梅毒
最終更新日:2023年5月24日
梅毒の患者報告数が急増しています
梅毒は、主に性的接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)によってうつる感染症です。
令和4年は新潟市で78件の報告があり、過去最大の報告数になりました。
発疹やしこりなどの症状が一度出ても自然消失することもあり、梅毒感染していることに気づきにくいと言われています。
治療せず放っておくと神経や骨などにも影響を及ぼします。
感染しているかどうかは血液検査で確認できます。
全国梅毒報告数 男女別推移(令和4年は速報値)
新潟市梅毒報告数 男女別推移(令和4年は速報値)
梅毒とは
梅毒トレポネーマという病原菌により引き起こされる性感染症です。「梅毒」という病名は、症状として見られる赤い発疹が楊梅(ヤマモモ)に似ていることに由来します。
感染経路
感染部位と粘膜や皮膚の直接接触(主に性的接触)により感染します。
具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)等が原因となります。
症状
- 第1期:感染後約3週間
感染がおきた部位(主に陰部、口唇部、口腔内、肛門等)にしこりができることがあります。また、股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れることもあります。
- 第2期:感染後数か月
全身のリンパ節がはれる他、発熱、倦怠感、関節痛等の症状がでます。
また、手のひら、足の裏、体全体にうっすらと赤い発疹(バラ疹)が生じることがあります。
- 晩期顕性梅毒:感染後数年
皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生することがあります。
また、心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、場合によっては死亡に至ることもあります。
妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡、奇形が起こることがあります(先天梅毒)。
感染を予防するために
感染部位と粘膜や皮膚が直接接触をしないよう、コンドームを正しく使用しましょう。
ただし、コンドームで覆わない部分の皮膚でも感染する可能性もあり、コンドームで100%予防できるとは限りません。
皮膚や粘膜に異常がある場合は性的接触を控え、早めに医療機関(皮膚科、泌尿器科、婦人科等)を受診しましょう。
検査について
新潟市保健所では梅毒の検査を無料匿名で行っています。
第1期の最初の数週間は抗体検査をしても陽性反応が出ないことがあるため、通常検査の場合は感染の可能性のある時期から1カ月以上おいてから、即日検査の場合は2か月以上おいてから検査にお越しください。
症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。