田んぼダムの取組活動
最終更新日:2024年4月8日
田んぼダムとは
新潟市田んぼダムマスコットキャラクター 貯め田郎
田んぼダムとは、田んぼに降った雨水をゆっくり流すことで、排水路の急激な水位上昇を防ぎ、周辺の農作物や農地、下流の市街地の浸水被害を軽減する取組のことです。
近年増加する局地的な集中豪雨の時に特に効果を発揮する、農業・農村の多面的機能を活かした取組です。
市内の多くが低平地である本市では、雨水排除に大きな力となっている農業用排水機場とともに、田んぼダムの取り組みを市民全体で維持・支援していかなければいけません。
田んぼダムの取組について
田んぼダムは、田んぼの排水口に小さな穴をあけた板などの田んぼダム用の調整装置を設置することで効果を発揮します。
取組方法はさまざまですが、現在では農家の方が取り組みやすい装置が開発されています。
田んぼダムは地域を水害から守るための取組です。より多くの田んぼで行うことで大きな効果を発揮するため、農家のみなさんの協力によって、田んぼダムは支えられています。
田んぼダムの仕組み
分離型田んぼダムます
片浮かせ型田んぼダム
フリードレーンタイプ
田んぼダムの効果
平成23年新潟福島豪雨災害時白根豪地区における田んぼダム実施状況
田んぼダム取組の課題について
田んぼダムの効果を下げてしまう要因の一つとして、畦からの漏水があります。畦が崩れていたり穴があいていると、田んぼからゆっくり水を流すことができなくなるため、畦の補強や漏水対策を行って、高く安定した効果を発揮できるようにします。
取組事例紹介(江南区天野地区)
田んぼダムの取り組みを広く進めるために、新潟大学と連携しながら詳細な軽減効果を検証するほか、農家の負担軽減などを考慮したより効果的な方法を検討し、江南区天野の水田をモデル地区に設定しました。
天野地区は近年の集中豪雨による農作物の被害や、排水路下流の住宅地の浸水被害が起きている地区です。
新潟市「田んぼダム」利活用促進事業で、モデル地区の水田全域において、平成26年度から平成27年度に田んぼダムの整備を行いました。
約50ヘクタールの水田で一斉に田んぼダムに取り組むことによって、周辺の農作物や住宅地への浸水被害軽減が期待されています。
天野地区の田んぼの状況。下流には住宅地があります
関連事業について
多面的機能支払交付金は、資源向上活動(共同)において調整板の設置費用等に活用することが出来ます。加えて、一定の要件を満たして田んぼダムに取り組む場合は単価の加算をすることで、取り組みの支援を行っています。
田んぼのダムの推進のため、田んぼダムに取り組み地域の共同活動を支援する制度として令和6年度から支援を始めました。多面的機能支払の田んぼダム加算基準に満たない田んぼを対象としています。
田んぼダムは、流域全体の水害を軽減させる治水対策「流域治水」の取り組みの一つとして、その推進が期待されています。
新潟市域を含む計画は、信濃川水系(信濃川下流)流域治水協議会で関連計画を策定し、公表しています。
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