外来生物ナガミヒナゲシにご注意ください
最終更新日:2024年5月17日
ナガミヒナゲシについて
ナガミヒナゲシは和名で「長実雛芥子」と表記します。「雛」には「小さくてかわいらしい」という意味があるように、ナガミヒナゲシは丸みのある淡赤色の花を咲かせるのが特徴です。
細長い果実の中には、けし粒大の種が約1600粒も入っていて、1個体が約100個の果実をつけるので、多い個体は15~17万粒の種を持ちます。種は秋に発芽し、ロゼット状態で越冬するものと翌春に発芽するものがあります。
ナガミヒナゲシは「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)」の指定はされていませんが、繁殖力が強く、繁茂・群生することにより在来植物に影響を及ぼします。
可憐でかわいらしい花ですが、繁殖力が強い「雑草」としての一面も持ち合わせているのです。
ちょうど梅雨にあたる6月頃に種がこぼれ落ちます。雨で濡れたタイヤや靴裏に種がくっ付き、道路沿いのあちこちに落下することで、分布範囲を拡大させています。
花と果実(種子)
- 花色:肉色と言われるオレンジ色(淡赤色)
- 花弁:基本的に4枚
- 開花時期:4~5月
- 葉:細かく切れ込みが入る
- 茎:硬い毛が生え、高さが15~60センチメートルくらいになる
- 果実:長さは約2.5センチメートルで、細長い形をしている
- 種子:1つの果実に約1600粒入っており、未熟な種子でも発芽力がある
ナガミヒナゲシの花(真上)
ナガミヒナゲシの様子
ナガミヒナゲシの果実と種子
駆除の方法
- 手がかぶれる恐れがありますので、直接触らないように気を付けてください。
- 軍手やゴム手袋を着用し、根から引き抜き、「燃やすごみ」としてお出しください。
- 「枝葉・草」の収集には出さないでください。チップ化やたい肥化といった処理では種子が生き残り、分布域を拡大させてしまう恐れがあります。
- 株が多くて引き抜けない場合は、地上近くで刈り取ってください。
- 果実が熟して上部にすきまができると種子が飛散します。熟す前に果実を刈り取ると、繁殖抑制に効果があります。
注意点
- 道路脇や公園などでは、ご自身含め安全対策に配慮した上で行うこと
- 私有地の場合はトラブルになりかねないため、所有者への声掛けに留めること(※特定外来生物のような規制対象ではありません)
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