連載第5回 バスの利用環境を良くするために今までどんなことをしてきたの?

最終更新日:2013年6月7日

 本市はこれまで、誰もが移動しやすい公共交通を目指して、さまざまな取り組みを進めてきました。

 取り組みの柱は(1)区など地域内の生活交通の確保(2)地域から都心部までのアクセス向上(3)都心部の基幹公共交通軸の強化―の3つです。

 地域内交通については、路線の廃止や減便が続く中、生活交通を確保するため区バスの運行や住民バスの支援などを実施。利用状況などを踏まえながら、より利便性の高いものとなるよう改善に取り組んでいます。

 都心アクセスについては、バスや電車の増便、パーク・アンド・ライドの社会実験など、地域と都心部を行き来しやすくするための取り組みや検証を行っています。

 基幹公共交通軸では、平成19年から24年までの間、オムニバスタウン事業を実施。基幹バス「りゅーとリンク」の運行や、乗り降りしやすい低床型バスとICカード「りゅーと」の導入、バス停上屋の整備など、利便性を高めるための取り組みを進めてきました。

 利用者に行ったアンケート結果では、バスに対する満足度の向上が見られ、りゅーとリンクの運行路線では、利用者数の減少に歯止めが掛かるなど、一定の効果が出ています。

 しかし、こうした取り組みだけでは市全体のバス利用者の減少は止められませんでした(図)。そのため今後は、郊外路線の減便などのサービス低下によるさらなる利用者の減少に歯止めを掛けるため、市と新潟交通が協働で取り組む新たな仕組みが必要です。

 そこで「新バスシステム」の中では、公的機関が車両や交通結節点などの設備部分を整備し、事業者が運行サービスなどの運営部分を担う「公設民営方式」を取り入れます。

基幹公共交通軸とは?
JR新潟駅から古町、市役所、県庁、鳥屋野潟南部方面までを結ぶ公共交通の軸のことです。

オムニバスタウン事業とは?
人と環境にやさしいバスの利用環境を整え、賑わいと活力に溢れたまちづくりを推進する取り組みです。国の指定を受け、各都市でバスの利便性向上に向けたさまざまな施策を実施。これまでに、本市を含む14都市(平成21年4月1日現在)が指定されています。

全市のバス利用者は平成17年からの6年間で1月あたり約750万人減少。りゅーとリンクの利用者は平成19年からほぼ横ばいで1月あたり約16から17万人。

市報にいがた2415号(平成25年6月9日)掲載

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