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市報にいがた 令和3年10月3日 2752号 1面から3面

最終更新日:2021年10月3日

家族で考えよう 高齢者の安全運転

 10月は「新潟県高齢者交通事故防止運動」を実施しています。高齢ドライバーによる交通事故の割合が増えています。みんなが安全に安心して暮らしていくために、高齢ドライバーの安全運転について家族や地域で考えてみましょう。

問い合わせ 市民生活課(電話:025-226-1113)

高齢ドライバーに多い事故パターン

高齢ドライバーに多い事故パターン

市長より

中原八一

 尊い命を守るため、悲惨な交通事故を少しでも減らしていかねばなりません。そのためには、市民全員が日頃から交通安全意識をより高めていくことが大切です。

 昨年の新潟市内の交通事故発生件数は1,300件以上と、いまだ多くの方が交通事故の被害に遭われています。また、全事故件数に占める高齢者の事故は増加傾向にあります。高齢者自身が加害者となる事故も、市内で毎年300件以上発生しています。

 時にはご自身やご家族で、運転の様子を注意深く点検してみてはいかがでしょうか。自分では気付かなかった危険な癖や行動が見つかる場合があります。

 高齢で運転に不安を感じる方は、家族や周りの人に相談してみましょう。また、警察でも皆さんの不安を取り除く相談窓口として「安全運転相談ダイヤル」を開設していますので、ぜひご利用ください。

 自動車、自転車、歩行者、みんなで交通ルールを守り、事故のない安心・安全な新潟市を実現していきましょう。

新潟市長

中原八一 書き文字

交通事故0(ゼロ)を目指して 安全運転について考えてみませんか

 新潟県内の高齢者や子どもを対象に交通安全教育を行っている警察官に話を聞きました。

金子恵美さんと本間香菜子さん
新潟県警察本部交通部 交通企画課
金子恵美(めぐみ)さん(左) 本間香菜子さん(右)

高齢ドライバーによる事故の割合は年々増加

 新潟市内の交通事故発生件数は減少傾向にあります。一方、高齢者が加害者となる事故の割合は年々増え、昨年は全体の4分の1を占めました(グラフ)。

グラフ

加齢による心身の変化に気付く

 高齢者の事故原因の多くは、安全不確認や前方不注意、操作上の誤りによるものです。これらは「長年の運転経験から思い込みで行動する」、「年齢を重ね身体能力や認知機能、判断能力が低下する」ことにより起こります。
 この心身の変化に気付き、より安全を意識して運転することが大切です。例えば、顔や体全体で左右を確認する、駐車場では前進だけで出入りできる駐車枠に停(と)めるなどしましょう。安全装置の付いた車への乗り換えや安全装置を後付けするのも効果的です。

運転を見つめ直す

 交通事故を防ぐには、自分の運転を振り返ることが大切です。ブレーキのタイミングや車間距離の取り方など、自分では気付きにくいこともあるので、定期的に家族や友人などに自分の運転する車に乗ってもらい、意見を聞いてみましょう。

自分に合うスタイルで

 運転が不安な人は、車を使わない生活に挑戦してみませんか。いつも車で通っている場所にバスやタクシーで行ってみると、思いの外、快適かもしれません。運転免許証を返納すると交付される「運転経歴証明書」を使って、お得にバスやタクシーに乗ることもできます。自分に合った生活スタイルを選択し、安心して暮らしていきましょう。

家族、周りの支えが大切

 高齢ドライバーの家族や周りの人には、思いやりのある一言が安全運転を意識するきっかけになることを伝えたいです。「あなたのことを大切に思っている、だから心配」という気持ちを伝えながら、運転について話し合いましょう。
 また、自分たちだけで抱え込まず、安全運転相談ダイヤルに相談してみてください。

ひとごとではない交通事故

 おととし、東京都の池袋で高齢ドライバーが交通事故を起こし、2人が亡くなり9人がけがを負うという痛ましい事故がありました。
 車を運転する全ての人に、交通事故を起こす可能性があります。車は便利な反面、人の命を奪う凶器に変わってしまうことを忘れないでください。
 そして、自分が被害者にも加害者にもなり得ること、事故を起こすと家族や周りの人を悲しませてしまうことを意識し、交通ルールを確実に守り、思いやりを持って運転してください。
 交通事故ゼロを目指し、みんなで安心安全なまちにしていきましょう。

運転が不安な人やその家族の皆さん 気軽に相談してください

 運転免許センター相談窓口につながります。

安全運転相談ダイヤル #8080

日時 月曜から金曜午前8時半から午後5時 ※祝日・休日除く

安全運転の5つのポイント

1 一時停止ではしっかり止まる

イラスト

2 「人がいるかもしれない」という気持ちで安全確認

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3 右左折は急がず慎重に

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4 運転中に考え事はしない

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5 加齢による身体機能の変化に注意

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安全運転サポート車(サポカー)に乗り換えよう

 安全運転サポート車(以下、サポカー)とは、衝突被害軽減ブレーキなどの機能を搭載した、交通事故防止の効果が見込まれる車です。
 車を買い替えるときは、サポカーを検討してみてはいかがでしょうか。

サポカーの主な機能

衝突被害軽減ブレーキ

危険を予測し衝突を回避、または被害を軽減する

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車線逸脱警報

車線を検知してはみ出しを警報

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ペダル踏み間違い急発進抑制装置

誤操作による急発進を防ぐ

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先進ライト

ヘッドライトを自動で切り替え、歩行者などを早期発見

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※サポカーポータルサイト(https://www.safety-support-car.go.jp/)から引用

自分で 家族で 確認しよう 安全運転チェック

イラスト

 定期的に運転技術や認知能力を確認し、安全運転ができているか考えましょう。
 3つ以上該当する人は、軽度認知障がいや認知症の可能性があります。専門医や専門機関に相談し、今後の運転について話し合いましょう。

運転時認知障害早期発見チェックリスト15

運転時認知障害早期発見チェックリスト30 検索

  • 車のキーや免許証などを探し回ることがある
  • 道路標識の意味が思い出せないことがある
  • スーパーなどの駐車場で自分の車を停めた位置が分からなくなることがある
  • よく通る道なのに曲がる場所を間違えることがある
  • 車で出掛けたのに他の交通手段で帰ってきたことがある
  • アクセルとブレーキを間違えることがある
  • 曲がる際にウインカーを出し忘れることがある
  • 反対車線を走ってしまった(走りそうになった)
  • 右折時に対向車の速度と距離の感覚がつかみにくくなった
  • 車間距離を一定に保つことが苦手になった
  • 合流が怖く(苦手に)なった
  • 駐車場のラインや枠内に合わせて車を停めることが難しくなった
  • 交差点で右左折時に歩行者や自転車が急に現れて驚くことが多くなった
  • 運転している時にミスをしたり危険な目にあったりすると頭の中が真っ白になる
  • 同乗者と会話しながらの運転がしづらくなった

提供:NPO法人高齢者安全運転支援研究会 監修:日本認知症予防学会理事長浦上克哉 「運転時認知障害早期発見チェックリスト30」から抜粋

参加してみよう 高齢者安全運転教室

 俊敏性測定などの体験や安全運転講座を開催します。

日時 10月28日(木曜)午前10時、午後2時 ※各2時間
場所 黒埼市民会館(西区鳥原)
対象 新潟市在住の65歳以上
定員 各回先着30人
参加費 無料
申し込み 10月6日(水曜)午前9時から電話で市民生活課(電話:025-226-1113)

俊敏性測定の様子
俊敏性測定の様子

高齢者安全運転教室 参加者の声

齋藤 傳さん
齋藤 傳(さいとう つたえ)さん
(東区在住)

 買い物や通勤で車を運転します。若い時のようにすぐには反応できないので、スピードを出さずに周りをよく見て運転するように心掛けています。さらに安全のため、サポカーに乗っています。
 今回の講座で、ほかの運転者や歩行者側の意見を聞いて、高齢ドライバーが気を付ける点がたくさん分かりました。これからは定期的に、家族と運転について話し合おうと思います。

公共交通を利用しよう

バスがお得に シニア半わり

問い合わせ 都市交通政策課(電話:025-226-2725)
対象 新潟市在住の65歳以上
割引内容 市内のバス運賃が半額

シニア半わりりゅーと

対象路線 新潟交通の路線バスで「りゅーと」を利用できる路線、区・住民バスの全路線
利用方法 シニア半わりりゅーとを発行後、利用可能 ※利用上限額は1カ月3,500円(正規運賃7,000円分)。超えた場合は次回乗車時から正規運賃の通常りゅーとカードとして精算。現金精算の区・住民バスは利用上限額の設定対象外
発行方法
持ち物 本人の身分証明書(原本)、りゅーとカード(持っていない人はカード代金2,000円が別途必要) ※代理人申請の場合は代理人の身分証明書(原本)と委任状(原本)が必要
場所 新潟交通バスセンター案内所(中央区万代1)・各営業所

シルバーチケット

対象路線 新潟市内の「りゅーと」を利用できない路線
利用方法 同チケット参加証を発行後、利用可能
発行方法
持ち物 本人の身分証明書(原本) ※代理人申請の場合は代理人の身分証明書(原本)と委任状(原本)が必要
場所 北区・江南区・秋葉区・南区・西蒲区地域総務課、都市交通政策課

※利用状況によって、新潟交通定期券「おでかけ65/70」を購入する方が安くなる場合があります。詳しくは新潟交通株式会社バスセンター案内所または各営業所へ問い合わせてください

運転免許証返納者にお得/高齢者運転免許証返納サポート

問い合わせ 市民生活課(電話:025-226-1113)
対象 新潟市在住の65歳以上で、運転免許証を自主返納するなどして「運転経歴証明書」の交付を受けた人 ※同証明書の交付方法など詳しくは運転免許センター(電話:025-256-1212)へ問い合わせ
割引内容 一部の区バス・住民バス…運賃半額
新潟市内のハイヤー・タクシー…運賃1割引き ※シニア半わりりゅーとなどとの併用不可

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