地域別将来推計人口(国立社会保障・人口問題研究所、平成30年3月)内の新潟市の年齢別人口を基に作成
公共施設の地域計画である地域別実行計画を策定した地区の代表に聞きました
江南区曽野木地区
コミュニティ協議会
会長
桜田 博治(ひろじ) さん
将来も使っていくことができる施設を
以前から住民の多くが「地域で不足しているコミュニティ施設を市営住宅の跡地に建ててほしい」という思いを持っていました。一方で市からは「保育園の老朽化が進んでいて、移転も含めた検討が必要」と伝えられていました。地域の各団体や公募で選ばれた皆さんと一緒にワークショップを行い、この2つの問題を中心に地域の公共施設について話し合いをしました。
新しく施設を整備するのであれば、備えてほしい機能はたくさんあります。調理場や入浴施設、本格的な舞台装置のあるホールが欲しいといった意見も出ました。でも私たち住民が使いこなせる施設にしなければ、維持管理の負担だけが将来に残ってしまう。地域で本当に必要な機能をみんなで考え、将来も住民が使っていくことができる施設を残すことが大切だと考えました。
地域の新たなにぎわい拠点として
計画では、今ある公民館と市営住宅跡地を拠点として、必要な機能をそれぞれにすみ分けることにしました。市営住宅の跡地には、コミュニティ施設と併せて、統合した保育園を新設します。コミュニティ施設は当初要望していたものより少し小さくなりましたが、保育園が駐車場付きの建物になることで送迎がしやすくなり、子どもたちや保護者が地域活動により参加しやすくなると思います。実際に、若い人を中心に「新設が待ち遠しい」という声が届いています。
この施設がさまざまな世代に積極的に活用されることで、地域に新たなにぎわいを生んでくれると期待しています。その結果、曽野木地区に住みたい、住み続けたいと思う若い世代が増えてくれるとうれしいですね。
新施設完成イメージ
令和4年4月供用開始予定
自分の地域の公共施設を知ろう
市では、令和3年度末にすべての地域の公共施設再編案を公開し、ワークショップなどを通じて地域住民との協働による地域別実行計画の策定を順次開始することを目指しています。
まずは自分の住む地域の公共施設の利用率や管理コストの状況、老朽化の進み具合などを確認し、将来の計画づくりに向けた準備をしましょう。
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