西区意見交換2
最終更新日:2015年12月11日
平成27年11月8日(日曜)午前2
質問1
農村部にも人が移住できるような方策を講じていただきたい
発言者
都市には都市の良さがあることは承知しているが、農村部にも住む人たちの温情や風土の豊かさといった良さがある。このような農村部の良さを少しでも若い人たちに認識してもらえるような施策、農村部にも人が移住できるような方策も講じていただきたい。
総合戦略は見応えがあって非常に期待できるが、農村部では農業従事者の高齢化が非常に深刻になっており、農地の相場も低下して売買もままならない状況である。
市長
農村部に移住していただくのは一番ありがたいシナリオである。
例えば西蒲区の越前浜は越前小学校を残すという方向を打ち出し、移住される方を積極的に受け入れることに地域を挙げて取り組んでいる。
全国でも様々なアイディアが出ており、移住者を受け入れた地域に支援金を出すという自治体も出てきている。地域のやる気を出してもらうためには必要なことかもしれないので、来年度に向けて検討していきたい。
また、首都圏にある「ふるさと回帰支援センター」で行った調査で、移住したいと思う県を聞いたところ、昨年、新潟県がトップ5になったという良いデータもある。新潟市にはまちなかもあるし、農村もある、あるいは越前浜のような海と山が隣接しているなど多彩な地域がある。そして都市にも近いところが特性だと思うので、その辺りをしっかりと新潟暮らし創造運動の中でデータを持ち、首都圏の人に知ってもらう取組みを強化していきたい。
さらに、アクティブシニアの移住にも積極的に取り組んでいきたい。例えば貿易実務に実績のある方が農業生産法人で働き、その方が大学で非常勤講師として授業ができるような仕組みづくり。学生に教えるのが夢だと言っている方が首都圏などには結構いると思う。学園と地域が一緒になって、東京首都圏の人を新潟に呼び込むというのも非常に重要だと思っている。
農村部が一番頑張りどころだと思うので、今の話をしっかり頭に置いていきたい。
質問2
マツクイムシの対策について
発言者
松林のボランティアをしているが、マツクイムシの問題が非常に大きいと感じている。県との関係もあると思うが、対策が具体的にどのように進展しているのかお聞きしたい。
市長
新潟市は海岸線が非常に長く、それぞれの松林が保安林だったり民有地だったりと特性も違う。飛砂防止が一番大切な地域で松枯れが心配なので、その地域特性に合わせて、マツクイムシ防除があれだけで本当にいいのかと考えている。
地域の生態系が乱れ、松そのものが弱くなり、マツクイムシにやられやすくなっている。本来なら樹液を出してマツクイムシの被害を自分で防げる松なのに、活力が無くなり、病気になってしまっている。
北区では、道路を作ったことで土壌が圧迫され、水脈・気脈が絶えてしまっているというご指摘をいただいたところがある。先日、松林の再生に実績のある方から来ていただき、1エリアを手当てしてもらった。本当にひどいエリアだったが、11月の初めに住民グループから3日間作業をしてもらうことで、来年の春には改善される見込みである。改善の度合いを見てもらい、自分の地域でももっと頑張ろうと思ってもらうための社会実験を始めたところである。
松が枯れるから防除するだけでは抜本的な解決にはならない。マツクイムシの防除も新潟県がやるが、それに合わせて新潟市として、水と土の本格再生をやろうという方たちや奇跡のリンゴの木村秋則さんなどからアドバイスをいただきながら、農地の再生から大地の再生という形も目指していきたい。
区長
マツクイムシの対策については非常に大きい問題であり、保安林を守るために県と一緒になって取り組んでいる。県は被害にあっている松を伐採し、新たに植林することを海岸線の保安林で順次行っている。新潟市では、航空防除として薬を撒いて防除に努めている。また、実際に被害にあって交通の障害になるようなところについては木を切る対策もしている。
また、地域の方々から保安林を守るためにボランティア活動で下草刈りなどの様々な活動をしてもらっている。青山、真砂地域に加え、五十嵐にもそのような動きが出ており、区としてもボランティア活動を支援している。今後もいろいろな対策を県とともに進めていきたいと思っているので、皆さまからもボランティア活動等に参加していただきたい。
質問3
地域と学校パートナーシップ事業について
発言者
私が子どもの頃には、地域教育コーディネーターもいなかったし、地域と学校パートナーシップ事業もなかったが、昔から子どもたちの健全育成のために、学校・家庭・地域の連携がとても大事だと常に言われていた。それを土台として、今では市内の小・中学校に地域教育コーディネーターが配置され、学校も今まで以上に地域に開かれ、地域と連携して子どもたちの新たな学習の機会を創出していくために、地域と学校パートナーシップ事業が行われている。そのお陰で当地域も今まで学校に足を向ける機会のなかった人たちが、学校支援ボランティアとして学校に来て、子どもたちを見守ってくれている。
また、教育ビジョンでも「学・社・民の融合」が掲げられており、学校、地域、公民館や社会福祉協議会などからも大きな力を貸してもらっている。
しかしながら、地域と学校パートナーシップ事業の周知が徹底されていない。未来ある子どもたちのために、地域と学校パートナーシップ事業がより周知されて理解が深まり、発展していくことを期待している。
市長
地域教育コーディネーターの皆さまから頑張っていただいているおかげで、良い効果が出ている地域が増えていると思う。地域と学校の良い関係については、毎年文部科学大臣表彰が行われているが、この表彰制度ができてから新潟市の学校は全国で100校前後の中で毎年2校受賞している。これはすごいことだと思うので、先駆的な優秀事例としてできるだけ知ってもらう。また、本市が行っている良い事例の中であまり知られていないものの一つに地域教育コーディネーターの活動やその成果があるとのアドバイスももらっている。新潟市の教育の中で地域と学校を結び付ける大きな効果を挙げているので、その辺りの情報共有にも努めていくことが重要だと思う。
学力については福井、秋田、富山あたりがトップ3になっているが、新潟市もほぼ同じレベルに入ってきている。これから暮らしやすさも含めて、福井、秋田、富山、新潟市と言ってもらえるように、様々なところで情報を発信していく。
頑張っていただいている事例については、地域の方がそれを誇りにできるように支援する。地域で地域の子どもを育てることが新潟方式だと言ってもらえるようさらに努めたい。
教育長
地域教育コーディネーターの皆さまが行っているパートナーシップ事業について、教育委員会としてもなるべく多くの方に知ってもらい、参加する方が増えてほしいと思っている。市報等や学校だよりにも載せながらPRしていくが、そういうものを見ていただけない方もいるので、ぜひ皆さまから口コミで地域の皆さまに伝えていただきたい。
質問4
若者への情報発信の方法について
発言者
子どもが大学に行っており、就職活動のために新潟に戻ってきた際に、情報を得るところが少なくて大変だったという記憶がある。もっと若者が受け取りやすい情報発信の方法を考えていただきたい。
市長
まずは新潟市内の高校・大学に、市内には優良な働く場があることをより積極的にお届けしていく。そのときに働く場だけではなく、新潟の暮らしというのが首都圏の暮らしに比べて、21世紀にふさわしい暮らし方だということを、データも含めて、進路指導の先生方や子どもたちに知ってもらうよう、今年度から本格的に動き出していく。
また、他県へ行かれた方に、どのように情報を届けるかについても非常に重要と考えており、UIJターンの取組みを進めるにあたって、東京事務所に相談窓口を設置して明確にした。しかし、首都圏以外にも全国にいる方たちにどのように情報をお届けするのが一番有効なのかについては、全国の事例を見ながら、今年度中、あるいは来年度から本格的に始めていきたい。
新潟を離れた方が新潟の食べ物のおいしさや暮らしやすさなどを実感して、新潟に戻りたいと思う方も多くいると思う。そのときの架け橋をもっとつくる必要があるので、今年度以降、さらに努力していきたい。
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