ジカウイルス感染症について
最終更新日:2023年8月21日
ジカウイルス感染症は、デング熱及びチクングニア熱と同様、蚊を介して感染し、中南米等を中心に多数報告されています。
病原体であるジカウイルスに感染した患者を蚊が吸血すると、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊がヒトを吸血することでウイルスが感染します。
ブラジルにおいて小頭症の新生児が増えており、また、ギラン・バレー症候群などの神経疾患との関連が疑われていることから、2016年3月8日、WHOは妊婦は流行地域への渡航をすべきではないと勧告しています。
ジカウイルス感染症に関するQ&A(厚生労働省)(外部サイト)
症状等について
潜伏期間は2~12日(多くは2~7日)で、主な症状は軽度の発熱(38.5度を超える高熱は比較的まれ)、発疹、結膜炎、関節痛、疲労感、倦怠感、頭痛等を呈します。
治療等について
現在、ジカウイルスに対するワクチンや特異的な治療法はないため、患者の症状に応じた治療(対症療法)を行うことになります。
通常は比較的症状が軽く、特別な治療を必要としません。
予防対策
海外の流行地域に渡航される際は、蚊に刺されないように注意しましょう。長袖、長ズボンの着用が推奨されます。また、蚊の忌避剤なども現地では利用されています。
流行地域へ渡航される方へ
渡航する必要がある場合は、渡航前に、厚生労働省検疫所や外務省の海外安全情報のホームページなどで現地の流行状況等、最新情報を確認してください。
また、渡航先で蚊に刺された場合、すべての蚊がジカウイルスを保有しているわけではないので、蚊に刺されたことだけで過分に心配する必要はありませんが、心配な方や発熱等の症状のある方は、帰国された際に検疫所でご相談ください。
なお、帰国後に発熱などの症状が出た場合には、医療機関を受診して下さい。
妊婦と妊娠の可能性のある女性へ
妊娠中のジカウイルス感染と胎児の小頭症との関連が示唆されています。
妊婦および妊娠の可能性がある方は、可能な限り流行地への渡航を控えてください。
流行地から帰国された方へ
流行地域からの帰国者は症状の有無にかかわらず、虫よけ剤の使用など蚊に刺されないための対策を少なくとも2週間程度は特に注意を払って行うことを推奨します。性行為により、男性から女性パートナーへの感染した事例が報告されています。
流行地域から帰国した男女は、症状の有無にかかわらず、少なくとも6か月、パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中、性行為の際にコンドームを使用するか性行為を控えることを推奨します。
相談・お問い合わせ
新潟市保健所保健管理課感染症対策室 電話:025-212-8123
関連リンク
海外感染症情報について(厚生労働省検疫所FORTH)(外部サイト)