麻しん(はしか)について
最終更新日:2023年1月30日
令和5年4月、日本国内で、海外渡航歴のある方が麻しんと診断されました。
今後も、輸入症例や国内における感染伝播事例の更なる増加が懸念されます。
麻しんは非常に感染力が強く、免疫のない方が感染するとほぼ100%発症します。
確実に免疫を得るためには、2回の予防接種が望ましいとされています。
医療機関の方は、下記のページをご覧ください。
麻しん(はしか)の対応について記載された、医療機関の方向けのページです。
麻しん(はしか)とは
麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる人から人へ感染する感染症で、非常に強い感染力を持っています。
感染経路 | 空気感染・飛沫感染・接触感染 |
---|---|
潜伏期 | 10~12日 |
症状 |
|
治療 | 麻しんウイルスに対する特効薬はなく、解熱剤やせき止めなどの対症療法のみです。 |
感染性 | 初期に出る風邪症状の時期(カタル期)の感染性が強力です。 感染性があるのは、症状が出る1日前から解熱後3日間を経過するまでです。 |
※麻しんの主な感染経路は空気感染のため、手洗いやマスクだけでは十分な予防はできません。
※免疫を持たない人が感染するとほぼ100%発症します。一度感染して発症すると、一生免疫が持続するといわれています。
お願い
- 疑わしい症状が出たときには、必ず受診する前に医療機関に電話で連絡し、医療機関の指示に従ってください。
- 発症者と接触したと疑われる方で、体調不良の方はできるだけ外出を控えてください。やむを得ず外出する場合は、公共交通機関の利用を控え、必ずマスクを着用してください。
麻しんの予防には2回の予防接種が有効です
通常、1回の予防接種で95%の方が免疫を獲得します。
2回の接種が必要な理由は、(1)1回目の接種で免疫がつかなかった人にも免疫をつけるため、(2)1回目の接種でついた免疫が減衰した人の免疫を強固なものにするためです。
予防接種を受けた人は、発病しても軽症で、発疹も少ない特徴があります。
また、麻しん患者に接触した場合も、接触後3日以内であれば、緊急予防接種により発症を予防できる可能性があります。
定期予防接種の対象の方へ
麻しん風しん混合(MR)ワクチンを無料で2回接種できます。
1回目は1歳児、2回目は小学校入学前年度の1年間(いわゆる年長児)です。
対象年齢になったらなるべく早めに予防接種を受けましょう。
詳細は、予防接種(新潟市ホームページ)にてご確認ください。
対象年齢や接種回数が確認できます。
新潟市内の予防接種委託医療機関が確認できます。
定期予防接種の対象でない方へ
定期予防接種の接種対象でない方は、任意で予防接種を受けることができます(費用は全額自己負担)。麻しんにかかったことがなく、予防接種を受けたことがない方や、接種歴が不明の方は、かかりつけ等の医療機関にご相談ください。ワクチンの取り扱いの有無については、医療機関によって異なりますので、事前に問い合わせが必要です。
一部の医療機関や検査機関では、免疫の有無を調べる抗体検査についても相談が可能です(費用は全額自己負担)。
注意:麻しんのワクチンは生ワクチンのため、妊娠中の方は予防接種を受けることができません。また、妊娠可能な人が予防接種を受ける場合、接種後2か月は避妊が必要です。
学校等への連絡・登校等について
麻しんの診断をされたときは、学校に伝えましょう。
学校保健法では「解熱して3日間」経過してから登校が許可されます。
新潟市麻しん患者発生状況(疑い含む)
診断年 | 小児麻しん | 成人麻しん | 計 |
---|---|---|---|
令和4年 | 0名 | 0名 | 0名 |
令和3年 | 0名 | 0名 | 0名 |
令和2年 | 0名 | 0名 | 0名 |
平成31年 | 0名 | 2名 | 2名 |
平成30年 | 0名 | 0名 | 0名 |
平成29年 | 2名 | 1名 | 3名 |
平成28年 | 0名 | 0名 | 0名 |
平成27年 | 0名 | 0名 | 0名 |
平成26年 | 0名 | 0名 | 0名 |
平成25年 | 0名 | 1名 | 1名 |
平成24年 | 0名 | 0名 | 0名 |
平成23年 | 0名 | 0名 | 0名 |
平成22年 | 0名 | 0名 | 0名 |
平成21年 | 4名 | 0名 | 4名 |
平成20年 | 4名 | 11名 | 15名 |
平成19年 | 15名 | 68名 | 83名 |
※成人麻しんは満年齢15歳以上の患者です。
※平成20年1月1日から、麻しんと風しんはそれぞれ全数把握疾患に変更され、全ての医療機関において麻しんと風しんを診断した場合は全数届け出ていただくことになりました。