令和6年6月27日 市長定例記者会見

最終更新日:2024年7月2日

市長定例記者会見

開催概要
期日 令和6年6月27日(木曜)
時間

午前10時00分から午前10時57分

場所 新潟市役所(本館3階 対策室)

発表内容

質疑応答

配布資料

市長記者会見動画

発表内容

1.被災者支援に関する調査について

 おはようございます。よろしくお願いします。
 はじめに、能登半島地震における「被災者支援に関する調査」の実施についてです。能登半島地震の発災からまもなく半年となります。
 4月からは「復旧・復興推進本部」や「生活再建支援チーム」を立ち上げ、全庁をあげて本格的な復旧復興に取り組んでいます。
 また、先般液状化に関する住民説明会を開催いたしましたが、本格的な再建に進まれる方がいる一方、修繕の範囲や工事費用が負担になっている方、申請手続きや工事事業者との交渉に不慣れである方で支援制度の申請をされていない方や、地震後に体調を崩される方なども多くいらっしゃることを改めて認識しました。
 そこで、被災された皆様が安心して生活再建に取り組んでいただくため、個別訪問による見守り支援を実施することとしました。そのため現在、「被災者支援に関する調査」を行っています。
 配布資料をご覧ください。
 この調査は、被災された市民の皆さまの、個別の意向や状況に応じた支援をさせていただくための基礎資料とするものです。り災証明書の被害程度が「半壊」以上の世帯に対し、個別訪問による見守り支援の希望の有無や、健康や生活、住まいの状況などを調査させていただきます。
 現在、調査対象の世帯に調査票を郵送しており、詳細は配布資料のとおりです。
 今後の生活再建に向けた大切な調査となりますので、調査票が届いた皆さまは、何卒趣旨をご理解いただき、ご回答いただきたいと思います。
 なお、被災により、みなし仮設住宅や市営住宅に入居された世帯については、この度の調査とは別に保健師による健康確認のための個別訪問を行っていますので、あわせてお知らせします。

2.被災した公道復旧にかかる現地立会について

 次に、被災した公道復旧にかかる現地立会についてです。
 公道の復旧に向け、これまで測量と設計を進めてきましたが、今週末の29日より順次、沿線にお住まいの皆様と道路の復旧高さにかかる現地立会を開始します。
 復旧工事を進めるためには、まずは沿線の方々と道路の高さに関する調整をすることになります。
 対象となる皆さまには、ご自宅周辺における復旧後の高さと、沈下している現在の高さとの復旧後の高低差が示された図面をお渡しし、立会時にはその高さに設定した理由などをご説明します。
 また、(フリップボードを掲げ)皆さんからは見えにくいかもしれませんが、工事によって道路と民地との高低差が生じる場合には、(フリップボードを指し)ここには赤点で3か所点を打ってありますが、道路と民地の境界部分の各ポイントで沈下している現在の高さと、復旧後の道路の高さとの高低差をチョーク等で地面に書き込みます。
 具体的な工事の内容としては、被害の状況に合わせ「側溝の入れ替え」や「舗装のやり直し」、「民地と道路とのすりかえ(※「すりつけ」に訂正)」を道路復旧工事として市が実施する予定です。
 特に、民地と道路とのすりつけには、車の乗り入れに支障とならないよう、(フリップボードの左側を指し)道路が高くなる場合には民地をかさ上げ、(右側の)道路が低くなる場合には民地の切り下げの工事を行います。段差の大きさによっては応急対応的なものとなることも考えられますが、道路復旧工事と併せて市の方で施工します。
 被災された方々の早期の生活再建には、道路の復旧が欠かせませんので、個々の事情に合わせ、自治会・町内会といった小さい単位での丁寧な説明に努めてまいります。
 今後は、調整が整った路線から順次、工事発注に取り掛かってまいります。これらの取り組みにより、復旧がさらに一歩進むものと捉えております。

液状化対策(新たな支援制度)について

 次に、資料はありませんが先日、市議会にて追加提案いたしました「液状化被災宅地等復旧支援事業」についてです。
 この事業は、液状化により被害を受けた宅地の復旧を支援することを目的としており、原則、準半壊以上の宅地を対象とし、最大3分の2を補助し、上限766万6千円の支援を行うものです。
 申請の受付については、8月上旬をめどに開始できるよう準備を進めております。
 被災された皆さまに、一日も早く平穏な暮らしを取り戻していただけるよう、既存の住宅修繕に関する支援制度などと併せ、引き続き取り組みを推進していきます。

3.週休2日適正工期発注宣言について

 次に、週休2日適正工期発注宣言についてです。
 本年4月より建設業においても罰則付きの時間外労働規制が適用となったことを受け、建設業の「働き方改革」「週休2日の確保」の推進を図るため同宣言を行います。
 本市では、平成29年度より公共工事における週休2日の確保に取り組んでおり、令和5年度には週休2日として発注した工事は82%となりました。
 今後も、週休2日取得工事の発注に取り組んでいくことから、6月11日に市ホームページにおいて、宣言を行いました。
 建設業が若者にとっても魅力のある産業となるよう、週休2日を広く浸透させ、働き方改革を推進していきたいと考えております。

4.新潟シティマラソンと佐渡トキマラソンW完走メダルのデザイン決定について

 次に、「新潟シティマラソンと佐渡トキマラソンW(ダブル)完走メダルのデザイン決定について」です。配布資料をご覧ください。
 新潟シティマラソンと佐渡トキマラソンは、今年4月に姉妹大会としての協定を締結し、協定に基づく取組を始めており、この度、W完走メダルのデザインが決定しましたのでお知らせするものです。今後も両大会の連携によるシナジーを最大化させ、ランナーに更なる感動を与える取り組みを実施します。
 資料中ほどのイラストをご覧ください。また、私の横には拡大したイラストを設置しております。
 デザインのコンセプトとして、新潟市と佐渡市をつなぐ「船」から想起する操舵(そうだ)ハンドルをモチーフに、両市を象徴する白鳥や朱鷺、萬代橋等をデザインしたものです。完走した方には、ゴール後に現地で贈呈する予定です。
 なお、10月13日の新潟シティマラソン当日に向けて、大会の周知を図り期待感を盛り上げていくため、市役所本庁舎前のカウントダウンボードを活用し、7月5日から100日前カウントダウンを開始します。
 新潟シティマラソンのエントリー受付は7月15日までとなります。まだエントリーがお済みでない方はお早めにエントリーをお願いします。

質疑応答

能登半島地震への対応について

(新潟日報)

 最初に、被災者支援に関する調査についていくつかお伺いしたいと思います。これはすでに調査票の送付は始まっているということですけれども、1点、例えばご高齢などで質問票がきても返送できないような方もおられるのではないかと思うのですけれども、仮に返送いただけなかった方に対してさらなるフォローみたいなものというのはお考えなのでしょうか。

(政策企画部山本政策監)

 今ほどの調査票にご回答いただけない世帯のフォローについてですが、回答いただけなかったところにつきましては、個別にこちらのほうからご連絡を差し上げて回答内容を確認させていただきたいと今のところは考えております。

(新潟日報)

 市長もおっしゃったように、なかなか不慣れで手続ができない方がまだいらっしゃるという認識ですくい上げていこうということですね。

(市長)

 そういうことです。

(新潟日報)

 対象が半壊以上となっていますけれども、例えば一部損壊の方でもお困りの方がいらっしゃらなくはないと思うのですけれども、そういった方々は個別に区役所等へご相談に行っていただければ、市として対応していくと考えているのでしょうか。

(市長)

 今回、国の補助制度が原則として半壊以上を対象とするみなし仮設等の入居者を支援することとしておりまして、これを参考にして、今回の調査対象は在宅を含む半壊以上の全世帯とさせていただきました。なお、準半壊以下の世帯につきましても、地域と連携した取組みなどによって個別に支援が必要な方を把握した場合には、半壊以上の世帯と同様にさまざまな悩みやお困りごとに対応させていただきたいと考えております。

(新潟日報)

 質問が前後するのですけれども、間もなく地震の発災から半年となります。市長ご自身が見て、この間の市の取組みを振り返ってみて、十分やってこれたのか、まだ足りない部分があったのか、反省点等を含めお話しいただければと思います。

(市長)

 昨日も少しお話しさせていただきましたけれども、元日に発災をして、そこから職員の人たちが災害対策本部に、または避難所に駆けつけて災害対応というものが始まりましたけれども、それからずっと走り続けながら、間もなく半年が経とうとしております。また、被災者においては液状化による土砂の噴出、建物の傾斜、液状化による宅地の被害などさまざまな状況に置かれておられると思います。引っ越しをされた方もおられると思います。今後の再建について悩んでおられる方もたくさんおられると思いますけれども、我々はそうしたことに真摯に向き合いながら、市でできることは市独自の制度として対応し、また、足らざるところについては県や国に要望を重ねながら、被災者の一日も早い生活再建に取り組んできたと認識しております。今後、復旧・復興につきましては、そうは言うものの、大きな被害を受けていらっしゃる方がたくさんおられますので、今後もかなり時間を要すると考えておりますけれども、一方で、本日公表させていただいたような公道の復旧も始まります。また、この議会において、液状化による被害を受けた宅地の復旧支援なども行いますので、一歩一歩、地震については前進をしていると認識しております。いずれにしましても、被災された皆様が一日も早く平穏な日常を取り戻していただけるよう、ここでとどまることなく、さらに取り組みを加速させていきたいと考えています。

(朝日新聞)

 被災者を一人も取り残さないという取り組みでいいと思うのですけれども、ただ自分で情報をとりにいける被災者は、これまでも役所で情報をとり手続をしているわけであって、だれでもかれでも個別訪問を望めば職員なり委託業者が来てくれるというわけではないと思うのですけれども、例えば調査票で希望するとしても、この人は対象から外れるというような場合、例えば調査票の見本がついていますけれども、問3以降に世帯状況に関する質問が続きますけれども、例えば該当なしのところが多い人は、今回の見守り支援から外れるとか、希望しても、この人は該当しないということもあり得るのですか。

(政策企画部山本政策監)

 希望されている場合には基本的にはお伺いさせていただく方向で考えております。

(朝日新聞)

 一人も取りこぼさないというのはよく分かるのですけれども、市の職員や委託業者があたかも御用聞きのようになっては本末転倒のようになってしまうと思ったものですから、もしかしたら、希望してもあなたは該当しませんというケースもなきにしもあらずと思ったのですが、基本的に全員受けられるということで、分かりました。となると、今回の見守り支援はある程度対象者を絞っているのかなと思ったのですが、全く絞っていないということになるのですか。

(政策企画部山本政策監)

 調査票に基づいて把握させていただきますので、この調査票で基本的には対象者を絞り込んでということで考えております。

(朝日新聞)

 私の質問がよくなかったかもしれませんけれども、まず調査票を配りますと。それで、希望すると丸をつけた人は全員見守り、基本的に見守り支援の対象になるという回答だと受け取ったのですが、それでいいのですよね。

(市長)

 それでいいです。

(朝日新聞)

 今、半壊以上の世帯は基本的に、希望すれば全世帯が対象になると。特にこの制度によってひとり親とか高齢の単身世帯とか特に対象設定を絞っているわけではなくて、半壊世帯はすべて見守り支援の対象に考えているということでいいですね。

(市長)

 それで結構です。アンケート(調査)において、希望する、希望しないがありますので、希望する方についてはすべて見守り支援の対象になります。

(朝日新聞)

 市長はどう思いますか。本来、健康で自分で情報をとりに行く、自主自立というのは当たり前だと思うのですけれども、そういうところを度外視して、半壊以上の世帯を対象にするというのは、これは正しいあり方だと思いますか。

(市長)

 アンケート(調査)によって何かしら支援が必要だとご自分自身で判断して、そこに希望しますという方については、我々は、自分自身できるのではないかといった疑いという言葉が適切かどうか分かりませんけれども、そういったことなく、支援を市として積極的にやっていくという考え方に立っています。

(UX)

 今の被災者の個別訪問なのですけれども、市長からも、保健師の方が個別訪問をそもそもやっているというお話があって、区役所のほうでおそらく保健師さんが必要な住宅、高齢者の方の住宅を回っていると思うのですけれども、そことのすみ分けみたいなものは考え方としてあるのでしょうか。

(政策企画部山本政策監)

 先ほど発表案件の中で市長から発言いただいたものにつきましては、みなし仮設住宅、市営住宅ということで、発災前と住環境が全く異なる環境にいらっしゃる方に向けて健康状況を確認するという意味合いで保健師さんに回っていただいているということでございます。

(UX)

 以前は、みなしではない方のところも回っていたような気もするのですけれども、現状はそれはもうやっていないということなのでしょうか。

(政策企画部山本政策監)

 発災直後は全市でそういった対応をさせていただいた部分がございますが、現在行っているのはみなし仮設住宅と市営住宅にお住まいの方に保健師が回っている状況でございます。

(UX)

 改めてになるのですけれども、この取り組みにおいてどのような層に、どのような支援を届けたいかというところを改めてもう一度お願いしてもいいでしょうか。

(市長)

 アンケート(調査)を希望される方に適切な支援を新潟市としてはしていきたいと思っています。修繕の範囲や工事費用が負担になっている方や申請手続や工事事業者との交渉に不慣れである方、支援制度を申請されていない方や地震後に体調を崩されている方などもいらっしゃるということを想定してアンケート(調査)を行って、アンケート(調査)で新潟市の支援を必要とする方について積極的に手を差し伸べていきたいと考えております。

(新潟日報)

 継続的に希望する方のところに伺って、いろいろな支援機関につなぐと思うのですけれども、最終的なその人の目標というか、例えば住宅が元に戻るまでなのかとか、生活再建するまでというのがゴールだと思うのですけれども、改めてどういうゴールを目指すかというか、どこら辺を目指してやられるのかを伺ってよろしいですか。

(市長)

 今、ご指摘いただいたように、最終的には生活再建ということになろうかと思いますけれども、今、どういう状況にあるかということが新潟市として正確に把握できていないので、こうしたアンケート(調査)を行って、どういった状況にありますか、支援が必要ですかというアンケート(調査)を行ってスタートさせていたただきたいと思います。

(NST)

 半年という今の時期で、新潟市として被災者の皆さんのことを把握できていない部分があるのでアンケート(調査)を行うということでしたけれども、今、ちょうど半年が経つという時期を鑑みると、ここでもう一度調査しておきたいというようなものがあるのか、時期的な部分ではどういったタイミングなのかということを教えていただきたいと思います。

(市長)

 他の都市と比べると、このアンケート(調査)は早いの、遅いの。

(政策企画部山本政策監)

 都市によっても違いますけれども、こういう調査を行っているところもあれば、行わないところもございますので、新潟市といたしましては、依然、先般の住民説明会ですとか、そういったところでまだまだ再建に至らない方が多くいらっしゃるということで、そのあたりの状況を一人も取り残さない生活再建ということで今回の取組みをこの段階で取り組ませていただくものでございます。

(市長)

 外観調査との、り災証明書の具体的な申請の差が約2,000くらいあるわけです。そうしたことも理由の一つかなと思っています。

被災した公道復旧にかかる現地立会について

(新潟日報)

 公道復旧の関係でお伺いしたいのですけれども、先般の復旧・復興推進本部会議で復旧・復興の実施計画が出たかと思うのですけれども、それだと、道路の復旧の工事が今年8月から2026年度前半といった表記があったかと思うのですけれども、今回の立ち合いによって、実際に工事に入るのは実施計画どおり8月からという形になるのでしょうか。

(市長)

 今回、現地の立ち合いをやって、それから実際の工事に入ると。8月でいいですか。

(小林土木総務課長)

 今回の立ち合いによって道路の復旧後の高さがおおむね決まります。それから詳細な設計をしますので、工事発注ということですと8月。俗にいう工事着手は何とか秋くらいということで今のところは考えております。

(新潟日報)

 関連して、全市的に終了させたいという見込みとしては、予定どおり令和8年度を見込んでいるということでよろしいのでしょうか。

(市長)

 道路の延長が34キロだっけ。

(小林土木総務課長)

 国の災害査定対象というのがオール新潟市で、全部で32キロなのですけれども、下水道の復旧工事と関係なかったところはおおむね2年以内の工事竣工を何とか目指したいと考えているところでございます。

(新潟日報)

 そうすると、実際に工事に入って、下水道に問題というか修繕がほかに必要というのが判明してくれば、その部分はさらに2年ずれ込む形になるのですか。

(小林土木総務課長)

 おっしゃるとおりでございます。

(新潟日報)

 実際、現場で市の担当の方が高さを設定した理由を説明してもらって、それで納得すれば、そのまま進めると。納得いかない場合は、住民の意向を聞いてもらえるのでしょうか。。

(小林土木総務課長)

 設計するときのポイントなのですけれども、道路排水ということで、要は設定した道路高さで水がスムーズに流れるのかというのが重要なポイントかなと思っておりまして、そこで、できればご納得を頂戴したいと考えておりますが、若干の調整であれば、それは可能かなと考えております。

(読売新聞)

 先ほどの公道復旧の高さの関係で、もし住民の方が納得いかない場合は、若干の調整であれば可能ということですけれども、それは、排水に影響がない範囲の調整であればということでよろしいでしょうか。

(市長)

 そういうことになろうかと思います。

(読売新聞)

 その場合、もし調整するのであれば、先ほどの8月ころに工事の発注を目指しているというところで、そこがずれ込む可能性ももちろん出てくると。

(市長)

 それによって時期がずれるかということですか。そうですね。もちろん、これから各チームを作って、自治会等の細かい単位のところに技術職の人たちが入っていきますけれども、そこでの調整というのは極めて、今、いろいろご質問いただいているように、大事な作業になると思います。できるだけ住民の皆さんに新潟市が考えている排水の重要性をよく説明してもらって、住民の皆さんからご理解いただけるように取り組むよう指示をしておきたいと思います。

液状化被災宅地等復旧支援事業について

(新潟日報)

 宅地の復旧支援制度の関係で伺いたいのですけれども、原則準半壊を対象にする一方で、一部損壊でも液状化による被害が分かれば対象にするように検討していると委員会では聞いているのですけれども、その部分の検討というのは今どうなっているのでしょうか。

(柳田技監) 

 ご質問いただきました対象となる宅地の関係なのですけれども、基本的には準半壊以上ということの中で、一部損壊のエリアにつきましても写真ですとか周辺の状況等を勘案して整備を1軒ごとにさせていただいた中で対象とする、しないということを定めていきたいと考えております。また、それにあたりましては地盤工学会等の知見もお借りしながら判断していく準備を進めたいと考えております。

(読売新聞) 

 一部損壊の場合、周囲の状況など勘案して一軒ごとに判断していくこともあるということでしたが、具体的にどのようなケースであれば一部損壊の方でも宅地支援の対象となり得るのかなというのは、今の段階で決まっていることはございますでしょうか。

(柳田技監)

 現在、想定されている中で、特に液状化に伴いまして斜面が側方流動で前に出てきて地割れが起こっているようなエリアがございます。そういったところを個別一軒ごとに見て、その下の部分、液状化というのは砂と水がないと起こらないわけなので、下の部分で液状化したエリアがあるかどうか、そういったところを点検しながら進めていくような形になっております。

(読売新聞)

 液状化被害がかなり大きかったエリアの一部損壊住宅などが対象になると想定されているということですか。

(柳田技監)

 液状化が起こっているところの山側といいますか、そういったところでけっこう出てくるのではないかということで、想定しております。

液状化エリアの人口減少について

(新潟日報)

 西区で液状化被害の大きいエリア、寺尾のあたりとか、善久とか、そういった部分になるのですけれども、そういったところで局所的といったらいいのでしょうか、エリアですごく人口が減っていまして、実際に歩いてみても、あそこの家が抜けていたとかそういった声も聞きましたし、数字のうえでも、市の統計を使って弊社で調べたところ、そのエリアで非常に多く減っていて、市全体のものとか西区全体と比べても液状化被害のエリアのところが大きく減っていまして、特に坂井輪中の周辺だと1割近くとか、善久でもかなりそれに近く減っているのですけれども、液状化被害の大きかったエリアで人口が減っている背景や要因を市長はどのようにとらえていらっしゃるか伺いたいと思います。

(市長)

 全体と言われると、私自身も正確なことは申し上げられませんけれども、例えば建物被害が大きくて、一時的に別の場所に引っ越しをしていると。例えば事業者がそれを修繕するための間、待っている方ですとか、事情はさまざまであろうかと思います。これが一時的なものであるのか、それとも今回の地震を経験して、そこでは住む意思がないということで、永久的に引っ越しを決断されたのかというあたりについては、我々としてはそうした根拠というか理由については把握しておりません。もうしばらく推移を見ていく必要があるのではないかと考えています。

(新潟日報)

 今ほど理由については把握していないというお答えでしたけれども、今後、復旧から復興にいくにあたって、どうして減っていったのか分析が必要ではないかと思うのですが、今後、液状化エリアの人の動きについて何か調べたり、分析するようなお考えは今現在あるのでしょうか。

(市長)

 分析ということはありませんけれども、例えば、今お話しになった寺尾ですとか、善久ですとか、液状化によって被害が著しい地域の自治会の皆さんから状況をお聞きするなど、こういうことをやっていきたいと考えています。

(新潟日報)

 人がどんどん抜けていく液状化のエリアで地域のコミュニティが壊れるのではないかとか、精神的にショックを受けている人がいるといった声も聞いているのですけれども、市として、液状化エリアで人が減っていくことに対してどのように対応していくかというのは、今、どのような考えなのでしょうか。

(市長)

 今申し上げましたとおり、減少というものが一時的なものであるのか、永久的なものであるかということが判断できないということです。ただし、今ご指摘いただいたように、液状化による被害によって、地域の中の人口が減る、知り合いがその地域からいなくなって、取り残されてしまって寂しいとか、そういった地域の皆さんの声については私自身も承知しております。

(新潟日報)

 それに対する対応とかというのは、今後どのように検討を進める部分でけっこうなのですけれども。

(市長)

 分析というところは、先ほど申し上げたように考えておりませんけれども、一つひとつ、国や県や市が用意した対策が少しでも早く前進して、地域の再生につながっていくような取組みというものを行っていきたいと思います。

(新潟日報)

 先ほどの地震の人口減少のお話の中で、液状化の被害が大きかった場所での人の移動が一時的なものか、永久的なものか、注視しつつも地域の人から寂しくなったという声も市長は承知されているという中で、実際、市長のお気持ちとしては冷静に状況を見ているのか、ある程度危機感を持って受け止めているのか、いかがなのでしょうか。

(市長)

 この半年が短いのか、長いのかという捉え方はあるかと思いますけれども、復興までの道のりというのはかなり長くかかるのではないかと認識しております。そうした中で今現在、地域から離れられた方々が一時的なのか、永久的なのかというは判断できません。もちろん、戻っていただいて地域がまた再生するということを私自身は、新潟市もそうですけれども、期待しておりますし、また先般、浦安の担当の方から来ていただいたときには、地域に戻ったというお話をいただいたということもありました。

(新潟日報)

 市長の思いとしては当然、離れた人が戻ってくるのが一番だということでしょうか。

(市長)

 そうです。ただし、今すぐ、液状化被害によって宅地内で被害が起こっているのに、すぐ皆さんが戻ってくることは当然できないと思いますし、そうした状況を考えると、まだ時間がかかっていくのではないかと思っています。

水俣病について

(新潟日報)

 7月12日に水俣病の被害者団体が花角知事のあとに新潟市長と面会する予定と聞いているのですけれども、市長自身、被害者の方々とどのようなお話をしたいと考えているか、今の考えを聞かせていただきたいと思います。

(市長)

 この間の会合はいつでしたっけ。

(真田保健衛生総務課長)

 5月31日です。

(市長)

 5月31日にも水俣病の被害者団体の皆さんとの会議に花角知事と一緒に出席させていただいて、いつもそこでごあいさつをさせていただくとともに、被害者の皆さんの切実なる声を私も聞かせていただいております。7月12日の夕方に、被害者の皆さんと面会させていただく予定にしておりますけれども、改めて、被害者団体の皆さんの切実な声、思い、解決に向けた救済をというお話になるのではないかと思いますけれども、真摯にお話を承りたいと思います。

(新潟日報)

 今ほど、5月31日の式典の場だったと思いますし、このあとの国定政務官との場にも市長は同席されていたと思うのですけれども、この場とは別で、市長単独でといったらいいのでしょうか、市長ご自身と被害者の方とお話しする機会というのはこれまで、任期が6年近くになりますけれども、ありましたでしょうか。

(市長)

 個別に(じっくり時間をかけてお話を伺う)というのはこれまではありませんでした。

(新潟日報)

 そうすると、今回は個別は初めてになりますね。

(市長)

 そうですね。初めてですね。

(新潟日報)

 新潟市としては毎年国のほうにも、例えば救済のあり方とか、さまざま見直すようにとか要望されているとは思うのですけれども、被害者団体の方々もそれは承知のうえでさらに後押ししてほしいという思いを持っているかと思うのです。そういった思いに市長としてはどのように考えていらっしゃいますか。

(市長)

 これだけ長い期間、解決に結びつかず、また被害者の皆さんも切実な思いで裁判をやったり、要望を繰り返したりという状況にあります。そういったことから、市としても毎年国に要望しておりまして、6日にも環境省にも出向きましたし、また、国会議員の皆様のところにも回らせていただきました。途中で被害者の皆さんと議員会館の中ですれ違うというか、お会いしたりいたしました。被害に遭われたすべての被害者の皆さんが救済されるよう、これからも県と連携し、国にも働きかけていきたいという思いです。

農業特区10年の成果と課題について

(新潟日報)

 今年で新潟市が農業特区に指定されて本格的に動き出して10年になるかと思うのですが、この10年間の成果とか、どのような効果があったのかとか、そういったことを市長はどのように捉えていらっしゃるか、お聞かせください。

(市長)

 大規模農業の改革拠点として、農業をはじめとしたさまざまな分野において新潟市は規制緩和を活用し提案をしてまいりました。農用地区域内での農家レストランの設置ですとか、農業生産法人の役員要件の緩和など、新潟市が提案しました規制緩和が全国展開をされていると認識しております。そうしたことによって、2016年に市内の農業法人3社により、全国初の農家レストランをオープンしていただきましたし、現在も多くの市民の皆さんがレストランなどを訪れてご好評いただいていると承知しております。また、多くの企業の皆様から新潟を拠点として農業にチャレンジしていただいております。特区を契機として、企業と農業者との協働によるスマート農業の実証を数多く行うなど、農業の活力向上に向けた取組みが前進したと考えております。

(新潟日報)

 農業に対してはすごく効果があったと捉えていらっしゃるのかなと思うのですが、いろいろお聞きすると、10年が経って、農業法人が増えているわけでもないし、レストランも特に増えているわけでもないようなのですけれども、新しい動きが停滞しているように見受けられるのですが、そのあたりの原因というのは市ではどのように分析されているのでしょうか。

(市長)

 ご指摘の点はなかなか我々としても否定しがたい部分があろうかと思います。新たな特区ということについて、国のほうに提案できていないというのは事実だと思います。ただし、七つの特区制度を活用して、具体的には旅館業法の特例、特区民泊について昨年12月に第3号となる民泊を認定いたしました。また、都市部と田園地域が調和している本市の魅力を市内外に発信し、グリーンツーリズムを一層推進していきたいと考えています。

(新潟日報)

 農業に関しては高齢化に歯止めがかかっていないとか、そういった課題もあるのですけれども、特区ではあまり効果がなかったのではないかという声も、高齢化に歯止めがかかっていなかった今は産出額も減ってきたりして、そういった厳しい声もあるのですけれども、そういった、効果があまりなかったのではないかといった厳しい声についてはどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。

(市長)

 農業者の皆さんからいただく特区に対する評価については真摯に受け止めたいと思っております。引き続き、新潟市として新たな特区の制度、提案ができるように検討を進めていきたいと思います。

(新潟日報)

 特区に指定されたことで、実証実験のお話などがありましたけれども、先進的な取組みをしている企業とつながりができたりとか、そういった企業からは新潟市は実証的なことに対してしっかり受け止めてくれて、やろうやろうと積極的に協力してくれるという声も聞いているのですが、大企業とのつながりとかをどう生かしていきたいかとか、そういったことはありますか。

(市長)

 事業者の皆さんのニーズを把握を行いながら、ビジネスがしやすい環境づくりに向けて、より制度の周知を図りながら、特区制度を効果的に活用していければと思っています。

(新潟日報)

 事業者の皆さんの制度の周知というのは市民とか。

(市長)

 事業者ということになるでしょうか。市民や事業者。

(新潟日報)

 県内外の事業者に対してと。

(市長)

 新たなことに取り組もうという方々に向けて周知していきたいと思います。

アジア太平洋地域会議(ASPAC)の誘致について

(新潟日報)

 先般、市長はカンボジアに行かれて、アジア太平洋地域会議(ASPAC)の2年後の新潟開催での審議でプレゼンテーションをされたと市議会の全員協議会でも報告がありましたけれども、改めてカンボジアでどういったことをプレゼンテーションで新潟をアピールされたのかという点と、2年後の開催に向けた期待と、どのような準備を市としてされているのかお尋ねします。

(市長)

 先般、カンボジアのシェムリアップという観光都市でしょうか、そこにJCIが開催するASPACという世界会議が開催されて、2年後に新潟においてASPAC開催を誘致するという目的で私も参加させていただきました。そこのプレゼンテーションでは、新潟市の都市機能と自然環境が調和した新潟の特色ですとか、交通アクセスなど、地理的な優位性をはじめ、昨年のG7財務大臣中央銀行総裁会議などの国際会議を誘致して、出席した方々から大変ご好評をいただいたというようなこと。また、新潟市が誇る食ですとか芸術・文化の魅力をPRさせていただいたところです。このASPACですけれども、アジア太平洋地域を中心に約1万人、外国人が3,000人くらい、国内のJCのメンバーが7,000人くらいと想定しているようですけれども、そうなりますと、新潟市にとってかつてない大規模な国際会議となります。滞在される皆さんによる消費活動、経済波及効果は非常に大きなものと期待されております。また、これだけの方々が新潟市に訪れることによって、新潟はこういう都市なんだということを直接、来ていただいた方々から見ていただいて、感じていただいて、新潟の魅力を見出していただけることを期待しております。いずれにしましても、大変多くの皆さんが来年、再来年、6月でしょうか、訪れていただけることになりますので、交流人口の拡大につながり、また新潟市の震災からの復興に向けた大きな力になるものと思っています。

避難指示が続く地域の現状について

(BSN)

 地震から半年経って、西区の大野の一部では避難指示が続いていると思うのですが、今の現状と、いつくらいにそれが解除されるのかをお聞きしたいと思います。

(瀧澤危機対策課長)

 西区のほうの避難指示につきましては、西区が現地のほうに入りまして、住民の皆さんを訪問しながら今後危険がないような状態にするためにどのような形で対応していくかということを相談しておりまして、それがいつ頃に解除できるかというところの見込みについては、今のところまだはっきりしていないところでございます。

(市長)

 このたびの地震の被害箇所の中でも特に被害が大きい地域ですので、建物についてはほとんどが被害の一番大きいところですが、一方で、住民の皆さんからは、またそこで生活をしたいのだという話も報告を受けています。

(BSN)

 避難指示がまだ続いている理由というのでしょうか、私の現場に行ったのですけれども、越後線の斜面の外壁が傾いているからなのかなと思うのですが、解除されない大きな要因になっているものというのはどういったことなのでしょうか。

(瀧澤危機対策課長)

 やはり、住宅が建っている背面側に傾斜地がございまして、そこが地震によって地盤が緩み崩れる可能性があるということで避難指示を出しておりますので、そこをどのように改善していくか、その部分は住民の皆さんとご相談しながら対策を西区で協議している状況でございます。

日本海ドームシティ構想について

(BSN)

 午後に、市長のほうに日本海ドームシティ構想の方々が訪れると思うのですが、ドームシティ構想について市長の受け止めをお願いします。

(市長)

 民間の方々が中心になって新潟市にドームをということとともに、野球の1軍を誘致してほしいという要望にやってこられるとお聞きしております。しっかりお聞きしながら、新潟市でそうしたことが実現できるかどうかということを一緒になりながら検討していきたいと思います。

過去の市長記者会見

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