イヌサフランによる食中毒に注意しましょう
最終更新日:2023年3月14日
イヌサフランをギョウジャニンニクやギボウシ(ウルイ)と誤認し食べたことにより食中毒が発生し、死者が出ています。
イヌサフランには、葉及び球根に毒があります。
- 食用と確実に判断できない植物は、
「採らない」、「食べない」、「売らない」、「人にあげない」!
- 判断できない人が誤って口にしないよう、簡単に手の届く範囲で栽培したり、球根を放置することはやめましょう。
- 山菜と有毒植物が混生することがあるので、よく確認して採るようにしましょう。
また、調理前にも再度確認してください。
事例
ギボウシ(ウルイ)と誤食
令和元年6月3日、秋田県内で自宅の敷地内に自生していた野草を炒め物にし食べたところ、嘔吐、腹痛等の症状を訴え入院し、4日に死亡しました。
ギョウジャニンニクと誤食
令和4年4月19日、秋田県内で畑周辺に自生していた野草を天ぷらにして食べたところ、20日に下痢症状を訴え、22日に救急搬送され、23日に死亡しました。
イヌサフランとは
- イヌサフランは、ユリ科イヌサフラン属の球根植物で、園芸植物として広く植えられています。
- 球根は径3から5センチメートルの卵形で、9月から10月に花茎を15センチメートルほど伸ばし、翌春に20から30センチメートルほどの葉を根生します。
間違えやすい植物
- ニンニクやタマネギ、ジャガイモとの誤食は、球根が出回る秋に起こります。
- 葉は開花後に出るため、春にギョウジャニンニクやギボウシ(ウルイ)、山菜などとの誤食が起こります。
イヌサフランによる中毒症状
- イヌサフランの有毒物質は、球根や種子に含まれるコルヒチン(colchicine)です。鎮痛薬として使用されますが、嘔吐・下痢などの副作用を示し、重症の場合は死亡することもあります。
市民の方へ
- 植物には有毒成分を含むものも多く存在します。食用と確実に判断できない植物は食べないようにしましょう。
- 球根は、子供や認知障害のある人の手の届くところや、台所には置かないようにしましょう。
- イヌサフランと家庭菜園とは別につくり、一緒に植えないようにしましょう。
イヌサフランの外観(タマネギ似)
イヌサフランの切り口(ジャガイモ似)
イヌサフランの葉(写真出典:厚生労働省ホームページ)
ギョウジャニンニクの葉(写真出典:厚生労働省ホームページ)
関連リンク
自然毒のリスクプロファイル:イヌサフラン(厚生労働省)(外部サイト)
食品衛生の窓:イヌサフラン(東京都福祉保健局)(外部サイト)
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