令和3年10月29日 市長定例記者会見
最終更新日:2021年11月4日
市長定例記者会見
期日 | 令和3年10月29日(金曜) |
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時間 | 午前10時00分から午前10時51分 |
場所 | 新潟市役所(本館3階 対策室) |
発表内容
質疑応答
配布資料
市長記者会見動画
令和3年10月29日開催記者会見の動画(クリックすると録画映像をご覧いただけます)(外部サイト)
発表内容
1.新型コロナワクチン接種について
はじめに、「新型コロナワクチン接種について」です。
市民の皆さまに、概ね10月末までに1回目のワクチン接種を終えることを目標に接種を進めてまいりましたが、これまで概ね順調に進んでおり、昨日10月28日時点のワクチン接種率は、全対象者のうち1回目を接種した方が85.0パーセント、2回目の接種を終えた方が75.6パーセントとなっております。
今後は、主に2回目の接種と、新たに12歳になる方の接種を中心に進めてまいりますが、何らかの理由でまだ接種されておらず、今後、接種を希望された方についても対応できる体制を整えてまいります。
接種できる会場などは、市ホームページおよびコールセンター(電話番号:025-250-1234)でご案内していく予定ですが、現在、旧市役所分館会場で11月上旬の接種予約が可能となっており、また一部の医療機関でもまだ予約可能ですので、こちらもご利用いただければと思います。
なお、お願いとなりますが、最近、連絡のないキャンセルが増えております。事情によりキャンセルされる場合は専用コールセンター(電話番号:025-250-0080)へのご連絡をお願いしたいと思います。
今後とも、接種を希望するすべての市民の皆さまへの接種の推進に努めてまいります。
2.りゅーとぴあのレジデンシャル制度について
次に、「りゅーとぴあのレジデンシャル制度について」です。
りゅーとぴあでは、平成16年から劇場専属舞踊団「Noism Company Niigata(ノイズム・カンパニー・ニイガタ)」(外部サイト)を設立し、事業に取り組んでいます。
令和元年に実施しました「劇場専属舞踊団検証会議」においては、Noism(ノイズム)の活動の成果と課題について評価・検証を行いましたが、その際、レジデンシャルの仕組みの見直しも必要であるというご意見をいただいたところです。
併せまして、15年にわたって事業を実施する中で、市と公益財団法人新潟市芸術文化振興財団との役割分担が不明確になるなど、さまざまな課題が顕在化しておりました。
このことから、これらの課題を整理し解消するため、活動期間や評価方法などについて、新たに制度として明文化いたしました。これにより、レジデンシャル制度の大きな枠組みを定めましたので、皆さまにお知らせいたします。
制度の概要については配付資料(PDF:646KB)のとおりですが、公立のホール施設におけるレジデンシャル制度は、全国的にもほとんど例のない先進的な取り組みであり、一般的な定義が定まっていないことから、りゅーとぴあのレジデンシャル制度とはどのようなものであるかを定義づけを行いました。
また、これまで明確に定まっておりませんでした活動期間についても、芸術監督の任期と上限年数について定めたほか、活動の評価方法の見直しや、活動更新の判断についても見直しを行いました。
レジデンシャル制度がこれからも持続的に発展、成熟するために、制度そのものの成果と課題についても検証を行い、改善を図ってまいります。
なお、新たな制度の第1弾の取り組みとしましては、本市が古くから「踊り文化」が盛んであることなど、文化の地域性や独自性を考慮し、「Noism Company Niigata(ノイズム・カンパニー・ニイガタ)」がもっともふさわしいと考え、事業主体である公益財団法人新潟市芸術文化振興財団とともに、金森 穣(かなもり じょう)氏に対し芸術監督への就任について現在協議を行っています。
この制度が市民の皆さんから広く支持されるとともに、国内他都市の劇場にも波及する取り組みとなることを目指し、市としての役割を果たしていきたいと考えています。
3.ドローンを活用した物流実証実験について
次に、「ドローンを活用した物流実証実験について」です。
新型コロナウイルス感染症による人々の生活様式や価値観の変化に対応するため、新たな技術を活用したビジネス創出を模索する動きが広がっており、本市では、こうした動きを捉え、各種の実証事業を支援しております。
今年6月には、国内初となる都市部でのドローンによる商品配送実証を成功させた「TOMPLA(トンプラ) 株式会社」が、このたび鳥屋野潟上空を飛行した「配送実証」を実施いたします。今回は、中央区紫竹山にあります開志専門職大学のキャンパス内から鳥屋野潟上空を横断し、デンカビッグスワンスタジアム隣接地まで商品を配送いたします。
今回の実証は前回と異なり、飛行距離が長く目視外飛行となることから、そうした状況において正確、かつ、安定して商品を送り届けることができるのかどうかという「技術実証」に加え、当日はサッカーJ2(ジェイツー)のアルビレックス新潟のホームゲーム開催日であることから、試合来場者の方々に実際に購入、ご利用いただき、対価を支払うだけのサービスに値するのか評価してもらう「ビジネス実証」となります。
デリバリーする商品は、近隣の飲食店の商品と聞いております。
実証実験の詳細は、皆さまのお手元にあります配布資料(PDF:858KB)をご覧ください。
新潟発のドローンサービス、ビジネスモデルが、全国、そして世界に波及していくことを大いに期待しています。
メディアの皆さまからは当日に取材いただき、実験の模様について広く周知いただきたくご協力をお願いいたします。
4.「フードメッセin(イン)にいがた2021」の開催について
次に、「フードメッセinにいがた2021の開催について」(外部サイト)です。
本市の食による拠点性向上を目指しまして、食関連の中小企業の皆さまを中心に出展いただく本市の見本市は今年で13回目の開催となります。
朱鷺メッセコンベンションセンター「展示ホール」を会場に、11月10日(水曜)から12日(金曜)までの3日間、324事業者にご出展いただくほか、農業者が加工食品を披露する第8回「にいがた6次化フェア」を同時開催いたします。
事業者の皆さまにおかれましては、新型コロナウイルス感染症による移動自粛などの影響により、県外企業などとの商談機会が乏しい状況が続いてきました。出展者・来場者の皆さまの協力もいただきながら、安心して商談できる環境を整え、感染予防対策を徹底し、経済活動を後押ししたいと考えております。
当日は、分散来場を図るため出入口を2つ設け、食品食材の出展ブースを会場の中心に配置したほか、自動化や省力化などSDGs(エスディージーズ)に関連した機器や器具の展示を行います。また、県内外バイヤーとのオンライン商談の併設や、「食」とICTを組み合わせたフードテックをテーマとしたセミナーなどもご用意してあります。
食ビジネスの分野の皆さまにはぜひこの機会をご利用いただき、コロナ禍で停滞した経済活動の再開に向け、多くのビジネスチャンスをつかんでいただきたいと考えております。
私からは以上です。
質疑応答
新型コロナワクチン接種について
(新潟日報)
新型コロナウイルス感染症のワクチンについてお聞きします。
先ほど、今後は主に2回目と、これから12歳になる方が対象になってくると。これまでに打っていない方、打つ機会がなくこれから打つ方に対しても対応できる体制というのは整えていくというお話だったかと思います。他の自治体では、集団接種の申し込みはいつまでと期限を区切ったり、言い方は悪いですけれども、急がせるというか、そういったところもあったかと思うのですけれども、新潟市はそうではなくて、今後も受けられる状況を整えていくというのは、これは新潟市としてはどうしてこのような判断になったのか教えていただけますか。
(市長)
新潟市におきましては、おそらく他都市と同じ状況であると考えておりますけれども、10月末までに1回目の接種を終えて、11月までに、原則、ワクチン接種を終えたいと考えておりますけれども、その後につきましても、新たにワクチンの接種を行いたいのだと希望される方が予想されますので、そうした皆さまに対してはワクチンを確保して接種をする必要があるだろうということで、市民の皆さまにお伝えしていると思っています。
(新潟日報)
先ほどの話の中で、連絡がなくてキャンセルということが出てきているということで注意喚起の呼びかけをされました。実態として、どのくらい出ているかという数字はお聞きできますでしょうか。
(市長)
現場で大変困惑していると申しますか、集団接種会場の当日キャンセルについてですけれども、10月の実績としては、接種会場の開設が多い土曜、日曜に1日で100件を超えるなど、最近キャンセルが大変多くなっております。そのうち30から40件が連絡のないキャンセルとなっており、こちらから連絡して聴き取ったキャンセルの理由としましても、すでに別で接種を受けていて、連絡を忘れていたり、接種そのものを失念していたりということなどが要因となっておりますので、ぜひキャンセルされる場合は新潟市(電話番号:025-250-0080)にご連絡いただきたいと思います。
(新潟日報)
このようにキャンセルされて、ワクチンを廃棄してしまったという例にもつながっているのでしょうか。
(野島保健衛生部長)
ワクチンの廃棄についてはほとんどない状態です。
LINEなどに登録していただいて、当日、連絡を差し上げ、当日来ていただいたり、また、コールセンターにお問い合わせいただき、その日の何時に空いているということをご案内したりして、ワクチンについては無駄のないように使われている現状です。
(新潟日報)
本日の各社の報道にもありますが、厚生労働省が3回目の接種について、2回目を終えた全ての希望者の方を対象にするといった方針を決めたそうです。2回目の8か月後が目安となるようですが、8か月以降、どのくらいまでという期間はまだ示されていませんけれども、新潟市の準備状況などについて教えてください。
(市長)
昨日、厚生科学審議会の分科会で3回目の接種について協議がなされたという報道は承知しております。以前にも申し上げましたけれども、今年の3月、4月に2回目の接種を受けた医療従事者の皆さまについては3回目の接種が12月頃に始まり、今年5月に2回目の接種を受けられた医療従事者や高齢者の皆さまからは、年明け1月頃に接種を受けていただく予定で考えております。
(新潟日報)
1回目、2回目と変えるところ、例えば高齢者の方の予約が取りづらかったということで、例えば他の自治体のようにあらかじめ打つ日を指定するとか、対応を変えるようなことを今のところ検討している部分はありますか。
(市長)
ワクチン接種につきましては、新潟市として大変苦労したということもあります。我々としては、第5波の中でワクチンの接種を一つの課題と認識しておりまして、現在、3回目のワクチン接種について庁内の関係者で協議を行い、しっかりと体制を組んで、3回目のワクチン接種に臨んでいこうと指示をしています。
(新潟日報)
今日、接種率が出ましたけれども、街頭演説に来られた河野太郎さんが、新潟市は人口50万人以上の都市の中で2番目(に接種率が高い)というような、非常に進んでいるという評価をされていたそうなのですけれども、データとしてそういったものを私どもが調べても見つけられなかったことがあって、どういった評価なのかが分からないのですけれども、それを含めて、市長として、接種率が進んでいるのか、他都市と比べてどのようになっていると評価されているか伺いたいと思います。
(市長)
正確に他都市と比較したことはないのですけれども、先日もブロック会議において、新潟県が80パーセントを達成したのは全国で1番目だという知事からの冒頭の発言があり、私も初めて、そうなのかと認識したわけであります。新潟市は県内で決して早い方ではないということもありますが、(新潟県のワクチン接種率が)全国で一番先に80パーセントに達したということであるならば、新潟市としても、5月の接種のスタートの段階では、市民の皆さまにご不便をおかけした経緯がありますけれども、その後、保健衛生部を中心として市を挙げて精力的に取り組んだ結果、新潟県のワクチンの早期の接種に貢献できたのかなと考えています。
(新潟日報)
先ほど申し上げました、河野太郎さんがおっしゃった、人口50万人以上の都市で2番目というのはご存じだったでしょうか。
(市長)
承知していませんでした。これまで、ワクチンを接種するにあたっては、政令市と比較したこともありますけれども、その後、私からも、ほかの都市との比較はどうだというような指示は出しておりません。最近は特に他都市との比較を行っておりませんでした。
りゅーとぴあのレジデンシャル制度およびNoism(ノイズム)について
(新潟日報)
現在、Noism(ノイズム)がレジデンシャル制度にのっているかと思うのですが、この制度そのものは、今後、新潟市はこのような方針で進めていくということでまとめられたかと思うのですけれども、そもそも発足時からこういったものがあれば、今になって作る必要はなかったのかなと思うのですが、市長就任の前のことでありますが、15年前の発足時にこういったものがしっかり明文化されなかったことについてはいかがお考えでしょうか。
(市長)
ご指摘の点はごもっともで、本来であればレジンデンシャル制度そのものの内容をしっかり構築した上でスタートすべきというのが理想であったかと思います。
ただし、私も当時の状況を十分承知しておりませんけれども、やはりレジデンシャル制度そのものが全国の中でも極めてめずらしい制度であったこと、また、日本国内の中で決して浸透している制度ではないことなどが、きちんとした制度を作ることについて困難な状況があったのではないかと推測しております。
(新潟日報)
15年の経験も踏まえて、今回、このようなものを作られたということかと思います。
今度はNoism(ノイズム)の話になるのですが、この制度の最初の取り組みとして、公益財団法人新潟市芸術文化振興財団と金森 穣(かなもり じょう)氏の就任を協議中だということだったかと思います。Noism(ノイズム)との契約期間は来年8月まででしたでしょうか。9月以降についての契約をどうするかということは現段階で決まっているのでしょうか。
(市長)
新たなレジデンシャル制度がいつ実施されるかということについては、令和4年4月からの実施を予定しております。今後、公益財団法人新潟市芸術文化振興財団とともに制度の詳細の作成を進めていきたいと考えています。
(新潟日報)
その適用第1号が現状のNoism(ノイズム)になると。
(市長)
我々としては、舞踊の分野においてということで、その第1号としてNoism(ノイズム)を考えており、現在、協議を進めているところです。
(NHK)
今回、(芸術監督の任期について)2期10年を上限としたねらいというのはどういったところにあるのでしょうか。
(市長)
芸術監督の任期を5年とした理由につきましては、有識者会議において任期を5年未満とした場合には、芸術監督が思い描いているようなプランや目標を実現する期間としては短すぎるというご意見をいただきました。
また、舞台芸術作品の構想から上演に至るまで、通常、2年から3年を要するということでありますので、そうしたことを勘案いたしまして、これまでの3年から5年に見直しを行ったところであります。
2期10年と上限を設定させていただきましたが、レジデンシャル制度の発展、活性化を図るためには、時代の流れや変化を反映し、常に新たな取り組みを市民の皆さまに提供していくことが求められるだろうと考えています。
(NHK)
先ほどもおっしゃっていただいたと思うのですが、今回、このように制度を見直したねらいというか、今後への期待を改めて伺えたらと思います。
(市長)
繰り返しになりますが、今回の見直しでレジデンシャル制度がこれからも持続的に発展、成熟していってほしいと。そのために、制度そのものの成果と課題について検証を行い、改善が図られることにより、市民の皆さまからも広く支持されるようになることを期待しています。
また、国内他都市の劇場にも波及し、先進的な取り組みとなることを公益財団法人新潟市芸術文化振興財団とともに目指していきたいと考えています。
いずれにいたしましても、本市の芸術文化の振興に貢献するとともに、地域性や文化の独自性を新潟市としてアピールしていけると思っています。
(NHK)
芸術監督への就任依頼について、協議中というのは金森(かなもり)氏ご本人には話が伝わっていて、今、調整中ということなのでしょうか。
(市長)
何回やり取りをしているかなどは担当部から答えますけれども、現在、新潟にいらっしゃらず東京の方にいらっしゃるようで、そちらとオンラインでこの問題について協議を続けていると承知しています。
(長浜文化スポーツ部長)
今、市長が申しましたとおり、現在、金森(かなもり)氏とは協議を進めています。
新潟市としてこういった目標や定義でレジデンシャル制度を作ったと、この活動目標などを実現できる体制がとれるのかどうかといったことを含めて、金森(かなもり)さんとは今お話をしているところで、これまでに数回、実際に面談やオンラインで協議したところでございます。
(NHK)
正式な就任時期というのは未定ということですか。
(市長)
当然、現在、交渉中でありますので、交渉がまとまるかどうか時期は定められませんけれども、交渉がまとまれば、今後、正式な段階に移っていくと思っています。
(NHK)
2期10年で上限ということは、10年後にはNoism(ノイズム)以外の団体から選んでいきたいということになるのでしょうか。
(市長)
芸術監督を選定して、その中でやっておりますので、この制度の中では、5年で一つの検証の区切りでありますけれども、一度は更新ができるということで、もしお互いの条件が整えば10年まで継続していただけることになりますし、10年後には新たに公募を行うということになります。
(NHK)
ちなみに、先すぎる話だと思うのですが、5年置いてまたもう一度Noism(ノイズム)というように、再登板などができないような仕組みになっているのでしょうか。
(市長)
この制度をご説明させていただくと、5年でもう一度更新ができるということになっておりますので、仮に金森(かなもり)監督との条件が整えば、10年間活動ができるということになります。
(NHK)
その後5年間、別の団体が挟まって、また金森(かなもり)さんになるとかということは、制度的にはないということですか。
(長浜文化スポーツ部長)
1回間が空けば、次に手を挙げることができるかどうかとか、そこまで詳細なところは決まっておりません。
(市長)
通常、何らかの事情でそこで1回切れれば、新しい人たちを選び直すということになると思います。
(新潟日報)
レジデンシャル制度についての質問なのですけれども、制度が複雑で理解するのに必死なのですけれども、芸術監督の任期はこのように(1期5年以内で2期10年が上限と)定められていて、団体自体との任期というのは特にないということでしょうか。
(長浜文化スポーツ部長)
レジデンシャル制度の定義をお読みいただきたいのですが、今、Noism Company Niigata(ノイズム・カンパニー・ニイガタ)という法人あるいは団体があるわけではなくて、それぞれのアーティストと個別に公益財団法人新潟市芸術文化振興財団が契約をした上で、ステージに乗せたりという時には、そのまとまりというか、各々と契約したメンバーの集団をカンパニーと呼んでおりますので、カンパニーと契約という形ではないということをまずはご理解いただければと思います。ですので、団体としての任期というのは存在しないということなのです。
(新潟日報)
団体としての任期というのは、これまで3年ごとに更新されてきたかと思うのですけれども。
(長浜文化スポーツ部長)
3年ごとの更新というのは、あくまでもNoism(ノイズム)の監督としての任期ということで、その部分は変わっていないということでございます。
(新潟日報)
団体としての任期は、これまでもこれからもないということですか。
(長浜文化スポーツ部長)
今からあらゆることを想定することは難しいですけれども、今後、どのように社会の状況や文化の業界の状況が変わっていくか、もし、いろいろな団体が生まれて、団体との契約ということが可能な状況が生まれれば、そういったこともあるかもしれませんけれども、今のところはそういった形は考えていないということです。
(新潟日報)
あいまいだった市と公益財団法人新潟市芸術文化振興財団の役割分担ということで、市の役割が何で、財団の役割が何というところをもう一度お願いしてもいいですか。
(市長)
新潟市の役割につきましては、活動目標・基本方針の設定、活動拠点及び活動費用の一部を継続的に支援すること、また、市の施策への有効活用。公益財団法人新潟市芸術文化振興財団の役割としましては、制度の枠組みを市と協議の上、決定。制度に基づくレジデンシャル事業を実証するということで役割分担となっています。
(新潟日報)
市から活動費用を補助金として年間5,000万円くらいこれまで支出していると思うのですけれども、その額は、今後新しい制度になっても変わらない見込みでしょうか。
(市長)
制度としましては、市からりゅーとぴあへの自主事業の財源といたしまして、約1億5,500万円の財源を支出しております。この中から、約5,000万円がNoism(ノイズム)に支出されておりますけれども、この財源の約1億5,500万円を新潟市としては継続していきたいと考えております。ただし、今ご説明したのはNoism(ノイズム)の現状ということです。
(新潟日報)
Noism(ノイズム)自体との契約が来年8月末で切れると思うのですが、これまでだと、1年前の8月末くらいに、次回の契約更新の見込みが発表されていたかと思うのですけれども、今10月末で、遅くなっている理由は何でしょうか。
(市長)
本来であればご指摘のようなタイミングで更新が図られるべきところでありますけれども、新型コロナウイルス感染症の影響、また今回、レジデンシャル制度そのものの見直しを行ったということで、これにつきましては有識者会議の皆さまから、積極的に検証、見直しについて大変ご努力いただいたと思っております。そうしたことに、若干、時間がかかったということ。また現在、交渉についても協議が進んでいるということなどが事情だと、ご理解いただきたいと思います。
(新潟日報)
分かりました。ありがとうございます。
来年の4月から新しい制度として第1期目が始まるという認識でよろしいでしょうか。
(市長)
それでけっこうです。
(BSN)
改めて、今回の変更というのは、端的に言うと、どういった課題があって、どのように解決しようとしたのか。何を目的にした変更になりますでしょうか。
(市長)
課題については担当部から説明をさせていただきます。
私といたしましては、先ほど申し上げたのですけれども、この見直しで、レジデンシャル制度がこれからも持続的に発展、成熟していってほしい。そのために、制度そのものの成果と課題について検証を行い、改善が図られることにより、市民の皆さまから広く支持されるようになってほしいということであります。
また、国内の他都市の劇場にも波及し、先進的な取り組みとなることを芸術文化振興財団とともに目指してまいりたいと思います。
本市の芸術文化の振興に貢献するとともに、地域性や文化の独自性をアピールできると考えています。
(長浜文化スポーツ部長)
課題というのは、冒頭で市長が説明しましたように、これまでの背景という中に含まれてくるわけですけれども、平成16年に劇場専属の舞踊団が設立され、事業に精力的に取り組んできたわけです。その間、事例がないということで、手探りの状態でいろいろとやってきたわけですけれども、そういう中で、そもそも制度がきちんとしていないと、土台となる部分がなければ事業の発展というのはないだろうと、2年前の検証会議の中でご指摘を受けたということを受け、さらに、土台の部分という中には、市と現場であるりゅーとぴあ、指定管理者である公益財団法人新潟市芸術文化振興財団との役割分担をしっかりさせる必要があるといったことも含めたご指摘があったことを踏まえての今回の制度の確立ということでございます。
(BSN)
関連してなのですけれども、先ほど来、市長も補助という言葉をお使いになられていますけれども、一補助事業であるにもかかわらずといいますか、非常に主体的に市がリードして制度設計などをしていると思うのですけれども、新潟市にとってNoism(ノイズム)あるいはレジデンシャルカンパニーの存在というのは、あくまで補助の対象先という認識なのでしょうか。広い意味では文化政策の一端だとは思うのですけれども、改めてどのような存在として認識されているか教えてください。
(市長)
Noism(ノイズム)そのものの私の評価ということになるかもしれませんけれども、これまでNoism(ノイズム)から新潟市の芸術文化に大きく貢献していただいているという認識にあります。また、ご案内のとおり、国内外でも高い評価を得ており、井関 佐和子(いせき さわこ)副芸術監督、また金森(かなもり)芸術監督もそれぞれ文部科学大臣賞を受賞されたり、紫綬褒章を受章されたりという活躍ぶりであります。これは、ご本人のご努力もさることながら、新潟市のレジデンシャル制度についても同時にご評価いただいているという認識にあります。
(BSN)
関連して、今回のレジデンシャル制度の議論あるいはNoism(ノイズム)に対する評価の議論が非常にクローズで行われてきたというところがあります。頭撮りですとか、会議自体公開しないという対応をとられていたと思うのですけれども、一方で、市民への浸透を目指すのであれば、そうした議論をすべて公開することによって理解を深めていくという考え方もあろうかと思いますが、改めて、今回の議論がなかなか公開されなかった理由、要因についてお答えください。
(長浜文化スポーツ部長)
今回、有識者会議を2回開いて、1回目は冒頭のみ(公開)、2回目については非公開という形で開催させていただきました。それにつきましては、委員の方から、見られているということがない中で突っ込んだ議論をしたいということで、そのような形をとらせていただきました。レジデンシャルカンパニーというものが市民の中にまだ浸透し切れていないという課題についてはご指摘のとおりだと思いますので、そこは、当事者であるカンパニーの方々、現場を預かる公益財団法人新潟市芸術文化振興財団、我々、市も、文化政策の中でしっかり取り組んでいくべきことだと考えております。
(BSN)
十数年を経て、改めて制度を設計し直してというところも含めて、行政が芸術家集団を抱える難しさといいますか、ほかに例がないというところも含めて、難しさはどこにあるのか教えてください。
(市長)
私としては、多額の補助金をNoism(ノイズム)側に支出し、行政としては精いっぱい、このレジデンシャル制度、Noism(ノイズム)について応援させていただいていると。それに伴う市民の皆さまからの理解、浸透という点において、我々としては市民の皆さまに、これまでの間はNoism(ノイズム)とその影響、効果について正確に十分説明し尽くしきれなかったという点があろうかと思っています。
(BSN)
当初Noism(のノイズム)を設立されたのは、新潟から世界へということが目標にあったと思うのですが、前回の更新の際に、非常に市民への還元を新潟市が求めたと。そうなると、税金を投じた文化芸術の受益者が誰であるのかというところがそもそも大きく違うと思うのですけれども、そのあたりは新潟市としては、レジデンシャルカンパニーあるいはNoism(ノイズム)の活動の受益者はやはり新潟市民を想定されているのか、あるいは芸術であるからには、全国あるいは世界的な規模で考えていらっしゃるのか、いかがでしょうか。
(市長)
新潟を拠点にしてレジデンシャル制度に基づくNoism Company Niigata(ノイズム・カンパニー・ニイガタ)が活躍することによって、我々としては世界に新潟の名前や文化を発信していただくということも一つの評価だと思っていますし、また、Noism(ノイズム)が世界的に活躍していることを正しく市民の皆さまから認識し、ご理解いただくことも一つの評価であると思っています。
(BSN)
あくまでも世界を目指すという方向性と、その活動をもって市民に直接的に還元していく。この両輪を求めていると。
(市長)
その二つが両立できれば、私としては、さらにNoism(ノイズム)の評価というものが高まるのだろうと思っています。
2年前の検証以降、地域貢献ということをNoism(ノイズム)の金森 穣氏に我々もお願いしまして、快く受けて入れていただきました。新型コロナウイルス感染症の影響もありまして、Noism(ノイズム)がその合意を100パーセント果たせたかどうかは分かりませんけども、私はしっかり果たしていただけたのではないかと思っています。
我々としてはこの制度を構築して、これまでの過去の十数年間、Noism(ノイズム)を評価しているからこそ、来年からの新しい制度の中の第1号にNoism(ノイズム)からスタートしようと、舞踊でスタートしようということになっていると私は認識しています。
(BSN)
ちなみに市長はNoism(ノイズム)の公演などに足繁く通っていらっしゃるとは思うのですけれども、個人的に行っていらっしゃるのでしょうか。
(市長)
私としては、新潟市として、今申し上げた、りゅーとぴあとの協力の関係になりますけれども、決定した以上は、世界的に活躍するダンスカンパニーを、一生懸命できる限り応援していきたいと思います。
衆議院議員総選挙について
(NST)
各市町村の選挙管理委員会でミスが相次いでいるということで、県が緊急的に通知をするということなのですが、新潟市でも投票用紙の交付ミスなどが複数見つかっていますが、改めて市長としてこのミスについての受け止めをお願いします。
(市長)
新潟市でも、今回の衆議院議員総選挙におきまして、西区と中央区においてミスが発生いたしました。民主主義の根幹である選挙への信頼を揺るがすことになったことについて、私としても残念に思い、市民の皆さまにおわびをしなければならないと思っております。
こうしたことが今後ないように、しっかり防止対策に努めるとともに、一票の尊さというものを新潟市はしっかりと認識して、期日前投票、また当日の投票、開票作業といったものを正確かつ適切に行っていただきたいと思っています。
(NST)
候補者の応援について、市長も自ら応援に入っていますけれども、どのような観点で、どのようなねらいを持って応援に入っていらっしゃいますか。
(市長)
私としましては、今回、新潟県内に6選挙区ありますけれども、私の個人的なかかわり、また新潟市政とのかかわりの中でそれぞれ支援させていただいています。
(NST)
来年には市長選も控えていますけれども、そこに向けてアピールというような側面も出てくるかと思うのですが、市長自身としてはどのような考えでいらっしゃいますか。
(市長)
今、ご指摘いただいたような点についての意思は全くありません。私としましては、今回の選挙は異例の選挙だと考えておりまして、感染症禍の中での選挙で、幸いにして感染が激減した中で選挙活動が行われておりますけれども、私につきましても、最小限の範囲で支援をさせていただいていると思っています。
新潟交通冬季バスダイヤの改正について
(新潟日報)
昨日の新潟交通の記者説明会で、11月のダイヤ改正が発表されて、減便がないことに対して市長は一定の評価というコメントを出されていましたけれども、その中で、来年3月に本格的な減便も含めた調整をしていくと言及もされましたけれども、市長の感想、所感を教えてください。
(市長)
新潟市としましては、引き続き、市民の皆さまの利用状況などを検証しながら、バス路線の維持などに努めていただきたいと思いますし、また、市民の方々の利便性が確保されるように十分配慮していただきたいと考えております。
(新潟日報)
説明会の質疑応答の中で、年間の総走行距離(の取り決め)は2021年度末まで凍結されていますけれども、新潟交通からは、新型コロナウイルス感染症の状況も分からないので、もう少し(凍結期間を)延長してもらいたいという声も出ましたけれども、市長としては、そういった民間側からの声の受け止めをどのように考えますでしょうか。
(市長)
これまで、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて新潟交通のバス事業についても大きな影響を受けてきたと思っております。これまでの状況、また今後の予測などを一度新潟交通から経営状況などを含め状況を教えていただきながら、新潟市として共有して、今後新潟交通と協議を行っていきたいと考えています。
(新潟日報)
年度末というと、時間があるようでないですけれども、スケジュール感といいますか、どのような時間軸で協議していくかというのはありますか。
(市長)
まだ、担当から報告を受けておりません。
(新潟日報)
新潟交通から、もう少し事業継続にかかわる行政支援を手厚くしてほしいという声もあったのですけれども、市としては利用者支援やバス待ち環境などといったところを今もやっていらっしゃるとは思うのですけれども、さらなる行政支援を求める声に対してはどのようにお考えでしょうか。
(市長)
冒頭に返りますけれども、まずは、新潟交通のこれまでの新型コロナウイルス感染症の影響によるバスの利用状況など、また今後の予測などをお聞かせいただいた上で、大変なのはもちろん我々もある程度は承知していますけれども、具体的な状況もお聞かせいただきながら、市として支援できる範囲なのか。また、国も当然、公共交通に対する厳しい状況は認識していると思いますので、国に対してもしっかり要望をあげていくという方法は考えられますので、今後とも、公共交通に対しては、新潟市として総論として支援していくということには変わりありません。
(新潟日報)
新潟交通は公共交通でありながらも、一方で民間事業者という部分もあると思うのですけれども、民間事業者に対する行政支援のあり方といいますか、民間への支援というものと公共交通を守るということをどう両立しているのか、市長としてのスタンスはあるのでしょうか。
(市長)
今、お話をいただいた点については、確かに行政としては難しい面もありますけれども、今後、どういったことが考えられるかということをお互いに検討し合っていかなければならないのではないかと思います。
過去の市長記者会見
関連リンク
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