令和6年5月24日 市長定例記者会見

最終更新日:2024年7月2日

市長定例記者会見

開催概要
期日 令和6年5月24日(金曜)
時間

午前10時00分から午前10時50分

場所 新潟市役所(本館3階 対策室)

発表内容

質疑応答

配布資料

市長記者会見動画

発表内容

◎能登半島地震への対応について

 おはようございます。よろしくお願いします。
 これまでに地震関連の会議がいくつか開催されましたので、少しお話をさせていただきます。
 まずは住民説明会を4月から5月にかけて、液状化被害の大きかった西区と江南区において、3回開催させていただきました。被災された方の中で、いまだ支援制度の申請に至っていない方や、困っている内容や事情が様々あることなど、色々なご意見やご要望をお聞きしました。いずれも切実な思いであったというふうに思います。引き続き、全庁をあげて、本格的な復旧復興に取り組み、被災された方に寄り添った、きめ細かな支援を確実に進めていきたいと思っています。
 今後の説明会の開催については、具体的な内容をお伝えできるようになりましたら、その都度開催していきたいと考えています。
 なお、3回の説明会でいただいたご意見や、それに対する市の考え方を分かりやすく整理し、広く情報発信をしていきたいと考えています。
 また、5月22日には「新潟市宅地等耐震化対応・対策検討会議」を開催いたしました。
 発災以降、地盤工学会と「災害時における調査の相互協力に関する協定」を締結し、現地調査や既存のデータから、地質や地下水の状況などの分析を進めてきました。
 検討会では、その結果を説明し、委員の皆様から専門的な見地からご意見をいただきました。
 今後、追加調査や分析を重ねたうえで、どのような対策が可能か検討をすすめ、次回の会議において議論したいと考えています。
 液状化対策を着実に前進させ、被災者の皆さまが、一日も早く普段の暮らしを取り戻せるよう、全力で取り組んでまいります。

1.全市一斉地震対応訓練の実施について

 次に、資料を配布させていただきました、「全市一斉地震対応訓練の実施について」です。
 本市では、過去の災害の教訓を風化させることなく、市民の皆さまに防災意識を高めていただくため、新潟地震があった6月16日、本市の「防災の日」に、毎年「全市一斉地震対応訓練」を実施しています。今年度も、同日に実施します。
 1月1日の能登半島地震では、本市も大きな被害を受けました。この度の経験からも、いつ起こるかわからない災害への備えとして、発災時に自分の身を守る行動を取ることが大切なことです。ぜひ本訓練にご参加いただきたいと思います。
 市民の皆さまには、まず地震対応訓練として、新潟地震が発生した午後1時2分頃、大地震が起きたという想定で、姿勢を低くし頭を守るなど、その場に応じて自分の身を守る行動をとっていただきたいと思います。
 その後、情報伝達訓練として、午後1時3分頃に大津波警報が発令されたという想定の下、緊急速報メールや同報無線など、実際と同じ手段で情報を配信しますので、市からの情報をどのような手段で受け取ることができるのかをご確認いただきたいと思います。
 なお、お持ちの携帯電話やスマートフォンの緊急速報メールが大きな音で一斉に鳴りますので、ご承知おき下さい。
 今年は、元旦に能登半島地震に見舞われました。また、新潟地震から60年の節目の年となります。訓練当日は日曜日になりますが、ご自宅や外出先で参加される方も多いと思います。市民の皆さまには、地震に対する備えを今一度確認・徹底いただき、防災のことを考える機会としていただきたいと思います。

2.民間活力による熱中症対策の充実について

 次に「民間活力による熱中症対策の充実について」です。
 この度、本年1月に包括連携協定を締結させていただいた大塚製薬株式会社様と連携し、熱中症対策に一層取り組んでいきます。
 昨年の夏は全国的に猛暑となり、本市においても熱中症による救急搬送者数は、例年の約2倍でした。本市としても、これまで熱中症対策として様々な取組を進めてまいりましたが、今年は、民間の皆様とも連携して暑い夏への対策を行っていきます。
 配布資料をご覧ください。
 具体的な取組としては、資料左側ですが、これまで市は図書館や公民館で「コミュニティオアシス」を進めてまいりましたが、大塚製薬さんの取引先からもご協力いただき、スーパーの休憩スペースに設置いたします。昨年に比べ5倍以上の民間の参加施設を確保しています。
 また、新たな取組として、大塚製薬さんが国からの後援を受けている熱中症対策アンバサダー講座を子どもや高齢者の身近にいる教員や職員等が受講できる環境を提供いただきます。また、資料右側になりますが、同社から作成いただいた、ここにあります(会見場内掲示)熱中症啓発ポスターや公共施設や民間施設へ掲示するのぼりなど、ご協力をいただいています。
 気象庁から、今年の夏も暑くなるという予想が発表されていますので、官民が連携して、より一層市民の皆様の熱中症対策に取り組んでいきたいと思います。

3.湿地プロジェクト補助金の事業募集について

 次に「湿地プロジェクト補助金の事業募集について」です。
 潟をテーマとした様々なイベントや市民活動を支援する「新潟市湿地プロジェクト補助金」を創設しました。これは、潟周辺の賑わいづくりや、市民をはじめ多くの皆さまに、潟への関心や理解を深めていただき、また、ラムサール条約の湿地自治体認証を市内外に広くPRするものです。
 制度の詳細については、配布資料のとおりですが、6月3日(月曜)から前期分の受付を開始します。
 補助金額の上限は50万円とし、対象経費25万円までは全額補助、25万円を超える部分は補助率2分の1とします。
 なお、前期・後期ともに募集枠を250万円としており、後期分の募集開始は9月を予定しています。
 ぜひ多くの団体・グループから申請いただき、「国際湿地都市NIIGATA」として、市民の皆さまの活動を内外に広く発信していきたいと考えています。

質疑応答

能登半島地震への対応について

(新潟日報)

 まず、能登半島地震の関係で、今、市長から3回の説明会を終えられて、頂いたご意見等に対する市の考え方をこれから広く情報発信されるという話がありました。具体的な方法としては、例えば、ホームページなどで公開するとか、そういったことを想定されているのでしょうか。

(市長)

 今、3回の頂いた市民の皆さんからの疑問やご要望など整理をしている最中でして、それをホームページなどで掲載して、市民の皆様にお知らせをしていきたいと考えております。

(新潟日報)

 時期としては、まとまり次第、できるだけ早くと。

(市長)

 そんなに時間はかからないと思います。最終的に確認をして、できるだけ早く掲載していきたいと思います。

(NST)

 22日に行われた液状化関連の会議ですけれども、第1回ということでしたが、専門家から市の提出資料に対しての物足りなさとか指摘があったかと思うのですけれども、市長としてはこの辺りはどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。

(市長)

 私も直接ごあいさつだけさせていただいて、その後出てしまいましたので、直接有識者の皆さんのやり取りを聞けずに残念でした。対策検討会議のざっくりした要旨も頂いておりますけれども、今回の検討会議は、液状化被害について、そもそもが有識者の皆さんから学術的な幅広い知見やご意見を頂戴したいということで開催をさせていただきました。第1回目の会議はスタートということになりますけれども、被災概況などについて、現時点で入手できる資料の範囲で新潟市としては説明をさせていただきました。第1回目の会議として、どのような資料や追加資料が必要かを伺うことができましたので、今後、追加調査を実施し、次回の会議の準備を進めていきたいと考えております。

(NST)

 足りない部分として、追加を必要とすると、どういった調査が今、足りないのかというのはどうなのでしょうか。

(佐藤都市計画課長)

 補足させていただきます。既存のデータということで、地質調査をしたボーリングデータ等提示させていただきましたが、(追加調査の)場所ですとか、同じボーリング(調査)といってもいろいろなボーリングの仕方がありますので、そういったところをご意見としていただきましたので、そこを追加調査としてやらせていただきたいと思っております。

(NST)

 数が足りないということなのですか。

(佐藤都市計画課長)

 数もそうですけれども、今後検討していくところに必要な、適切な場所の地質データということになろうかと思います。

(NST)

 今年度中に候補地を出すという中で、年3回の会議ということですが、それで足りるのかということは、今のところどのように思われているでしょうか。

(佐藤都市計画課長)

 今回頂いた意見も踏まえまして、また、追加調査の進捗も踏まえながら、ちゃんと効果が出る対策を考えていきたいと思いますので、場合によっては3回と言わず、何回か開催していくことになる可能性もあるかと考えております。

(NST)

 年度内で候補地を出すというお尻は変えずにということですね。

(佐藤都市計画課長)

 現在のところ、目標は変えずにやっていきたいと思っております。

(新潟日報)

 これから梅雨時期に入るかと思うのですけれども、説明会の中でも市民の方からご意見があったように聞いているのですけれども、地震で被害があったところでまた大雨が来たら不安だというような、そういう声もあるのですけれども、これから梅雨時期への対応とか対策とか、今、考えていることをお願いしたいのですが。

(市長)

 今、お話しいただいた点、私も住民説明会でご意見がありまして、重要なことと思いました。区役所の方でも十分目配りをしていく必要があると思いますし、先般、土のうですとか、それからポンプで水を排出するという準備をしておりますので、そうした対応を住民の皆様によく周知をしていきたいと考えております。

(新潟日報)

 すでに今、準備の部分、お話ありましたけれども、市長の方から指示を出したとか、何か体制を強化するとか、方向性を出されたものとか、考えているものとかありますか。

(市長)

 実際の現場の状況次第だと思います。確かに相当、歩道や車道と自分の被災された方々の敷地の段差が、相当程度ひどいところがあります。そうしたところに雨水が入っていったとすれば、大変な被害に遭うと思いますので、ぜひその防御のために土のうを積んで、できる限りの水を防いでいただくという対策をとっていただきたいと考えています。

(新潟日報)

 素人意見で恐縮なのですけれども、やはり土のうだけでは不安ではないかなと思うのが市民感情かなと思うのですが、なかなかそういう対応くらいしかないのが現状なのでしょうか。

(瀧澤危機対策課長)

 雨水の排水につきましては、基本的に下水道の本管ですとか、ポンプ場の方は清掃等行って、通常どおり流すことができるという状況にはなっておりますが、今ほど市長の方からありましたけれども、道路の側溝などが被害を受けて、正常に機能しない可能性があるというところで、一つは土のうをそこの道路から敷地の方に入らないような工夫を、土入りの土のうを配布させていただいて、ご対応いただきたいということと、あと万が一、実際に大雨が降って、冠水したような場所が発生した場合には、区役所の方にご連絡いただいて、至急、小型のポンプを持っていって、排水をして対応していくという態勢を被災地の、特に被害の大きかった地域については、とっていきたいと考えております。

(新潟日報)

 災害関連死の可能性がある相談が、これまでに市に2件、寄せられているということなのですけれども、市長として受け止めというか、お聞かせ願えますでしょうか。

(市長)

 これはこれから審査会を設けて、検討していくということになろうかと思います。

(新潟日報)

 この審査会なのですけれども、目途としては、いつくらいまでと、お考えはありますでしょうか。

(市長)

 現在、審査会の委員のメンバーを人選している最中です。

(新潟日報)

 改めて、災害関連死に当たる可能性がある方が2人、市内から出たということについて、受け止めをお聞かせ願えますか。

(市長)

 今、そういう方がいらっしゃるということで、これから審査会を設けて、災害と関連があるかどうかということを検討するわけですけれども、現在はそういう段階であると認識しています。

全市一斉地震対応訓練の実施について

(新潟日報)

 一斉対応訓練の関係で、今年は市長がおっしゃったように、新潟地震から60年の大きな節目になります。あとは今年、さらにまた地震を受けた年でもあるわけですけれども、改めて市民の皆さんにこの機会にどういった観点を含めて、防災意識をどのように高めてもらいたいか、期待をお教えいただけますでしょうか。

(市長)

 日ごろからのやはり備えということが重要だと思います。災害はいつ起こるか分からないということを改めて皆さんから認識していただき、もちろん認識をされているとは思いますけれども、日ごろからの備えとして、ご家族で最寄りの避難場所や、そこまでの避難経路を確認し、お互いの連絡方法を決めておいていただいたり、避難に当たっては、原則として徒歩で行っていただくということですとか、家具の固定や落下物防止など、家の中の安全対策、これも重要だと思いますので、こういうことを行っていく。また、待ちの姿勢ではなく、積極的に情報収集を行っていただく。それから、個人や事業者などで食料や生活用品の備蓄をしていただく。地域の防災訓練があれば、ぜひ皆さんから積極的にご参加をいただく。こうした自助としての意識を高めて、対応をお願いしたいと考えております。

(新潟日報)

 今年60年の節目ですけれども、市として特段、例えば、式典ですとか、市役所で黙とうするとか、何かそういう節目に行動というか、何か予定はございますでしょうか。

(市長)

 先ほど申し上げましたように、ちょうど日曜日に当たるということもありまして、本来であればその日にやっていることが、各自でやっていただくということでありますので、今回はそうした対応を考えておりません。

(NHK)

 例年なら平日なら市役所の中でもやってらっしゃると思うのですけれども、今年は日曜日だから市役所内ではそういったことはされないことになりますか。

(市長)

 そうですね。これまでやってきた内容のことは、やらないということになります。

(BSN)

 今年は新潟地震の60年というところですし、能登半島地震も起きたと思うのですが、毎年、訓練されているとは思うのですけれども、今年にかける特別な思いみたいなところって市長いかがですか。

(市長)

 特別な年ですよね。60年というだけでも特別な年にして、やはり市民の皆さんの防災意識を高めていく必要があるとは思っていましたけれども、1月1日に実際に新潟で新潟地震以来の大きな地震に見舞われたということで、やはりこうした地震対応訓練というものは、非常に重要なものであると思っています。

湿地プロジェクト補助金の事業募集について

(新潟日報)

 湿地プロジェクト補助金の関係でお伺いします。拝見した限りでは、潟に限らず、例えば水田の周辺の草刈りとか、そういう水田ですとか、川とか、そういうところでの活動も含めて補助の対象になっていくということでよろしいですか。

(市長)

 そうですね。湿地の定義がそういうことになっていますので。

(新潟日報)

 かなり広い活動が対象になりそうですね。分かりました。多分、これはさらにそのうえで、成果の情報発信というところが一つの肝になるのかなと。民間の方々がそういった湿地の活動を発信していただくことでPRにつなげたい、というねらいがあるように思うのですけれども、このPRに向けてそういった民間活力、民間の力を借りることも含めて、やはりもう少し足りないというか、やっていきたいというところなのでしょうか。

(市長)

 これまでも民間の皆さんから、さまざまなご協力を頂いて、その成果として昨年(※一昨年と訂正あり)、新潟市がラムサール条約湿地自治体認証を世界的な形で受けることができました。さらにそれを受けたということで、もっとやはり新潟の潟を積極的に情報発信したり、取組を強化したりして、市民の皆様からも潟の素晴らしさ、また市民だけではなくて、内外に向けて情報発信をして、新潟市が国際的な湿地自治体都市であるということをPRできればと考えています。

民間活力による熱中症対策の充実について

(新潟日報)

 民間活力の熱中症対策なのですけれども、民間施設のコミュニティオアシスがかなり増えているのですけれども、商業施設とかドラッグストアは、別に買い物などしなくても、ただ暑いから休みに行きたいといえば利用できるのでしょうか。

(市長)

 そのとおりです。

(新潟日報)

 ちなみに仕掛けというか、買い物しないのに使うのって、なかなか遠慮してしまうのかという気がするのですけれども、この辺、利用しやすいように呼びかけとか、そういうものはされるのでしょうか。

(市長)

 こうしたのぼりですとか、ポスターを張って、どうぞということにしてありますし、民間施設は令和6年5月24日現在で、昨年に比べて95施設増加して、だんだん広がってきておりますので、市民の皆様にもそういう場が、お店をご利用いただかなくても使っていいのだということが浸透していってほしいと思っています。

(新潟日報)

 ちなみに公共施設の数は大体、横ばいくらいですけれども、昨年度の利用状況とか、けっこう人は利用するものなのでしょうか。

(小泉環境政策課長)

 利用者の数の集計まではしておりませんけれども、それなりの方が涼みどころとしてご利用いただいていると認識しております。

水俣病について

(新潟日報)

 水俣病関係のことでいくつかお伺いしたいので、よろしくお願いいたします。一つ目に、熊本県の水俣市で環境省と被害者の方々の懇談があった場面で、環境省側が、時間が来たかとか、遮ったとか、マイクを切るという、そういう問題があったかと思います。これに対する環境省の対応に対する市長のご意見など所感を伺いしたいのですけれども。

(市長)

 今、お話がありました、環境大臣との懇談の際に、マイクを切ったという報道がなされておりますけれども、これにつきましては、大変不適切な行為であると思います。

(新潟日報)

 新潟にも9年前の新潟水俣病50年のときに、いわゆる式典というか、集いがあった中で、新潟水俣病の被害者も環境省とか、当時の環境大臣と懇談の場があって、そこでも同じように、全体の時間が来たからということで遮るような、そういう事案があって、環境省のこの対応というのは、その当時からずっと変わっていないというのが現状なのですけれども、そうした現状について、環境省について、市長の方でどのように見てらっしゃいますか。

(市長)

 5年前ですか。

(新潟日報)

 9年前ですね。

(市長)

 やはり環境省にできるだけお願いしたいことは、やはりそうした被害者団体の皆さんとの懇談の時間をしっかり取って、そして被害者の皆さんの声を丁寧に、そして真摯に聞いていただきたいと願っています。

(新潟日報)

 来週31日に新潟水俣病の集いが行われる中で、市長も参加されると思いますけれども、こちら昨年から県の方が主催でやっていますけれども、昨年と今年、環境大臣が出席されないそうで、国定政務官がいらっしゃるようなのですけれども、被害者側としては、環境大臣にぜひ出てほしいということをずっと言っているのですけれども、大臣が来ないことについては、市長、どう思われますか。

(市長)

 大臣が欠席ということは、被害者団体の皆さんにとっては、非常に残念なことだと思いますけれども、国定政務官が代理で来られるということですので、政務官からしっかり被害者団体の皆さんと向き合ってほしいと思います。

(新潟日報)

 たまたま主催が県なので、知事の方から大臣に来てほしいというような話もあったように聞いていますけれども、市長から大臣に来てほしいとか、なかなか言いづらいですか。

(市長)

 いえ、もちろん大臣から来ていただければ、被害者団体の皆さんも大変よろこばれると思いますし、私どももそうなのですけれども、やはり国会開会中ということで、これは最優先の事項ですので、これはご理解いただくよりほかないのかと思います。

(新潟日報)

 そういった式典には来られない分、伊藤大臣もそれとは別に新潟の被害者との懇談の場を設けるとは明言しているのですけれども、そこでの被害者団体と大臣、環境省との懇談の場では、今回、どのようなことを期待したいですか。要は水俣ではそういう事案があったわけですけれども。

(市長)

 今回、式典の当日には、公務のために来られないということですが、後日、また別の機会をつくって、大臣が直接来られるということですので、ぜひ被害者団体の皆様の声を丁寧に、また、長時間にわたって聞いていただきたいと思っています。

(新潟日報)

 視点を変えて、水俣病に関する訴訟が大阪、熊本、新潟でも地裁レベルでありまして、いずれも救済されるという、現在までの救済策で漏れた方々を地方の場で水俣病と認定するような判決が相次いでいるのですけれども、水俣病に関する救済制度の在り方について、市長の方ではどのように考えているか。要は地方の場では、今の制度では限界があるのではないかと。そのような判断かと思うのですけれども、制度については、市長、どう思われますか。

(市長)

 新潟市としては、毎年、国に国家要望という形で要望させていただいているとおりなのですが、但し、新潟においても、未だ認定を求めている方がおります。そして、なかなか認定されていない状況が長く続いているところです。そうした中、新潟市が求めているのは、被害者が高齢化する中、公健法の認定基準では認められない方がいることが現実であり、これらが終局的な問題解決に至らない要因となっていると認識しております。そのため、被害者を救済するための枠組みそのものを見直してほしいということを国に要望しています。いずれにせよ、過去2回、政治的解決を目指しましたが、最終的な決着には至っていないというのが現状であり、私としては、政治的に解決していく機運をつくっていくべきではないかと思っています。

(新潟日報)

 機運という意味では、今回のマイクを切った問題が、大変、市長もおっしゃったように不適切かなと私も思うのですけれども、結果として全国的に水俣病問題に改めて光が当たるような、そんな状況もつくられていて、ある意味、今、非常に機運もまた盛り上がっているのではないかと思うのですが、この辺、市長はどのように思いますか。

(市長)

 今回のマイク、不適切な問題があったからということだけではなく、新潟において、先ほど申し上げましたように、被害者も高齢化していますし、また実際、問題が解決しないという現実がありますので、ぜひこうした機会をしっかり捉えて、大臣からは被害者団体の皆さまの声に真剣に耳を傾けて、そしてこの問題が前進するような機会になればというふうに思っています。期待しています。

(新潟日報)

 最後に、いわゆる新潟で、先ほど私が話した訴訟の、いわゆる第5次訴訟の被害者側が、新潟県知事もそうなのですけれども、新潟市長にも面会したいと求め続けていると聞いているのですけれども、市長の方でそういうふうな団体と向き合うような、今お気持ちというのはどうでしょうか。

(市長)

 県との協議も必要だと思いますけれども、今後、状況を聞きながら考えていきたいと思います。

(新潟日報)

 県と協議が必要ですか。

(市長)

 県と連携しながら我々としては対応していきたいというふうに思います。

(新潟日報)

 大臣に関しても、真摯に向き合ってというふうな話もあったので、市長としてもやはり被害者側と向き合いたいという、その思いがあるわけですよね。

(市長)

 これまでも向き合ってきているつもりですし、今後もそうした考え方や姿勢については変わらないと思います。

学校給食の無償化について

(UX)

 給食の無償化について伺いたいのですけれども、今、県内でも署名集めが始まっていたりですとか、新潟市も追加の提出があったと思いますが、市長、今現段階で給食無償化についてどう考えるか、伺えますでしょうか。

(市長)

 議会でも実は答弁させていただいているのですが、給食の無償化につきましては、新潟市の学校全部をやると大変多額の金額を要することになります。新潟市の財政力としては、現時点では給食の無償化を実現する余裕はないと考えております。新潟市としては、政令指定都市と一緒になりながら、現在国に要望しているところです。

(UX)

 必要性については、どういうふうにお考えになりますでしょうか。

(市長)

 今、子育てに大変負担が大きい時代ですので、さまざまな政策で保護者の負担を軽減して差し上げるということは、重要なことと認識しています。

(UX)

 国への要望というお話もありましたけれども、国も今検討するという立場で課題を整理しているというふうに話していますけれども、市長としても国がやるべきことというふうにお考えですか。

(市長)

 というふうに思います。そもそもが、ここの地域で無償化が行われて、そして、この地域ではできないということが、教育の現場においてたくさんあるということは決していいことではないと思っています。

アグリパーク10周年について

(新潟日報)

 南区にあるアグリパーク、農業を学べる施設が今年6月で設立から10周年になると思うのですが、この施設がある意義とか、こんな成果があったとか、市長の方でどのように見ていらっしゃるか、教えていただけますか。

(市長)

 私も実は二、三度ほど訪問させていただいたことがあるのですが、平成26年に日本初の公立教育ファームとして施設はオープンいたしました。市内の小学校の約8割が学習に利用しております。市民向けのイベントも開催しており、農機具メーカーや食品関連事業者、大学、専門学校や地域のコミュニティ協議会の皆さんと連携して実施しているそうです。これまで180万人以上の方が来園いただき、農業の6次化や食と農の魅力発信で成果を上げております。昨年度の調査では、多くの児童生徒が本市の農業に対する理解を深めたいという結果もありまして、学習面で大きな成果を上げているというふうに思います。

(新潟日報)

 これからこんなふうにしていきたいというような、これからまたこういう施設にしていきたいとか、そういうお考えなどがありましたら、教えていただけますか。

(市長)

 課題としては、やはり新潟ですので閑散期となるのが冬場ということになります。昨年度、こうした対応策として、微細粉の米粉製粉機を導入して、生産者や学校教育に向けた講座や研修会などを実施し、冬場にできるだけ来園いただけるように取り組んでおります。

(新潟日報)

 農業に就業している方の高齢化とか減少というのが進んでいると思うのですが、そこについて何か、この施設を活用して何かこんなふうにしていきたいとか、そういう思いはありますでしょうか。

(市長)

 今、ぱっとあれですけれど、子ども達のうちからこうした農業施設に触れていただくということが農業への関心を高めて、将来、農業関連の仕事に就きたいというような子ども達が育成されることがあれば、我々としては望ましいものと思います。

新潟駅のリニューアルについて

(新潟日報)

 バスターミナルについて伺ってよろしいですか。ゴールデンウイーク前、4月下旬だと思うのですけれども、バスターミナルとか駅も含めて案内を充実させたりとか、人を配置して、プラカードを持って案内したり、横断しないようにというのを注意喚起していたかと思うのですけれども、市長の方でそういった、市のすぐの対応についての所感というか、すぐ対応しましたよということについては、市長はどんなふうに見ていらっしゃいましたか。

(市長)

 市の方が対応したみたいですか。

(新潟日報)

 してますよ。

(市長)

 ちょっと確認していないのですが、ご質問いただいて、その後、5月の連休前に、記者会見で質問していただいた後に、直接私も行って、確かに複雑でした。複雑で足りないところは確かにあるなということは確認させていただきまして。それで、まずは5月の連休中に、バスターミナルのところを横断して事故を絶対に起こさないようにと、その対応をするようにということを、1点指示させていただきました。それから、視察をした中で、こういうところにこういうものが、あんな表示があれば、少しはいいよねということで指示をさせていただきました。
 今、新潟駅の改修については、バスターミナルはできましたけれども、まず新しい万代広場と、それから駐車場がまだ完成していない段階です。新しいバスターミナルになって、構造も随分と変わりましたし、施設もバスターミナルを挟んで両方にありますので、大変複雑と言っていいのでしょうか、これまでとは違った新潟駅の構造になっておりますので、市民の皆さまもそれに慣れるまでにまだ時間が必要とされるというふうに思います。
 そして、全部完成したあかつきには、また事情は異なってくると思いますけれども、すべての新潟駅が完成するまでに、もう2年ほど要することになりますので、その間の不便な部分、それから案内などが分からない部分については、今後もさまざまな皆さんのご意見を踏まえながら、改善できるものについては改善していきたいと考えています。

(新潟日報)

 もう1点、案内の中で、特に外国語表記の部分というのが非常に足りないというのは、私も感じましたし、ほかにも意見を聞いていますし、今後、佐渡の世界遺産登録も想定される中で、少しは外国人観光客も増えるのかなと予想されるので、その部分、バスターミナルとか駅だけではなく、全市的なものかもしれないのですけれども、外国語表記についてはどう考えていますか。

(市長)

 そうですね。まず、駅についてはJRとの関係もありますので、役割分担をしながら外国語表記について検討していきたいと思います。また、以前から、外国人の皆さんがより新潟市内を、観光やビジネルなどで訪れていただくときに、もう少し分かりやすくするようにということで指示をして、今外国人の皆さんからも中に入ってもらって、協議をしているというふうに報告を受けております。

(新潟日報)

 対応中だという形になりますか。

(市長)

 そうです。

(TeNY)

 明日でグランドオープンから1か月ということで、改めて新しい駅というところへの受け止めと、これからの期待を教えていただいてもよろしいでしょうか。

(市長)

 30年前にこの構想があって、そして駅を橋上化して、新潟市の課題であった、南北の市街地が閉ざされていることを解消しようということを目指して、新潟駅周辺整備事業を続けてまいりまして、これまでは長い間、市民の皆さんから、これって何のためにやっているのだろう、どこをやっているのだろう、ということがよく分からない状況だったと思いますけれども、3月31日に新しいバスターミナルが完成し、また、4月25日にはCoCoLo(ココロ)新潟ですか、グランドオープンいたしまして、市民の皆さんから、これまで新潟市が取り組んできた新潟駅周辺整備事業の目的、意義、こういうものがようやく実感されたのではないかと思います。
 バスターミナルにつきましては、新しい都心軸が南北につながりまして、駅南の皆さんからも駅の下を通ってまっすぐ行けるようになって、便利になったというようなお声を聞いているところであります。また、県内外の皆さんから新潟にお越しいただくようになって、鉄道からバスの乗り換えも利便性が高まったと思いますし、新潟の様々なお土産品なども1箇所に集まるようになりましたので、非常にいい駅になったのではないかと思います。
 今後も新潟駅を交通結節点にしながら、新潟駅を完成して最後ではなくて、ここから新潟のさまざまなところに繋がっていって、そしてまた交流人口が増えたりするということが我々にとっての目標ですので、今後ともそうした交流人口が拡大できるように、努力をしていきたいと考えています。

(TeNY)

 実際ゴールデンウイークなども非常に混雑している様子がありましたけれども、賑わいについて、どういうふうに感じていらっしゃいますか。

(市長)

 どうなんでしょうかね。私も毎日行っているわけではないので、ただ、いまだCoCoLo(ココロ)については、大変たくさんの人が来ていただいていると聞いております。

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