西洋なし「ル レクチエ」
最終更新日:2023年10月26日
あふれる気品、芳醇な香り、とろける甘さ
100年ほど前にフランスから新潟に苗木を導入し、栽培が始まった品種です。
柔らかな甘みで独特の芳醇な香りをもち、口に入れるととろけるような舌触りが特徴です。栽培が非常に難しく、生産量も限られているため“幻の西洋梨”と呼ばれていました。現在もそのほとんどが新潟で栽培されています。
農家の努力で生産が拡大し品質も向上して、近年では手に入りやすくなっています。
出荷期間:11月下旬~12月下旬
生産地区:市内全域
西洋なし「ル レクチエ」の栄養成分等(PDF:2,948KB)
作成者:公益財団法人 食の新潟国際賞財団
こぼれ話
100年にわたり受け継がれる物語。明治36年頃、白根地区(現 新潟市)の農家、小池左右吉氏によって、フランスから苗木が持ち込まれたことで、ル レクチエ100年物語が始まります。
当時、小池氏は西洋なしがロシアで高値で取り引きされることを聞きつけ、国内外から約30種類もの西洋なしを取り寄せ栽培を始めました。しかしながら、日本では西洋なしの栽培方法がほとんど知られていなかったため、思ったような収穫が得られず、栽培は衰退の一途をたどりました。
では、数々の西洋なしが消えていった中、なぜル レクチエは生き残ったのでしょうか。
実は、そのあまりのおいしさのため、農家が自分で食べるぶんだけの樹を残しておいたのです。それが、いつしか高級料亭のデザートや古町芸者の間でおいしい果物“ロクチ”として目にとまり、美食家たちの間でブームになりました。
呼び名も「ロクチー」、「ルルクチー」、「ルレクチー」など人によってさまざまでしたが、昭和58年にル レクチエに統一されました。それから約20年の時を経て、農家の皆さんと関係機関の協力のもと試行錯誤を繰り返しながら現在の地位を築き上げるに至ったのです。
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